【第11夜】
集結する邪

<PART−17>



暴走クリーチャー対ナイトウィザード!


敵将クラウスが倒れた後ですら、戦いはなおも続く…
いまや完全に膨張しきった巨肉花X。クラウスの命令を遵守し、退却すらしないN2強化兵団。
そして、それに呼応するように、翠色の焔へとその姿を変じた【そら】…

弓 >私はもーすっからかんなのであとヨロ(ぇー)
翔真 >うわ(苦笑)ブーストも使い切っていましたか?^^;>弓さん
弓 >ブーストはこっそりアト1回(爆)
智律 >翔真さん、凛さん、弓さん、行動値は+17なので宜しく(爆)
弓 >Σ( ̄□ ̄;せんせー、行動値+17って…そらりん修正で+27デスカ!?…素が45(ぉぃぉぃぉぃぉぃ
智律 >あ、そらりん修正込みで+17です
弓 >あ、びっくりしたぁ(爆)…じゃあ10ひいて…

「凛!弓!前衛のクリーチャー、殺さずに仕留めたい。出来る限りで良いが……。」
「は〜い!頑張ってみるよ!!」
「……………甘いわね…。…ああなった人間を戻す手段なんて、あるわけないわ…。
…ミックスジュースからオレンジジュースだけ取り出すようなものよ?」

それぞれ、やり取りを交わしつつ戦闘態勢を立て直していくウィザード達…その先陣を切ったのは翔真だった。

「……結果が出るまで諦めたくは無い……ツドエ、ホノミタマ……!」
唱えるや、既に人間の身長を超越した大剣が炎に包まれる。
そのまま…重力に従うように、ぶっきらぼうに振り下ろす…そして、肉を切り裂く感触。
目の前の巨肉花Xに穿たれた傷口は焼け爛れ、白い液体が飛び散り、生肉を焼く悪臭が立ち込める。

「わぉ!翔君、速い〜!!」凛の賞賛を浴びるその間にも、翔真は…
炎を払った後の天津大鋼に代わって、ウィッチブレードUを手に取っていた。
あくまでも無骨な天津大鋼と対を成すような、白兵戦用箒のシャープな刀身…
その刃を覆うように、左右からブレードガードが飛び出す…
そう、翔真はその言葉どおり、クリーチャーを殺さずしとめるつもりだったのだ。
その視線の先には…膨張した巨肉花Xの頂上で苦悶に呻く少女の姿があった。

「行くよ!」ついで、飛び出した凛が…暴走した巨肉花Xの防御を抜け、その巨体を捉える。
一撃、また一撃…攻撃している凛にとっては確かな手応えが返って来るのだが、
問題の敵はその痛撃に対しても、些かの影響もなさげである…ただ、頂上の少女を除いては。

凛 >お〜!!危なく回避されるところだった(笑)
翔真 >上手い具合に削ってくれて居る様だ、流石相棒(笑)
凛 >「まだ、大丈夫だよね?(着地してから恐る恐る確認の為に振り返り)」
翔真 >「まだ倒れてはいない……凛、次の俺の攻撃の時、風の刃で援護してくれ。」
凛 >「ん!了解!(こくこく)」>翔君
弓 >「……………迷うな…ばか。…」>凛
凛 >バカじゃないやい!(ぷぅ〜)」狐がほっぺ膨らませられるのかな?(笑)
弓 >「…………敵を前にして迷うのは ばか よ。」しっぽが膨らむ(笑)
凛 >「迷ってもいないし、怯えてもいない!やりすぎちゃわないか、ちょっと心配なだけだい!」
弓 >「……………………それを迷いっていうのよ、凛…………ばか?」いかん、最近弓ってば凛に「ばか」しか言ってない(TへT ごめんにょー、凛ちゃんの中のひと(笑)
凛 >「ばかばか言うな〜!!ボクはばかじゃない!!……よね?翔君〜(ちょっと心配になった)」
アドノレ >「馬鹿ではなくて、ちょいとあわてんぼうでお調子者なだけだよな」(笑)>凛
凛 >「それも、全然違うやい!!!(ぷりぷり)」(笑)>アドノレ
翔真 >「……そう言う所が、凛の可愛い所だと思う……俺はな(フッ)」
弓 >「……………………私も翔真らしいと思うわ、凛に甘いトコロ(くすくす)……ばかばっかりね」
智律 >「ま、まだ敵が残ってますよぅ!」
アドノレ >「反省も後悔も生きてこそか。ともかく口説くなら終わってからにせい」
弓 >「……私はどっちもしないけどね(くすくす)…ま…死者に敬意を払うくらいかしら?」<反省も後悔も
翔真 >「………そうだな。」誰に返したかは秘密(笑)

