【第9夜】
焔の予兆

<PART−15>



前哨戦、そして…


さぁ、いよいよ戦いだ…その時、医師はおもむろに、
懐から赤い液体の入った注射器を取り出し、それを首に注射!!
脈打つ不気味な音と共に、その身体の幅が優に3倍ほどに膨張する!!

弓 >ドーピングシリンダー、キター!
翔真 >ホンマにドーピングシリンダーかっ(苦笑)
可憐 >お医者さんらしくドーピングですか(苦笑)
アドノレ >ドーピングが終ってしまったならメルトに変更するか・・・
弓 >勇者さま、ヘルアンドヘヴンよろ(笑)
翔真 >弓ちゃんがJ=クォースでも良いかと(笑)
弓 >いっぺん行動不能になってから、そらとらぶらぶJフェニのほーが(笑)
翔真 >それはこのシナリオのボスに取っとくですよ(笑)

そこに、真っ先に飛び込んだのはアドノレ。パワード医師めがけて口から黒い炎を吐き出すと、
パワード医師の両手のメスが、ぐにゃぐにゃと曲がり始める。

GM >ファンブル!!見事なまでにメルトをかっ食らった!!(笑)
弓 >膨らんだと思ったら、しぼんだ(笑)
翔真 >行動値が10も上がってる!?……カウントあわせて一斉攻撃の方が良いか…?
弓 >まぁ、せっかくですし、いっせいにボコりますか
アドノレ >プラーナが無いと太刀打ちできなくなった

「なんだ〜見かけ倒しみたい」くすくすと笑う凛の横で、
可憐はピグマリオンを使い、パワード医師のデータを調べていた。
Evil−eyeとのリンクにより、ヘッドアップディスプレイに表示されたのは…

「医師 イノセント+エミュレイター ドーピングにより全戦闘能力値+10 それ以外の特殊能力 >なし」

GM >あ、もうひとつ特殊装備・・・「医学に対する熱い心」・・・ダメ?(笑)
可憐 >それではマッドドクターです(笑)
弓 >では、その熱い心で頑張って避けてください(笑)

「一応イノセントなので気絶まででお願いします。それと能力が上昇しているので気を付けてください」
「……了解した。」
以心伝心、可憐から翔真、凛、そして弓へと連携攻撃の意が伝わる。
これ、まさに死線を何度も共に潜り抜けたものたちなればこそ。

「よくもボクに変なことしようとしたな〜!!」先行する弓と共に、獣化しつつ殴りかかる凛。
「変なこととは失敬な・・・神聖な手術に決まっているではないですかぁ〜?」
言いながら、受け止めんとするパワード医師…

…そして、戦いはある意味、予想通りの結果に終わった。
「ぐはっ・・・」

そう、薬物で強化したところで、所詮は操られたイノセント…
ウィザード2人の攻撃で、パワード医師はあっけなく倒れたのであった。

「まだまだ修行が足りんな。漢なら前のめりに倒れるのだ」

「硬〜い!!・・・はれ?今ので倒れたの?」
「………良くやった」あっけにとられる凛に、笑みを浮かべつつ翔真。
そして、そんな翔真にウィンクで返す凛。
「まっあね〜ん♪」

しかし、その間に・・・看護婦達は、倒れ伏した医師に向かってじりじりと歩いていく!!
「(倒れていれば誰でも良いのか?)……とにかくしっかりしろっ…!」
翔真を筆頭に、アドノレが、弓が…看護婦達の前に立ちふさがり、迎撃する一方、
響は消耗したMPの回復につとめていた。

「この看護婦は一応イノセントです。特殊能力は生気吸収です、気を付けてください」
ピグマリオンでの解析を終えた可憐が、一同に向かって呼びかけたのと、
看護婦達が一同に向かって襲い掛かったのが、ほぼ一緒。
幸いにも翔真が攻撃を受けただけ、しかもダメージは皆無だったが、

「う〜どうしよう〜困ったな〜」こうもイノセントだらけではあっさり倒すわけにも行かず、
「まだか……?」「大丈夫だよね?優しくしたよ〜」
一同の苛立ちは募り行くばかりである。

「死点が見えたら殺しそうだ…南無三っ」「翔君、乱暴しちゃだめ〜!」
凛の声を振り切るように、ジェットブーツで看護婦達を蹴る翔真。
それでもなお、看護婦達は前進をやめない。

