【第12夜】
魔の片鱗

〜黒き星の皇子/NWOS版〜

<PART−22>



それぞれの結論、そして帰結



そして、それから数日後。翔真は、真琴を電話で呼び出していた。
彼女は、娘・つばさの養育と主婦業専念のため、
春のロシア行きを最後に、暫し外伝パーティーを離れていたのである。

翔真 >「忙しい所呼び出して済まない……(苦笑)」
真琴 >「いえ、こちらもお待たせしてすみません(くす)」
翔真 >「美人を待つのは苦にはなら無いさ(フッ)……早速だが本題に入らせてもらう……。」
真琴 >「呼び出すということは、何かあったのでしょう?(くす)」
翔真 >「……頼みが、有る。」
真琴 >「・・・頼み、ですか?」すっと目を細めて
翔真 >(周りに人気が無い事を確認してからw)「……こいつを、貴方に返したい。」月衣から『天津大鋼』の柄を出します。
真琴 >「!!それは・・・と言う事は・・・怜に聞いたのかな?」柄を見つめて
翔真 >「(頷く)島原での一件、火狩から聞かせて貰った……。」
真琴 >「そっか・・・丁度良かったかもしれない(微笑)・・・少しだけ、黒鋼に用があったから・・・・・」懐かしい友を見るような目で見る
翔真 >「………『大鋼』となっている力は、御門家による施術だと聞いている。」
真琴 >「・・・つまり、施術を解けば二振りの剣に戻る、と?」
翔真 >「いや、元々『大鋼』は『病津鋼』となった『黒鋼』を破る為に『鋼』に術を施した物らしい。だから術を解けば本来の姿である『天津鋼』に戻るはずだ。」
真琴 >「・・・なるほど・・・・しかし・・・・・・・翔真君はそれでいいのかい?」
翔真 >「あぁ……『黒鋼』も、エミュレイターによる呪縛から解き放たれ、今ここに居る……手にとって見れば良い(笑)」
真琴 >「・・・・・・それじゃあ・・・」そっと手を伸ばして「・・黒鋼・・・私を覚えているかい?」呟く・・・
翔真 >「………これでようやく、『黒鋼』も主の下で、その力になる事ができる……良かった(フッ)」
真琴 >「・・・・・・久しぶりだね・・・本当に・・・・(微笑)」本当に嬉しそうに・・・
翔真 >「術を解くまでは、涼夜には扱い辛いと思うが……許してやってくれ(苦笑)」美人の微笑を堪能してましょう(爆)
真琴 >「ありがとう、翔真君。この子とあわせてくれて(くす)」ふっと、顔を上げて
翔真 >「いや……俺は本来帰るべき主の下に、鋼を連れて来ただけさ(フッ)」
真琴 >「・・・それでも・・・ありがとう(にこ)」
翔真 >(『天津大鋼』を完全に月衣から抜き出す)「あとは……任せる。」
真琴 >「これで・・・やっと『前の私』がやり残した事を・・・果たす事ができるよ・・・」剣の平に手を触れて
翔真 >「……何か有ったら遠慮無く聞きに来てくれ、師匠にも聞けば大抵の事は何がどうなったかも解るだろう。」重量9で大きいから早く仕舞う様にお願いしますね(笑)
真琴 >「一寸待ってください・・・すぐに済みますから」天津大鋼を受け取って・・・目の前に支えるというか、筋力6なのですが(笑)
翔真 >「?……待ってくれ、そんな直ぐに終わる事では無いと思うが……?」
真琴 >っと、支えようとしてあまりの重さに刃を地面につけてしまう・・・。
翔真 >「(苦笑)流石にそのままだと厳しいか……。」支えるのを手伝います。後から手を回して一緒に支えるってのは……興味が有るが我慢しておくです(笑)
真琴 >「ごめんね・・・力が無くてね(苦笑)」支えてもらいながら
翔真 >「訓練している者で無ければ、こいつの重さを使いこなすのは難しいさ(フッ)」
真琴 >「まあ、今の私では・・・無理だね(苦笑)」
翔真 >「…………」
真琴 >「・・・黒鋼・・・・・400年前に、いえなかったことを言うよ・・・」穏やかに・・・ゆっくりと刃を撫でながら・・・

「大口を叩いておいて結局『アイツ』を封じきれなかったこと、本当にすまない・・・」
「・・・そんな私に力を貸してくれて・・・『ありがとう』黒鋼」
「そして・・・・・・・・『前の私』を止めてくれて・・・ありがとう、大鋼」