その間にも。「Evolution…!!」【そら】の両腕に纏った炎が、一回り大きなものへと変わっていた。
一方、智律は目の前の敵に対してピグマリオンを開く…
可憐が先に導き出した画面からは、既にエラーが出ていたからである。
しかし…智律のピグマリオンもまた、エラーを表示してしまう…。

智律 >……のぉ。甘く見ていたか……ヘッシュを見送ってこの様では…。命惜しさにプラーナ出し惜しみは厳禁、と…。
凛 >厳しい〜><かなり大変だな〜解析
可憐 >アナライズなら私がやっても良かったのですが(苦笑)
アドノレ >まだ危険は去っておらんのだなぁ(^^;
弓 >えーと、後ろにいた擬似餌軍団残ってましたよね?(笑)
GM >うむ、いるいる〜全員健在(笑)
智律 >4体全て生き残っていますが、内、二体は大ダメージですな
弓 >では、くらってるやつAをぽかり♪
翔真 >済みません〜お手数お掛けしまする^^;

「……………アンタも…そろそろ死んで」くすり、と微笑んで…弓はN2強化兵の一人に仕掛けた。
それは、先の攻撃でひどく傷ついた相手…
懸命の回避行動も、しかし超常の力を得た今の弓にはお見通しであった。
相手の回避機動を先読みし、横一文字、相手の移動先に刃を置くように斬る。
数瞬の後、強化兵はその身を断ち割られ絶命していた…血飛沫を浴びつつ、弓は笑う。
「…フン……他愛もない」

「頼む……!」「…『風』よ!!」翔真の要請に答え、凛が風の力をウィッチブレードUに宿らせる。
そして…
「カゼ、ハラミテタケレ、ホムラ……!」
炎纏う嵐の刃を帯びたウィッチブレードUをもって、翔真は再度、巨肉花Xに斬りつけた…!!
巨肉花Xの体表が再び焼け焦げ、風圧で抉れ飛ぶ。しかし…おそるべきは、なおも動き続けるその体力か。

「(今ので倒せなかったか……)」

GM >うむ…逆刃だけにぶにぶにとした感触(爆)
翔真 >ぐぅ(苦笑)頼むから倒れてくれ〜^^;
弓 >後ろの敵を弓が全部倒すまでに倒さないと、弓トドメさしちゃうぞー

「………おおおおおおお………ッ」
既に人の形だけを保った【そら】が、辺りに閃光を撒き散らしつつ吶喊する。
殴る、殴る、殴る、蹴る、殴る、蹴る…命中精度も何も考えにない、
まさしく秩序を欠いたその攻撃振りは鬼気迫るものであった…
おおよそ、ほとんどのダメージが相殺されたにせよ。

そら >「破壊………・破壊……・」
弓 >「………………『そら』っ!……殺意に流されてはダメよ。…それは貴女の戦い方じゃないわ」
翔真 >「囚われていた怨霊達の念に流されているのか……!?」
そら >「……………攻撃………続行……」
智律 >…うーむ。嫌な予感がする。再度、巨肉花Xに識別。今度はプラーナもつぎ込む………あー、ここは幸運の宝石砕く…(涙)

