【第7夜】
亡魔の大剣
〜相羽 翔真篇〜
<PART−10>
『殺界』の果てに
GM >では・・・じゃりじゃりと金属の山を踏みしめながら、一同は移動していく・・・先へ進むに連れ、血の匂いはどんどん濃厚になり・・・そして、行き当たるは血の大河。
翔真 >涙で渡るのだろうか(死)<血の大河
凛 >「うう〜臭いね〜(顔しかめ)」
GM >賽の河原のように白骨が散らばり・・・対岸には、アドノレが感じ取った巨大な黒い剣が、周囲に瘴気と稲妻を走らせながら天地を貫いているね。
可憐 >「あれがそうですか」<黒鋼
響 >「まるで、地獄ですね。この世界を作ったエミュレイターは、地獄の王Hadesでも気取っているのでしょうか・・・」
アドノレ >「だいぶ和製のようだが」
GM >それだけ数多くの血を吸ってきたという事なのだろうね、きっと(爆)>アドノレ&響
響 >「なら、閻魔大王かな??(苦笑)」>アドノレさん
アドノレ >「そんなものか」>響
翔真 >「あれが『病津鋼』か…。」大鋼に手を掛けます。
GM >すると、『大鋼』がほのかに輝き・・・「川に振り下ろせ」と、翔真にだけ声がする・・・!>翔真
翔真 >「(解った…行くぞ。)少し下がっていてくれ。」大鋼を抜き放ち、河に向かって振り降ろします。>ALL
GM >すると・・・振り下ろされた部分から・・・一直線に川の流れが断ち切られ、川底が露出する・・・さながら、通路を作り上げるかのように。
凛 >「うわぁ〜(唖然)」
GM >断ち切られた川の流れは、断面で壁のようになっているね。深さは・・・10mくらいか?
翔真 >「(声が聞こえるとはな……それだけ大鋼も力を貸してくれているのか…。)」
響 >「すごい・・・まるで、Mosesの奇跡みたいだ・・・」
弓 >「……………立場は逆だけどね……(くす)」
アドノレ >(地獄の沙汰も金次第といふ言葉が頭をよぎってぶんぶんと頭を振る)
翔真 >大鋼を肩に担ぎ直して「……行くぞ。」ジェットブーツで降りるのは大丈夫かな?(苦笑)
GM >降りるのは問題なし(笑)骸骨の折り重なる川底を、左右に血の壁を従えて歩く・・・シュール(爆)
凛 >「よ〜し!(箒に乗って進む)」
弓 >ばさばさ(笑)
翔真 >「向こう岸で登る時は乗せてくれ(フッ)」>凛
凛 >「うん!いいよ(嬉)」>翔君
アドノレ >思わず川の水を指でつつく
GM >あ、それなら・・・べっとりと血が付着する(笑)>アドノレ
アドノレ >ぺろりと指を舐める
弓 >弓ちゃん的には泳いで渡りたいくらいですが(爆)
凛 >弓、血の川から離れなかったり(笑)
翔真 >危険だ(笑)
弓 >ちゃんと出るわい(笑)アドノレが指先を弓に突き出したら、舐めるつもりだったが(爆)
GM >そして・・・暫く歩けば、もう対岸に到着だ。一同全員が渡りきると、開かれた通路は再び血の大河の底に沈む・・・そして! 闇色だった空が、瞬時に・・・紅に染まる!!
