【第8夜】
戦士達、西へ
〜アドノレ篇〜
<PART−17>
絶・体・絶・命!?
さぁ、戦いだ・・・しかし今回、可憐と響がいまだに到着していないため、
ウィザード達の戦力は充分とは言いがたい状態である。
対するウィルは、翼ある紫色の悪魔どもを従え、なおかつ無数の兵士どもに守られている。
弓 >一応、ドクの護衛についていたいのですが、その辺どうなんでしょう?GM。この戦闘でドクの存在を考慮する必要がありますか?
GM
>ドクは・・・車内で【そら(残骸)】と一緒って事で後衛エリアとしましょう。車内にいる限り、銃撃などで傷つく事はないだろうね。
アドノレ >銃弾は防げても魔法が危険だ(^^;
響 >こっちからは、仕掛けられないかなぁ・・・下手に仕掛けると、呪文詠唱前に攻撃くらいそうだし・・・とりあえず、澪を護りながら、みんなと合流を試みます
GM >とりあえず撃ってきた場所は分かった・・・分かった以上は、その弾道の先にいなければいい訳で(笑)
響 >では、それに注意して、行動します。微妙に射線をずらして、当たらないように
しかし、所詮はプラーナも使用しない状態での魔術師の運動行動。
まして澪という、いわば足手まといまで連れている状態である。
結果、移動しようとする度に、その先へと銃弾が撃ち込まれたりと悪戦苦闘状態…。
響 >はぅ・・・プラーナ1点でも使っておけば良かった・・・(TT)
弓 >ていうか、到着が遅れれば遅れるほど、私らピンチ&弓の疑いは強くなるってなんで気づかない…_| ̄|○
響 >(・・・肉体労働は苦手なのに〜)悪戦苦闘しながら何とか澪を護りながら合流しようと試みます。魔法の援護が出来る距離になったら、教えてください
GM >了解〜。ただ、まだ距離は遠いね・・・って訳で、いよいよ戦闘開始だ!!
先手を取ったのは、ウィルと悪魔達。ウィルはいきなり「ディストーション=フィールド」を展開、防備を固める。
更に、行動を遅らせて不気味な沈黙を続ける悪魔達…
凛 >不気味な行動〜・・・なんだろう?
GM >うふふふふふ(笑)
次いで行動に出たのは弓。『右腕』の一撃で15人をなぎ倒すものの、敵の数は余りに多すぎる…
更に、その陰から…『天津大鋼』を振りかぶった翔真が、一気に後衛の悪魔を狙う。
しかし…悪魔は『ニヤリ』と笑い、ディストーション=フィールドで歪んだ空間でこれを難なく弾き返した。
翔真 >ディスフィが鬱陶しいなぁ(苦笑)
その時、兵士達が動いた…その手にした火器を、一斉に発射する。
「わぉ!」獣化しつつ回避にかかる凛。
弓は空中で翼を機動させつつ回避、アドノレは斥力場で弾道をそらす。しかし…
「きゃうぅっ!」
回避にかかったはずの凛は、銃弾の雨を見事にかっ喰らい、手酷く傷付けられていた!!
