電脳英雑オンラインセッション・「ナイトウィザード」
『ゾディアック＝システム』とは！？

これは、平行世界を貫く“道”の存在の説明である。

『平行世界の唯一の共通点』
　平行世界。学園編ミッション６０５「陰謀の贄」や本編２４夜で登場している設定である。これは「もうひとつの可能性の世界」が無数に存在すると言う世界観の上に成り立つ、様々な世界の総称である。
　これらの世界は皆少しずつ異なっている。魔法のある世界、魔法のない世界、魔法が一般的な世界、科学が一般的な世界、人間が存在しない世界もあるだろう。しかし、全ての世界には一つだけ共通点がある。

　全ての世界は『時間』の枠から離れられない、と言う事である。

『“時間”と言う概念』
　「あれは、全部・・・生まれては消えていく、数多くの世界。みんなのいる世界も、そのひとつ」
　本編２４話でそう語ったのは「そら」と呼ばれる少女であるが、この言葉が象徴しているように、全ての世界には始まりと終わりがある。これは、成長と崩壊、進化あるいは退化、それら全てが、時間を経て様々に変化して行った事を説明しているのに過ぎない。
　全ての世界に始まりと終わりがある以上、その長さや早さが異なっていたとしても、“始まる時間”と“終わる時間”は存在しており、当然その中間の時間も存在している。

　全ての世界に共通する唯一の法則。それが『時間』と言う概念であり、世界は時間の流れと不可分である、と言えるだろう。

『世界と時間』
　個々の世界にはそれぞれ世界を守る『世界結界』がある。宇宙の定理を護る『自然法則』や『常識』、荒ぶる力を護り導く『臥龍の守り』、そして人々の想いを護る『夢界（Dreamworld）』。
　これら天・地・人の構成は、個々の世界をそれぞれに守る、いわば横軸の結界と言えるものである。

　これに対し、全ての世界の基幹となる『超空洞』を貫徹する流れ…時間を司る道がある。個々の世界が葡萄の房だとするなら、房と房を繋ぐ枝のような存在…時間の流れる世界全てを縦軸で繋ぐ道。

　それが天空結界、または“コスモ＝ゾーン” (Cosmo Zone) である。

『コスモ＝ゾーン』
　『天空結界』コスモ＝ゾーン…それは、個々の世界の時間の流れそのものである。この流れは、大局的には常に揺るぎなく流れており、それぞれの世界にはそれぞれの世界に相応しい速さで時間（歴史？）が動いていく。

　世界は時間の流れに乗って、いずれ来る「終わりの時」へと流れて行く。それは時間と言う川の流れに乗る、あらゆるものを内包した船の姿であるといっていいだろう。

　それぞれの世界に流れ落ちる時間と言う水路。世界と言う時計を動かすゼンマイを動かす力。それこそがコスモ＝ゾーンである。

『ゾディアック＝システム』
　一方、個々の世界で変化しないよう、世界に流れ込む時間の力を制御する存在がある。それが“ゾディアック＝システム”（Zodiac System）である。

　ゾディアックシステムとは、コスモ＝ゾーンを大きく１２の方位に分け、それぞれの方位を管理するエスパース（espace）と呼ばれる管理人を置き、時間が正しく流れるようにする時間運営管理機構と、その機構に選ばれた１２人のウィザードの総称を意味する。
　彼らはそれぞれ、エスパースの証たる「十二宮のシンボライズされたアクセサリー」を有するが、本人もシンボルに選ばれるまでは自分がエスパースだとは解らないし、もしエスパースに選ばれたとしても、通常はほとんど何も特別な変化はない。
　その真価は、１２人のエスパースが一堂に会し、力を合わせた時に発揮される……その時『コスモ＝ゾーン』への道が開かれ、所謂『世界を制する力』を扱う事が出来るというのだ。
　従って、あくまでも１２人のエスパースが正しくシンボルを保持し続けている限り、『超空洞』に安定がもたらされる事が約束されているのである。

　ただし、エスパースに選ばれたウィザードが侵魔側の手に堕ちる、もしくは十二宮のシンボルが信奉者などの手に渡った場合、事態は一変する。時間の流れが侵魔側に有利になる、すなわち、侵魔側が急速に成長、あるいは突然変異が起こったりするようになるのである。
　ものによっては、局地的に時間が停滞／逆行したり、一度倒された魔王が復活するための時間が短くなったりもするらしい。

　それでも、人数が少ないうちはさほど影響は大きくない。しかし、１２人のうち半数を超えると、明らかに力のバランスが侵魔側へと傾倒し始める。そうなると、ウィザード側は多大な苦戦を強いられる事になるであろう……。

　更に悪い事に、現在このエスパースの何人かが空位となっている。
　それに伴い、世界情勢が僅かずつ、微妙にだが変わり始めているという…。

『ゾディアック＝シンボル』
　エスパースに選ばれた人物が所有するのが、ゾディアック＝シンボルと呼ばれるアクセサリである。色は銀色、全長2cmほどの大きさで、ペンダントやキーホルダーなどのように見える。しかし実際は地上にない金属で作られており、所有者の体に様々な影響を与える。

　シンボルを所有する事による影響は、以下の通りである。

	白羊宮			獅子宮			人馬宮
	精神力＋２ 生まれが牡羊座の場合 更に＋１			敏捷度＋２ 生まれが獅子座の場合 更に＋１			筋力＋１・敏捷度＋１ 生まれが射手座の場合 更に知覚力＋１
	保有者：「修道士」（預かり？）			保有者：天想　智華			保有者：羽村　夜凪
	金牛宮			処女宮			磨羯宮
	筋力＋２ 生まれが牡牛座の場合 更に＋１			信仰心＋２ 生まれが乙女座の場合 更に＋１			知覚力＋２ 生まれが山羊座の場合 更に＋１
	保有者：各務　京弥			保有者：二階堂　聖			保有者：若林　雄治
	双児宮			天秤宮			宝瓶宮
	知力＋１・信仰心＋１ 生まれが双子座の場合 更に器用度＋１			知力＋２ 生まれが天秤座の場合 更に＋１			精神力＋１・幸運度＋１ 生まれが水瓶座の場合 更に知力＋１
	保有者：真行寺　嵐			保有者：狗頭　霊歌			保有者：如月　辰
	巨蟹宮			天蝎宮			双魚宮
	幸運度＋２ 生まれが蟹座の場合 更に＋１			器用度＋２ 生まれが蠍座の場合 更に＋１			器用度＋１・知覚力＋１ 生まれが魚座の場合 更に幸運度＋１
	保有者：美咲　美幸			保有者：吉備　鮮華			保有者：櫻小路　みずは

１３番目のシンボル！？
　実は、これらに含まれない「１３番目のシンボル」が存在するという。しかし、その実態は謎に包まれている…。

原文：和泉水流さん／加筆修正：翠騎＠総合ＧＭ