果たして、智律の(幸福の宝石の)犠牲は無駄ではなかった…ピグマリオンに、データが表示されていく。

『巨肉花X・暴走体(プラス) 範囲攻撃/最大射程2
粘液放射(マジカルシューター相当) 再生能力 コンビネーション』

智律 >……ふむむ、こんなもんか。
アドノレ >メルトも役立たずだな(^^;
GM >攻撃回数が減っているのと、重傷値が発生しているのが通常態との違い(笑)
智律 >…あ、それ重要かも。「皆さん、気をつけてください! アレは広範囲に粘液(魔力)を撒き散らします!」
凛 >「むぅ〜…・どの位の精度があるのかな〜?(警戒)」>天羽
智律 >「…あぅ〜、そこまではわからないです…。」>凛さん
凛 >「あう〜どのくらい、攻撃しても大丈夫か分からないぞ〜困っちゃうな〜…(耳ぺたん)」
翔真 >「難しければ、風の刃で後衛の戦力を削って行ってくれ……。」>凛
凛 >「うん…じゃあ、こっちは翔君に任せたよ〜(ちょっと安堵)」
翔真 >「……自分で言い出した事だからな、何とかして見るさ……(苦笑)」
弓 >「…必要ない。そんなに怖いならじっとしてて良いわよ?(ふん、と)」>凛
凛 >「むぅ〜なんか、最近弓ちゃん、ボクに絡んできてない?(ぷいっ)」(笑)
弓 >「………………わかった。じゃあ残り1匹は任せる(ちら、とそらりんを見て)」
凛 >「了解〜!!」
アドノレ >ヒートハンドを後ろに飛ばすのと、竹槍で前をつつくのとどちらのがましか…重症値有りに賭けてみるか(^^ゞ
翔真 >身を守りに走っても良いかと(苦笑)
アドノレ >っとその前にもう一回ヒールだった カウント5でキュアウォーター

アドノレは、先にダメージを受けていたこともあり、後衛で自らを回復させていた。
彼独特のポォヂングと共に、流れる汗そのものが、少しずつ傷を消していく…
だが、その間にもN2強化兵達が行動を開始していた。目標は…【そら】。
フェイクブルームからの魔導砲が3発、同時斉射で迫る。

「………………!」

しかし…【そら】が目を見開いき、腕を振るった瞬間。
すべての弾道が風圧に煽られたかのように自ら捻じ曲がり、あらぬ方角へと飛び去っていく。
「は…、はわわ…。す、すごいです…。」アースシールドを放つタイミングを逸した智律を背に、焔の塊は呟いた。

「…………・その程度…で、終わり…・か……」

「……そら…、さん?」「そら?………(まさか俺達に力を与えている事にもよる影響か……?)」
何時もの【そら】らしからぬ言動に、一瞬動揺する仲間達…だが、戦いはまだ続いているのだ。

「…………術式選択……剣呪文≪ブレード・スペル≫…!」「『風爪』!!」
続く弓と凛の逆撃で、瞬く間にN2強化兵2体が沈黙した…残りはあと1体である。

弓 >くるりんぱ、まだまだいくよ〜ミコミコナース!
翔真 >ダメージでも回ってる…凄い回し具合ですな(笑)
凛 >「終わったよ〜(着地して振り返り)」
アドノレ >「オーバーヒートの心配は無いのかちと心配になりそうな勢いだな」(弓を背を見る)
弓 >「……………………………ふっ……」

その時、暴走巨肉花Xは無数の触手を迸らせた!!
「わぉ!」
凛が、弓が、そして翔真が次々と、身を翻して回避していく中…
一瞬、逃げ遅れたかに思われた智律も…
「智律さん、避けてください」可憐のその声に一瞬つまずいて、
その一瞬のタイミングで何とか回避に成功していた。
「は、はわわわわわわ〜!?」…もちろん、見事に転んでいたのだが。

しかし、真の問題は【そら】であった…酸液を帯びた触手が何本も突き刺さったのに、その場から微動だにしない。
「…そら!?…何してるの!避けなさい!…そら!!!!!!!」
『相棒』の不審な行動に、一瞬取り乱す弓…その間にも、不安定な態勢から智律が術を放っていた。
「……間に合えっ! 大地の守りよ…!」