可憐 >「さて。感動の戦いになりますから、気をつけましょう」>ALL
翔真 >大鋼を構えて警戒。
アドノレ >「(聞こえる、聞こえるぞ怨嗟の声が。その悲願じきにかなえてやろう)」ふと立ち止まったアドノレの気配が微妙に別なモノになる
凛 >「ん?アドっち?(傍まで寄って、手をふりふり)」>アドノレ
アドノレ >「大丈夫だ、俺様は正気だぞ」>凛
GM >警戒しながら進み続けると・・・やがて、怨霊がひとつ、またひとつと現われ、さながら道を指し示すかのように周囲を浮遊する・・・。
凛 >「うぅ〜薄気味悪いなぁ〜・・・(不安そうにきょろきょろ)」
アドノレ >「これはまた恐ろしいほどの力場だな」(ニヤソ)
響 >「どうやら、ここで死んだ人たちのようですね。」
翔真 >「(怨みを晴らす為には戦えないかも知れないが……せめて、安らかに眠れる様に…。)」
可憐 >「さあ皆さん、あと少しですので頑張りましょう」
翔真 >「………心して臨もう……(一つ、息を吐く)」
GM >やがて・・・一同は、驚くほどあっさりと、『黒い大剣』の正面に到着する。
凛 >「わっ!!もう出たよ!!(びっくり&戦闘態勢)」>黒い大剣
響 >「しかし・・・大剣を振るう者がいないのに・・・黒鋼はどうやって戦うのでしょう??」
GM >その時・・・上空の暗雲が一瞬輝き、一同の周囲の空間を稲妻が踊る!雷鳴と轟音は・・・さながら悪鬼の哄笑のごとく。
凛 >「きゃぅ!!(思わず耳を塞いで目を閉じ)」
響 >『神々の鎮魂歌はかき鳴らされた・・・か・・・」
翔真 >「今更小細工など不要だ。来い、病津鋼…!」
GM >実体化した影は・・・『アズラエル』だ。切り落とされた箇所は無造作に繋がれ、加えて・・・黒く光る翼を携えているね。
響 >「ほぅ・・・死者まで愚弄しますか・・・・」
GM >そして、雷鳴とともに響く・・・邪悪極まりない声!
「よくぞ来た、贄ども・・・!」
「・・・まずはよき身体の提供、礼を言おう!
そして・・・次にうぬらを捧げよ!
さすれば我、全能の魔刃とならん!!」
凛 >「ぜ〜〜〜〜ったいに、『やだ!!』(睨み)」
GM >かつて『アズラエル』であったものは、闇の翼を打ち振り、一同の前に浮遊する・・・その瞳は死んでおり、もはや「そこにある」以上の意味を成していない。
弓 >黒vs白(銀)の翼…萌え〜…もとい、燃え〜〜(笑)
凛 >「む〜・・・キミは酷いヤツだ!!絶対に、倒してやるから!」
アドノレ >「影は主を消すまでは影に過ぎん。戯言をほざくのは主を滅ぼしてからにしておけ…もっとも、その前に消滅するのがおちだろうが」
響 >「ふむ。そうですね。せっかくですから、この景色の中、死者を愚弄した者の末路として、神々への反逆者が眠るといわれる、伝説のコキュートスに案内してあげましょう」
可憐 >「さあ戦いましょう、こんな所はもう来たくないので」
GM > 『アズラエル』の亡骸は黒々とした刃を抜き、構える・・・そして、その周囲には彼を守るように、いくつもの・・・鎧姿が浮かび上がる。
翔真 >「貴様を祓って、『鋼』を取り返す。傷付けられた者の痛み、命奪われた者の悲しみ、その報いを……受けさせてやる……!」
『病津鋼』 >「よかろう・・・それがうぬらの答えである事も、既に承知の上。ならば・・・」
「・・・滅ぶがよし!」
弓 >台詞を引き継いで(笑)「……………………殺しあいましょう………」
翔真 >「(怨み、憎しみで振るわず、無心で振るう事、能ぬならば……怒りをもって剣を振るおう。命への冒涜に対する怒りをもって…!)」
凛 >「ボクの相手はキミだ!!(獣化)」
さぁ、戦いだ・・・ウィザード達はいつもの布陣、
対する『病津鋼』側は前衛にアズラエル・改と無数の死体軍団、
更にその背後に『亡魔の大剣』が聳え立っている。
GM >ちなみに、死体軍団は・・・数が多すぎるので、ラウンドの最後(カウント1)に攻撃を行うよ。これは事前に「死体軍団を排除する」行動を取れば、阻止する事が出来るぞ。
翔真 >誰かが一行動費やさないと行けないのですね…(思案)
GM >なお、その際の命中判定は不要、すなわち絶対命中。ダメージヒットによって、吹っ飛ぶ敵の数が変わって来るよ〜。
弓 >ようするにHP=死体の数、ということですね…
翔真 >元を断たないと幾らでも再生されそうだな…。<アズラエル&死体軍団
弓 >むー、再生怪人がやっかいだにゃー
可憐 >再生怪人はやられ役が運命ですから(苦笑)>弓さん
翔真 >キック一発で落ちるのがお約束じゃない再生怪人だし(苦笑)
アドノレ >再生は特殊能力そのまんま帰ってきたのだろか
GM >それは、さすがに見ただけでは(笑)
弓 >アズ、もう血が流れない身体ぽいからつまらない(笑)凛ちゃんにあげる
GM >血は流れてるよ。ただ、ちょっと黒いだけで(笑)
響 >なら、ボクが、範囲魔法で一気に片づけましょうか??