「解ってるっ、俺だって本当は女を足蹴にするのは趣味じゃない……」「うん・・・分かってるけど・・」
逡巡する2人の間から、その時…弓が飛び出した。
彼女は…武装の施されていない左手で看護婦達の腹を殴りつけ、次々と気絶させていく…。

そして、戦いは終わった。

弓 >「…………………………(かなり不満そう)」
翔真 >「……助かった(フッ)」>弓ちゃん
弓 >「…………………………あと、よろしく。(むすー)」
可憐 >「終わりましたね、お疲れ様です」>ALL
アドノレ >「どうやら奥義を出さずに済んだな」
翔真 >バーニングでこピンか(笑)
そら >「・・・全員、エミュレイターから解放されました・・・皆さん・・・ありがとう・・・」
翔真 >「………礼には及ばん、皆のおかげだ(フッ)」>そら&可憐ちゃん
そら >「・・・・・・私は、何もしていませんから・・・(くすんだ微笑)」>翔真さん
凛 >「よかった〜無事に終わったみたい(安堵の笑顔)」
アドノレ >「一息付きたい所だが仕事はまだ終ってないぞ」
翔真 >「アドノレ、可憐ちゃん、響。この人達の手当てを。」アドノレのレインコールが効率良いのだろうか(笑)>アドノレ&可憐&響
アドノレ >「うむ」レインコール+超絶魔力で注射に刺された部分が治った
響 >重傷はレインコールでは治らないからね(苦笑)
可憐 >ヒーリングパネルで回復すればいいのでは?>ALL
弓 >ヒーリングパネルに、医者と看護婦ぶちこんで、ついでに回復すれば?
翔真 >「……それが良いか。」<ヒーリングパネル
アドノレ >両肩に担いでいこう<医者・看護婦
可憐 >私も看護婦さんを担いでいきます
GM >了解〜。ちなみに、そこに落ちているのは魔石U1が7つ、それと戦闘用アンプル『鬼神』が1回分だね。
弓 >「…………ふん……面白いクスリ、あるじゃない……」
翔真 >「……気に入ったなら持って行けば良い、骨を折った甲斐が有ったと言う所だな(フッ)」<クスリ>弓
弓 >「………そう、ね…(と、ポケットに放り込み)」

エミュレイターの憑依から解放された医師たちをヒーリングパネルで回復させ、
一同もまた魔石を使いつつ、しばしその恩恵にあずかる。

アドノレ >お使いゴーレム「さる」をしまって首をゴキゴキならしてる
そら >わたしは1ダメージですから、まだ大丈夫・・・皆さんが回復している間、先を見張っています。
翔真 >プラーナ以外問題無し、ヒーリングパネル使っている間に魔石使う予定(笑)
弓 >私もくらってませんので…そのあいだ、魔石食べてよろしいでしょうか
翔真 >何時の間にか弓ちゃんも『食う』事になっている魔石(笑)
弓 >私は、イメージ的には右手で魔石握りつぶして、右手がプラーナを食べるので、間違いじゃないのですよ(笑)
凛 >「ボク、ちょっと偵察してくるね!」手持ち無沙汰だったらしい(笑)
そら >「凛さん・・・ひとりで大丈夫ですか・・・?」
凛 >「ん?大丈夫大丈夫〜ちょっと見てくるだけ♪」>そら
弓 >「……………1人でうろうろして、また注射されるわよ……今度は、狂犬病予防接種かしら(くす)…いいから、おとなしくしてなさい………。」
凛 >「うっ・・・・こ,今度は油断しないから注射されないやい!(///&ぷいっ)」>弓
弓 >「……………(翔真に)アレ、ちゃんと大人しくさせておいてよ…」<凛>翔真
翔真 >「(苦笑)……了解した。」>弓<アレ
そら >「前より・・・エミュレイターの力が、近づいています・・・」
弓 >「………らしくなってきたみたいね……」
凛 >「今度はなにかな?(警戒)」
翔真 >「凛、ちょっとこっちに来い。」>凛
凛 >「ん?なに〜これから偵察に行くんだけど(とことこ)」>翔君
翔真 >「その前に耳を貸せ、先程お前がどう言う事になったのか教えておいてやる(ニヤ)」>凛
凛 >「そ、そんなこと言わなくていいよ!(///&そそくさと偵察に)」(笑)
翔真 >「解った、ならしばらく傍で大人しくしていろ(フッ)」襟ごと掴んじゃおうかなと(笑)
凛 >「放して〜!!(じたばた)」(笑)
翔真 >「余り無茶をするなと言っている(苦笑)」ゆっくりと手を離すです(笑)
凛 >「分かったよ〜・・・ん?あれれ〜翔君、エレベーターが!!」
翔真 >「……何?」

