【第12夜】
魔の片鱗
〜黒き星の皇子/NWOS版〜
<PART−05/番外編>
再開発地区・二大巨頭会談(笑)
原作:▲さん(アドノレPL)
かくて、突発事態に見舞われたブラックマーケットでは、密談が行われる事になった…
アドノレ >「…とまぁ、そういう経緯で中からソルトが出てきたわけだ」
玉大人 >「起きちゃった事は仕方ないね。隕石の欠片を寄せ集めて売り払うしかないあるよ」
アドノレ >「競売の方はそれで誤魔化すとして、ソルトの身柄はユニオンで引き取らせて欲しい。よもや人身売買を行うつもりはあるまい?」
玉大人 >「アドノレ大人はそうでも、裏社会自体としてはそれくらいは日常茶飯事よ? ワタチは信じてるアルヨ。アドノレ大人は朋友を売ったりしない人だと」
笑みを浮かべたまま凄まじいプレッシャーを懸ける玉大人。
例え見た目がどうであれ、海千山千の裏商人を束ねブラックマーケットを仕切る漢なのである。
アドノレ >「当然の事だ。俺様は何もしない。いや、する必要すら無いかもしれんな…ただ、思案中の友に助言を与える事にやぶさかではないぞ(ニヤソ)」
玉大人 >「良き友の声には耳を傾けるのは大事な事ネ。喜んで聞かせてもらうアル」
重苦しい雰囲気は一掃され、再び和やかな商談になる…すくなくとも表面上は。
アドノレ >「少なくとも、今までこの場所は人身売買の拠点として考慮されてなかった。施設的にも人員的にも。急遽したてた所で穴は塞ぎきれまい。実行に移すつもりなら、今回ソルトを見てしまった警備員を全員処分する必要が出てくるな」
玉大人 >「アイヤー、流石はアドノレ大人。うちの事情もよく判ってるアルネ。でも、買い手次第では抜け道が有るの事ヨ?」
アドノレ >「まぁその話は置いといてだ。この場所を狙ってる霧澤家と鳳凰院家。霧澤側の見解を教えてやろう…必要悪。多少目障りでも裏社会の人間が野放しでうろつき回るよりはまだ秩序だってた方がマシだ。正規ルートに出ない商品もいくばくかの魅力となっている…もちろん、秩序だって暴れられても困るから監視は必須」
玉大人 >「良くある見解ネ。大概の組織はそう判断するの事ヨ。ワタチの所に来る情報もソレを肯定してるアル」
アドノレ >「ウィザードの行動を積極的に支援する霧澤家だ。ユニオンの役に立つなら存続を望むし、その逆も有る」
玉大人 >「アドノレ大人の言うことはもっともネ。だけど±0では商売あがったりヨ。ワタチも商売人を名乗る以上儲けないといけないネ(ニヤリ)」
アドノレ >「利益というものは金銭のみに非ず。大金は用意できないが利益が無いとは言わせんぞ(ニヤリ)」
玉大人 >「ほぅほぅ。ワタチ最近お疲れだから上手く頭が回らないの事ヨ。」
アドノレ >「先ほど言ったようにユニオンに貸しが有れば霧澤家の態度が軟らかくなる。それに、ユニオンと取引したという事実が出来上がる…互いの立場上、●●御用達の看板は出せないが事情を知るものには無用の物だろう。ユニオンの取引先という立場は信用度を上げるぞ。更に言うならば、ユニオンと懇意にしておけば緊急時の人材確保が楽になる。腕の立つ者を常備するとかなりの値が張るからな」
玉大人 >「流石はアドノレ大人。ちゃんと商売が判ってるネ。そしたらワタチが言う事は一言だけね…ちゃんとワタチのこと宜しく伝えてくるの事ヨ。」
アドノレ >「任せておけ。俺様に抜かりは無い。また何かあったらよろしく頼む」
こうしてソルトの身柄はユニオンに移される事になる…
さらに、その帰途。隠し部屋から表へと続く通路で、与太話が始まる…
アドノレ >「正規の取引として出せる利益はあんなモノだが、まだ非公式な特典があると思うのだが」
玉大人 >「それは気になるお話ネ。ワタチとアドノレ大人との間で隠し事は良くないアルヨ」
アドノレ >「ソルトの容姿だが…及第点は突破してると思われる。個人的支援者が現れた場合、ソルト自身が我々に好意を持ってると色々と余禄があるかもしれん。それに着の身着のままで現れたようだから…」
玉大人 >「なるほど、流石はアドノレ大人。考える事が違うヨ。早速ワタチのコレクションから…」
アドノレ >「待て待て。パニックで爆発騒ぎを起こす娘だぞ。いきなりだと恥ずかしさのあまり爆発するかもしれん。そこで、少しづつ慣らしていくのが肝要だ。とりあえずチャイナドレスを渡してみよう」
玉大人 >「当然市販品よりも…」
アドノレ >「うむ。判っておるではないか。ソルトの人気底上げをして我等の評価も高める。とりあえずマーケットの宣伝でもしてもらえ」
玉大人 >「そういうことならチャイナ服と一緒に日用雑貨も付けるヨ。アドノレ大人はソルト嬢の愛用品がワタチの所の品だとちゃんと教えるヨロシ」
アドノレ >「心得た。そしてゆくゆくは…」
玉大人 >「貸しがいっぱい溜まったらワタチのコレクションを着てもらうネ」
アドノレ >「…まぁ別に構わんが」(笑)
こうして…ソルトの手荷物に着替え一式と、
ホテルに備え付けられる程度の日用雑貨が増える事になる…。
…果たして、彼らの野望の行方やいかに!?
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