「凛っ!?」『天津大鋼』でなんとかしのぎ切った翔真が叫ぶ。
「まだ大丈夫だよ!翔君、前を向いて戦って!!」「……解った、気を付けろ…」
傷つきながらも翔真を叱咤し、敵兵を倒していく凛に、翔真が応える。
凛の足元には、彼女に倒された敵兵が26人余り…しかし、敵の数はますます増えゆく一方である。
「ククク・・・こうなる可能性は言ったはずですがね? さて・・・私も参りましょう」
飛んできたのは、2本のブーメラン・・・一同を軽く薙いだ後、再びウィルの手元に戻る。
しかし、それによるダメージは…一同が思っていたほどには高くなかった。
「あうっ・・・・・ちょっとだけ痛かった〜」顔をしかめつつ、これは凛。
「……………………………横にいる悪魔の方がまだマシかもね…」「………モドキで十分だな」
ウィルの攻撃の拙さを哂う弓と翔真…だが、そのウィルは悪びれもせず言ってのける。
「なに、これはちょっとした挨拶ですよ・・・」と。
その間にも悪魔達は不気味な沈黙を続けていたが…
1匹だけが、ウィルたちに「ヴォーテックス=スフィア」を展開。
これで、なまじっかな魔法ダメージはほぼ通らなくなってしまう…。
アドノレ >1まで下げるとなると対抗で何持ってるかだな・・・
翔真 >冥・虚は有るようですから、最悪ノーリーズンが連発で(苦笑)
後列に下がっていたアドノレは、車に張り付くように移動しつつ、ハンドガンで敵兵を攻撃する。
どう考えても弾丸がかすっただけなのに、11人もの敵兵がバタバタと倒れる様は…
コメディ以外のなにものでもない…かもしれない。
その間に、弓が天空へと舞い上がり…今しがた魔法を使った悪魔に『右腕』で斬り込む。
その一撃は、空間の歪みを突き抜け…悪魔を大きく傷付けていた。
更に、翔真が遠い間合いからの斬撃をかけるものの…
「チッ…」
これは歪みを突き抜けられず、翔真は舌打ちする。
弓 >ぶ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん(飛)
GM >そのコメント、ワス●ーターみたいだぶ〜〜〜ん(笑)
そして、兵士達が再び一斉射撃…
「これ以上は、ダメージくらうわけにはいかないよう!」凛が回避に掛かった時、零れ落ちたのは幸運の宝石。
銃弾は吸い込まれるように宝石を砕き…飛び散るその破片の向こうに、無傷の凛が降り立つ。
「うぅ〜なんでこんなに調子悪いの〜!?」その嘆きが怒りを導き、そして…
「こっの〜!!!」
衝動に突き動かされた凛の、魂の獣が怒りの咆哮を上げる。
返す刀とばかりに敵陣へと飛び込んだ凛の爪が一閃! 48人もの敵兵を血祭りに上げる!!
凛 >狐乱舞〜コーンッ(笑)
GM >怒りと悲しみの凛ちゃん大アバレ(爆)
翔真 >『アバレ』とカタカナになっているのが(笑)
だが、その直後…「ククククク・・・さぁ、楽しみましょう!!」
今一度放たれたウィルのブーメランが、前よりも鋭く一同に迫る!
「・・・今度の攻撃は鋭いよ!!」凛の言葉どおり、翔真と弓は避けきれず、なんとかしのぎ切る。
「……まだまだ。」踏みとどまる弓そして翔真…だが、そこに悪魔たちの放った「タンブリング=ダウン」が迫る!
ウィルの攻撃の直後で虚を突かれた2人に、これをかわす術はなく…
「なっ…!?」翔真は地に転がり、弓は翼のコントロールを失う…。
凛 >きゃ〜ヤバイ〜!!;;
弓 >飛んでるのに転ぶ(笑)
凛 >アドノレの消去呪文でもダメか〜;;
アドノレ >行動が終わっておる(^^;
翔真 >残りHP43……結構きついけど防御ジャッジでクリティカルが連発してくれているのが有りがたい(苦笑)
凛 >HP残:25TT・・・アドノレ〜助けて〜今日はダイス目が酷すぎ!!!!
アドノレ >適当な攻撃魔法が無いから、次からは行動1まで遅らせても問題無いが
2人が一瞬行動できなくなったのを見計らったか、ウィルが攻撃に転じる。
「さぁ、苦しみなさい・・・そして屈辱にのた打ち回りなさい!」
三度、ウィルの手から2本のブーメランが投げ放たれ…凛を、翔真を、弓をなぎ払う。
凛 >はひょ〜!!