だが、意外にも…【そら】の表面で、アースシールドは脆くも崩れ去っていた。

「……え…? そ、そらさん…。なにを……!?」

アドノレ >「・・・バーサークしおったのか?」
凛 >「ほえ?智君、どうしたの?(小首傾げ)」
智律 >「そ、そらさん…。僕の防御魔法を…!」>凛さん
アドノレ >「判らんのか、そらが智律の援護を撥ね退けおった」>凛
凛 >「はれれれ?…・なんで?(きょとん)」
弓 >「………まさか…機能が再生した…?…もしかして……さっきの半融合で…?」
凛 >「そらちゃん、なにやってるの〜!!!(戸惑い&悲鳴)」
智律 >「だ、だめですっ!何でそんな事をするんですかぁ!」>そらさん
翔真 >「………」

「……………………・行動に支障……なし…」
困惑するウィザード達をよそに、触手を全身に突き刺したまま、焔の塊となった少女は動き出す。
おもむろに巨肉花Xへと歩いて肉薄するや、弛みきった触手を掴み…強引に引きちぎる。
白い粘液が、燃え上がる体表で爆ぜるのを確かめる事もなく、【そら】は右手を敵の巨体へと置く。

「……………絶…殺………D……STINGER……!!」

掌から、炎を纏った何かが突き出し…巨大な敵を向こう側まで抉り抜き、内容物を大量に床へとぶちまけた。
杭のように撃ち出され、今引き戻されていく「それ」は…木刀のような形をしていた。

それは、かつて明雷が彼女に押し付けた木刀だったのだが、それを知る者は、今の一同の中にはいない。

「隠し技か。だが、タイミングがいただけないぞ」
「…………・まだ、動いている………攻撃、続行……」

まるでアドノレの声を聞いていないかのような【そら】に、再度N2強化兵の砲撃が飛ぶ。
しかし…半ばエネルギー化した【そら】の表面で、その一撃は文字通り消失していた。

弓 >全力で花に攻撃。N2は凛にまかせた(笑)
凛 >じゃ、まかされた〜(笑)
アドノレ >HPは回復したので前列に移動して竹槍で突くか
智律 >うーん、駄目元で巨肉花Xに砲撃します。
翔真 >逆刃で攻撃します、目標は巨肉花Xです。

「キミで終わりだよ!『風爪』!!」自ら風の刃を拳に宿らせ、凛がN2強化兵を殴る…
その場から、10本の爪の軌道が鎌鼬となって走りぬけた。
しかし、N2強化兵も最後の抵抗を試みる…身を捻って何本かの直撃を避けてみせたのだ。
「あり?ボクが外した!?」あまりの事に目を疑う凛…
それは、圧倒的不利な状況にあった敵の、最期の輝きだったのかもしれない。

凛 >くはぁ〜……可憐にFを消してもらうべきだったかな〜@@(笑)>一回回避
可憐 >すみません、残り少ないですし防御の方で使いたかったのです(苦笑)<希望の星
凛 >らじゃ!>希望の星
智律 >すいません…。『半分以上』天羽が使ってます(笑)>希望の星
可憐 >実は、あと2回だけです(苦笑)
智律 >……(汗)<残り二回
アドノレ >まだ石がある

「これで終わりですわ」「………………消してあげる、その苦しみを。その恥辱から、解放してあげる。…」
一同はその間に、目の前の巨肉花Xに一斉攻撃を掛けていた。
箒による智律と可憐の一斉射撃の後、ウィッチブレードUを携えた翔真、
竹槍を振り回しながらアドノレ、そして『右腕』のブレード部分にパワーを集めた弓が飛ぶ。

「く……、届かない……。」「これでまだ倒れないとは、まさに化け物ですわね」
射撃組の与えたダメージは皆無に等しかったが、しかし続く3人の戦士たちから、
この巨大なる敵の注意を逸らすには充分であった。

「防いだところで意味は無い。俺様の力を思い知るがいい」
まるきり悪役のような笑みを頬に浮かべたアドノレの竹槍に宿った『何か』にぶち抜かれ、
翔真のウィッチブレードUが唸りを上げて打ち据えられる。
そして、なおも暴れ猛ろうとする巨肉花Xに迫る、最後の一撃…

「……憎悪の空より正しき怒りを胸に……我は魔を断つ剣を取る……
貴方達の怒りを力に……術式選択…
剣呪文≪クワドロプルソードスペルブースト≫!」


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