翔真 >支援魔法下さい(苦笑)
凛 >へッシュがないと危険〜
弓 >特に行動がなければ、可憐あたりが箒で撃つとよさげ(笑)
可憐 >そうですね、私も同じ事考えてました。私ならば割り込んで「助言」がいつでもできるので適当かと(苦笑)
アズラエル・改が動き出すも、更に先手を取ったのは…弓だった。
翼を広げ、舞い上がっての斬撃…しかし!
「……………………………はやい………さっきよりも………」
アズラエル・改は…あろう事か、ありえない方向に身体を動かして、これを避けて見せた。
「わぉ!あれを避けちゃったよ!」
「単発で当てに行くのは厳しいか……連携で行かないと厳しそうだ。」
凛が驚くのも無理はない…エミュレイターに取り憑かれているとはいえ、既に死体であるがゆえに、
アズラエル・改の動きには、遠慮と言うものがまるでないのだ…!
そしてそのまま、アズラエル・改は凛へと殺到。
小細工など通じぬほどに圧倒的な力を載せた一撃を見舞う。
「防御です、凛さん!」「あくぅ!」可憐の声にようやく防ぐのが手一杯、
まともに喰らった凛の肩口から、鮮血が舞い散る。
「凛っ!」「まだ、大丈夫!可憐ちゃんのお陰で、急所は避けたよ」
強気の笑みを返す凛に、翔真は安堵しつつ更に言葉を返す。
「……コンビネーションでやる、行けるな?」「んっ!」
頷き返す凛、口許をほころばせて応えつつ、翔真は確信していた。
…先程交戦したアズラエルに比して、アズラエル・改の技にはキレがない、という事に。
そのアズラエル・改には、アドノレが挑みかかっていた。
「死者は死者らしく地獄の業火に焼かれるがいい」その全身を覆うオーラが炎となる…が、
何を間違えたのか、消えかかる炎…
「アドノレさん、魔力を集中して!」可憐の声に我に返ったアドノレ、すばやく幸福の宝石を握り潰す。
拳から滴り落ちるその血をぺろりと舐め、ニヤリと笑みを浮かべた時、
アズラエル・改は再び燃え上がった「アンホーリーフレイム」の炎に包まれていた。
「行くぞ…!」それにタイミングを合わせて翔真が、
その背後からは、今ひとたび咆哮と共に『全き神獣の姿』となって跳ね上がった凛が、
それぞれの持てる力をアズラエル・改に叩き込む。
次々と傷つき・・・そしてどす黒い血を噴き出すアズラエル・改・・・
しかし、その表情は死んだまま、瞳は虚ろなまま・・・変わらない・・・!!
「まだ、倒せない!?」「……やはりそう甘くはないらしい…。」
驚く凛の横で、正確に状況を把握していたのは翔真。確かに、今与えた程度のダメージでは、
生前のアズラエルでも致命傷にはならなかっただろう…そこに!