凛が驚いたのも無理はない…エレベーターの表示板が不意に点灯し…
「六六六」から、どんどん上がってきている。
それは、とりもなおさずエレベーター自体がどんどん上がってきているのを意味する…
そして、それは「弐」の表記…すなわり、一同がいる階で停止する。

可憐 >「どうかしたのですか?」
アドノレ >ざわついてるところに後ろからやって来よう
凛 >「うん、なんか上がってくる!」>翔君&可憐
そら >「・・・何かが、上がってくる・・・」身構えます。
翔真 >「……(時間を掛け過ぎたか……?)」
弓 >「………………(右上でをエレベーターに向けて、構える)」
響 >「・・・」
GM >そして、扉が開くと・・・やわらかい、赤い光が当たりに満ち溢れる。
可憐 >「敵ですか!」
翔真 >天津大鋼に手を掛けます。
GM >そして・・・その光が晴れると。そこには、病衣を纏った12〜3歳くらいの少年が立っている。
凛 >「男の子?・・・人間?それとも・・・(警戒)」
翔真 >「可憐ちゃん、先程の医師と看護婦達のフォローを頼む。」>可憐
可憐 >「了解しました。そらさん手伝って頂けませんか」
そら >「わかりました・・・それは、私が引き受けます」>可憐さん
少年 >「君達、誰・・・どうして邪魔をするの・・・?」
翔真 >「………力尽くで他人を虐げようとするのは腹が立つからな…。」
アドノレ >「肉体改造は美しくないからだ」(むきむきと見せ付けるように)
GM >更に、少年の背後には15〜6歳くらいの少女・・・アドノレには、その少女が先刻の『瑠那』であると解るね。
少女(瑠那) >「・・・あぁら、出会っちゃった。あははははっ(笑)」
アドノレ >(ちっ、黙っておれば問題無いものをとか思ってる)
弓 >「………………確認する必要もない……敵ね…」
響 >「・・・・・」
少年 >「敵だなんて酷いよ・・・僕、やっと出歩けるようになったのに・・・。」
凛 >「キミ達は何者?」
少女(瑠那) >「・・・(くすくす)・・・私の顔を知ってる人から聞けばぁ?(笑)」>凛
凛 >「キミって・・・もしかして、あのボクと可憐ちゃんを襲おうとした男の人達の!(睨み&アドノレに目配せ)」>少女
瑠那 >「(くすくす)・・・だったら、どうだって訳?」
アドノレ >「一応言った筈なのだがな。必要以上に餌を獲ると余計な敵を呼び込むと」凛の追及が入ったので開き直り(笑)>瑠那
凛 >「つまり、キミはまだボク達と敵対している・・・と解釈していいんだよね?(睨み)」>瑠那
少年 >「敵?それは僕には解らないよ・・・僕はここにずーっと入院してたんだ・・・寝たままでね・・・でも、今治ったんだよ・・・。」
翔真 >「……(他者のプラーナを食い物にしてか……?)」
弓 >「…………治った?………そんなのは、治ったとは言わないわ……」
アドノレ >「操り人形の糸を結びつけただけに見えるがな」
凛 >「・・・もう、人間じゃないんだね(ちょっと悲しそうに)」
弓 >「…………で、貴女達の望み…目的はなんなの?」
少年 >「僕は…生きていたいんだ。ずっとずっと、薬もベッドもないようになりたいだけなんだ…なのに、どうしてそんな訳のわからない事を聞くの…?」
瑠那 >「そうそう…ひどい人たちだよね〜♪せっかく手に入れた幸せを奪い取ろうなんて、さ(くすくす)」
翔真 >「………生きたいと言うのは解らんでも無い、だが誰かを犠牲にして、それを平気でいられるのなら……お前達を許す訳には行かない。」構えます
凛 >「キミ達の行いは、ボク達が今ここで止めるよ!(睨み)」
瑠那 >「止められはしないわよ・・・このコも、あたしも・・・そして、あのお方も・・・
翔真 >「……………止める。」
弓 >「………それが貴方(子供に)の選択なら、私は貴方を殺してでも止める………そして……お前も(るな)」


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