弓 >はやい(−−;
可憐 >早すぎますね(苦笑)
翔真 >………全滅の気配濃厚だな(苦笑)
弓 >HPで耐えれると信じたいなぁ…
「きゃうっ!」「……っ!」重傷一歩手前まで追い込まれた凛が、ようやくの事で体勢を立て直す。
さっきまで着ていたワンピースはずたずたにされ、血塗れの素肌が露になっている…
消耗した体力をプラーナで回復させつつ、凛は顔をしかめて後退していく。
「ふぅ〜一瞬、意識が遠くなったよう」
そのずっと後方から…救援は到着しつつあった。それは…単独行動をしていた可憐である。
仲間達の窮地と見た彼女は、遠くの間合いから「ヘッシュ」を唱えようとしていた…だが、その間にも!
「クククククク・・・さて、次はあなたで楽しむとしましょう。さぁ、イイ声で鳴きなさい・・・」
再び不気味な沈黙を守る悪魔達と対照的に、ウィルのブーメランが今度は弓を狙う。
一瞬しのぎきったかと思われたが…さにあらず、その一撃は魔王の真なる力を秘めていた!
「………ぐっ…」凛と同様に着衣を切り裂かれ、戦闘服に包まれた身体のラインを露にされてゆく弓。
しかしながら…彼女はその屈辱的な刹那に、禁断の快楽を見出しつつあった。
「………………ふ……ふふふふ……あはははは……
前は手ごたえがなさ過ぎてつまらなかった……。……少しは…楽しめそう……ふふふ」
溢れ出る血に快感を覚えつつ、艶然と微笑む…
弓 >GM優しいなぁ(笑)私なら迷わず可憐狙うのに(^^;
GM
>いや、可憐が魔法を使うなら、現段階でウィルからはまだ視認出来ないと見たの〜。あと、弓には第3話での借りもあるし(爆)
「やばいよう〜皆ピンチだ…わうっ!」凛が叫ぶ間もなく、今度はクローン兵達の銃弾が容赦なく一行を襲う。
慌てて回避する凛、強化戦闘服の上から鉄球のタコ殴りのごとく銃弾を喰らう弓、斥力場で銃弾を払うアドノレ。
そして、プラーナを全開にして『天津大鋼』で耐える翔真…
この時点で、翔真と凛はこれ以上ダメージを受けるわけには行かない状態にまでなっていた。
更に、銃弾は可憐をも襲う…詠唱中で避けられる訳もなく、これまたドレスが血塗れに。
「水よ、強き盾になりたまえ。 へッシュ!」
それでもどうにか耐え抜いた可憐の呪文によって、ようやく翔真と弓は水壁の守りを受ける。
そのまま、行動を遅らせる2人…狙うは、ウィルを守る悪魔ども!
可憐 >前衛の二人に、防御+15点です
翔真 >では、カウント1まで落とします。
弓 >じゃ、私も1まで(笑)まず翔真、悪魔の方をお願いします(笑)
GM >・・・ウィルとクローン兵の行動も残ってるけどね〜(笑)
弓 >あ、そーか…まずいな
翔真 >むー、ヘッシュで凌げると信じて(苦笑)
凛 >頑張れ〜!!!
「む〜こうなれば、新呪文で闘うよ!!」
肉弾戦を断念した凛は、月衣からウィザーズワンドを取り出していた。
その頃、響は…「・・・・・」誰ともつかぬ敵の狙撃を前に、脱出・合流の道をつかみかねていた。
既にプラーナも払底し、澪も連れているとなると…そこで響は、魔石R2を砕いてプラーナ回復の手をとった。
結果的に、このラウンドにおいての脱出も不可能となったが…
響 >タイミングを計っていると言い換えておいてよ〜(笑)
「・・・勇者、それに水の壁・・・ですか。ならば! グレーターデーモンどもよ・・・!!」
ウィルが2本のブーメランを投擲するとともに、示し合わせたように…悪魔どもが動く。
ブーメランに闇の魔力が宿り…禍々しい影のブーメランとなって弓に迫る…その時!