「……………………くらえ…デュアルブーストッ!」
二条の閃光を放ちつつ、ブースターを全開にした弓の『右腕』が、
アズラエル・改に直撃。その衝撃が、彼の左腕を吹き飛ばした・・・
が、アズラエル・改は転がり落ちた左腕を一瞥もせず、
いまだに乾いた笑みを浮かべている。代わりに噴き出すのは、どす黒い体液。
その状態のまま、アズラエル・改は翔真へと剣を一閃させる。
「翔君!!」「くっ、大鋼…!?」凛の叫びを聞く暇もなく、
反射的に『大鋼』で受け止めようとする翔真…
その時、翔真の手にした「大鋼」が一瞬だけ、強烈な輝きを放った…
そして…翔真に穿たれる筈だった傷は、ほとんど見えないほどのかすり傷になっていた。
「大鋼、お前の力だろうが……この後本命が待っているんだ、無理をするな…!」
いまや、翔真の『大鋼』そして目前の『亡魔の大剣』は、ともに鋭い音を立てながら共鳴していた。
「大丈夫だ、大鋼のおかげで大した事は無い。」心配顔の凛に返す翔真。
「護った??」「よかった…」「まだなんか隠してそうだな」
驚き、安堵し、そしていぶかしむ仲間達の声を背に、ひとり翔真は呟く。
「……(必ず祓ってやるぞ、病津鋼…。鋼の半身、返してもらう…!)」
そして、響の呪文が完成する…
「The spirits of a departed person of water are ordered.
According to my voice,it becomes clothes
and his person can be protected.」
(水の精霊たちよ、我が声に従い、彼の者を護る衣となれ)
その声と共に、翔真、凛、弓、アドノレの周囲に水面の防壁が張られる。
「響君、サンキュー!」「助かる。」「………………………………………………」
仲間達の言葉に「これで少しはましになるはずです…」と、当の響。
しかし、その響もまた…翔真と同じ事に気づいていた。
「(う〜ん。何か気にかかるなぁ・・・)」
「…もう一度仕掛けるぞ。」「うん!」翔真と凛が手はずを整えるその間にも…
「血に込められた怨念は次の贄を決めたようだな」と、アドノレが炎を纏い燃える拳を
アズラエル・改に叩きつけていた。ごっそりと削り取られる、アズラエル・改の脇腹…
しかし、当のアズラエル・改は、飛び散る内臓をも意に介さない様子である。
そして、その背後から…「では、私がこちらを引き受けますわ」
可憐が、ストロングホールドの狙いを定める。
その魔導砲の威力を前に、34体もの死体軍団が吹き飛ばされていった。
「まずは、翔真さんが先に…!」敵の防備の隙をみて、タイミングを計っていた可憐が助言した、
その瞬間…「黒鋼……もう少し待ってろ。」「いっくぞ〜!!」
2人の戦士が、再び連携攻撃をとる。
アズラエル・改は翔真の一撃を凌いだものの、続く凛の獣爪によってその身は寸断され、
どす黒い体液と共に、肉片となって辺りにぶちまけられた。
「……………………………………やった……?」「ふぅ〜今度こそ、倒したかな?」
全員が遠巻きに『亡魔の大剣』の前に飛び散った、アズラエルであったものをを見やる。
「黒鋼……!」愛剣の半身の名を呼びつつ翔真が近づくが…
「・・・・・・・・・おかしい。簡単すぎる・・・」響は、ひとり冷静に周囲を見やる。
すると、確かに…戦いの巻き添えになって吹き飛ばされた死体軍団が、徐々に再生を始めている。
だが、最大の問題は・・・アズラエル・改までもが再生し始めてきているところである!
「え!?うっそ〜!!」驚愕する凛…
その間にも飛び散った肉片が浮かび上がり始め、一行の周囲を取り巻く。
「・・・・・・みんな気をつけて! どうやら、死人をいくら相手にしても無駄みたい!!」
「案の定、か…。」嘆息しつつも、翔真は次の手を打つ事を忘れない。
「……俺が敵後方の病津鋼を叩く、アズラエル達の押さえを頼む。」
「うん!任せてよ翔君!」これに頷く凛。
そして、血の川で体に付いた血を改めて見てみる、これはアドノレ。
「どのみちご指名だったのだ。こ奴等の念もアズラエルに向けられたものだしな」
そしてその時……バラバラにされたアズラエル・改の身体の断片が、
一斉に空中へと飛び上がり…血肉の嵐となって荒れ狂う!
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