「小賢しいわ」割り込んだアドノレがアイパッチを開くや、その魔力が闇の魔力を吹き払う。
だが、それでもブーメランの勢いは止まらない…その時、弓の翼が光を帯びて震動する。
「………………ジャケットパーツ……パージ……」
ぼろぼろになった上着を排除し、超絶的機動でかわしきる弓。
弓 >見えてても気にしないもん〜(爆)
「取り越し苦労であったか」弓の無事な姿に、ポージングしつつこれはアドノレ。
「ククククク・・・これはまたいい格好ですね・・・さて、いつまでしのぎ切れますか・・・?」
「………………………………」嘲笑うウィル、沈黙を守る弓、その有様を見て…
「なんとか状況を打破しないと、このままじゃジリ貧になるよ!!」
ウィザーズワンドを準備し終わった凛の、悲鳴にも似た叫びが上がる。
そして…またしても兵士達の射撃!
「あう〜」既に涙目の凛をはじめ、次々と回避していくウィザード達。
凛が、弓がからくも回避していく一方、可憐はダンスでも踊るかのように、
銃弾すべてを優雅な動きで回避しきっていた。もちろん、最後に貴婦人式の一礼は欠かさない。
その背後で、体勢を立て直すウィザード達。
「はふぅ〜…」「貴様らの芸は見飽きた。少しは別の芸を見せる気はないものか」
「2度も弾かれれば……歪みの流れも見える……!」反撃に転ずるべく、まず斬り込んだのは翔真…
振り下ろすその『天津大鋼』に、悪魔は対抗して闇の魔力を与えんとする。
その一撃はタイミング、威力ともに申し分ないものだったが…そのまま魔法が掛かるなら、無為に帰してしまうだろう。
だが、ここでもアドノレが背後で笑った…「だから小賢しいといっておろうが」
魔力のしがらみから解き放たれ、うなりを上げる『天津大鋼』…そして!!
「………」ニヤリ、と笑ったその先で、悪魔は胴体を真っ向から両断されていた…。
「敵の防備は手薄です。弓さん今です!」「………ブーストッ……ダブルトリガー……」
弓の『右腕』が加熱、モーフィング変形してふたつのブースターが露出する。
灰色のプラーナの輝きを纏った噴射とともに、非の打ち所のない一撃…だが!?
「ふ・・・クククククク・・・そうでした。あなたには、ソレがあったのでしたね・・・」
ウィルは、寸断される事もなくその場に立っていた…そう、闇の魔力障壁に守られて。
「………………………く……障壁?………」
「しかし、以前とは違うのですよ…以前とはね!」
障壁の力で、弓を弾き飛ばすウィル。
「こちらに対する対策を立てておったか、だがそれも予想の範囲内だな」
一連の結果を見届けつつ、兵士達に反撃するアドノレだが、成果は上がらない…。
「ところで、この人と昔戦ったのですか」
状況の分かっていない可憐が問いかけるも、答える者はない…いや、その余裕がないのである。
GM >実は、このラウンド最後まで「ヴォーテックス・スフィア」が生きてたんで…最終的にダメージは半減以下だったのだ(苦笑)
弓 >あらら(TヘT くう、それじゃ抗魔のほーが高いか
翔真 >俺達の事はよく調べてあるでしょうし(苦笑)
弓 >ぁぁ、ここでこいつに殺されると美味しいな、私(爆)
凛 >こんな雑魚に殺されるのはイヤ〜!!TT
「…………前は……これで消し飛んだのに……今回は、頑丈ね…………」
払いのけられた弓は、離れた間合いに着地。ぺっ…と血の混じった唾を吐き…
「………でも………………別に…以前と違うのは………お前だけじゃない……」
「ほぅ・・・では見せてもらいましょうか。見たところ、どなたも限界に近いようですが」
嘲笑うウィルに、正面切って凛が叫ぶ。
「まだだよ、まだボク達は負けなんか認めない!!」
確かにウィルの言うように、プラーナも戦闘力も限界は近い。
だが…ウィザードたちは負ける訳には行かないのである。
世界のために…ではない。おそらくは、かけがえのない…今もなお眠り続ける、ただ一人の友のために!
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