翔真 >「…………」黙って聞いて居ます。
真琴 >「・・・さて・・・こいつはお返しするよ。無いと不便でしょう?」
翔真 >「(頭を振る)いや、俺の担い手としての役目は既に終わっている……『大鋼』となってから、血族に継がれて来たその使命はもう果たされた……『黒鋼』に、今度こそ主の力になれる様に役立てて欲しい。黒鋼も恐らくそう望んでいるはずだ(フッ)」
真琴 >「・・・翔真君がそう言うなら・・・元の使い手として、預かりましょう・・・(くす)」そう言って、重い割に慣れた手つきで月衣にしまう
翔真 >「感謝する(笑)」
真琴 >「この子『達』が今、本当に求めているのが・・・本当に私なら、ね(微笑)」聞こえないほど小さな呟き
翔真 >「これで用件は済んだ……長々と済まなかったな(苦笑)」
真琴 >「そんな事は、ありませんよ(くす)」
翔真 >「時間さえ有れば詫びにお茶の一杯でも奢ろう……と言いたい所だが……帰りを待っているお嬢さんが居る様だしな……(フッ)」
真琴 >「ええ・・・今はあの子が生きがいですから(微笑)」今日一番の笑みで「また、つばさが一緒の時にでもよろしくお願いします(くす)」
翔真 >「あぁ、こちらからも是非にとお願いさせて貰う(フッ)……では今日はこれで退散するとしよう^^ 良ければ送って行くが……?」
真琴 >「それでは・・・エスコートしていただきましょうか。か弱い女の子一人では無用心ですから(くす)」悪戯っぽく^^
翔真 >「それでは……お手をどうぞ、お嬢さん(片目を瞑って見せる)」手を差し出し(笑)
真琴 >「くれぐれも、送り狼にならないようにね(くす)」
翔真 >「……そちら次第だな(フッ)」

同じ頃、MonAmiでは…【そら】と邂逅した怜が、智律のもとを訪ねていた。

智律 >「あ、怜お兄ちゃん、こんにちわです〜。」
怜 >「−−/」片手挙げて>智律 「……同伴者がいるが」
そら >「こんにちは・・・」
智律 >「はわわ、そらさんもです。こんにちわです。」
怜 >「すみません、30分ほど緊急閉店モードお願いして良いですか?……少し、試したいことがあるので」>おやっさん
おやっさん >「おぅ・・・調査の件かね?」
智律 >「……?」>怜さん
怜 >「……調査の件に絡んだことで、気になることがあったので。……それで、そらに一緒に来てもらいました」>おやっさん
おやっさん >「おぅ、分かった。私はここに居よう(笑)」言いながら閉店モード始動。
怜 >「お願いします」>おやっさん 「……智律……ユグドラシルβを準備できるか?」
智律 >「はわわ…? わかりましたです。」 お店が閉まった後でユグドラβを取り出す
そら >「それで、わたしは・・・なにをすれば、いいですか・・・?」
怜 >「……智律、βをそらに渡すんだ……そらは、受け取って欲しい」
智律 >「…はいです。」そらさんに手渡す
怜 >「……それで起こる変化があったら、二人とも具体的に説明してくれ」>智律、そら
そら >「わかりました・・・(受け取り)・・・ユニット出力・・・増大中・・・外部リモート、起動・・・」

【そら】の髪の色が緑色に変化、激しく光り始め…呼応するように、ユグドラシルβが起動する。
すると、両腕がエネルギー化を開始し…βとの間で循環し始める…。

怜 >「……βを起動できるのか」まずそらの変化注目
智律 >「…。」
そら >「・・・・・・・・・・・・出力、更に・・・増大・・・」
怜 >「……確かに……動いている……智律……そらに、触れろ」>智律
智律 >「………そらさん。」 ユグドラシルβを持つそらさんの手に自分の手を重ねる

その時・・・智律の脳裏に、数多くの情報が流れ込む。
脳細胞を丸ごと破壊されそうなほどの力から、自らを辛うじて護り切る智律。

智律 >「っっ!?」
怜 >「……融合……している!?」
GM >ちなみに、普通にやってたらのーみそフライ(爆)
智律 >……(涙)
怜 >のーみそフライってΣ( ̄□ ̄;)
智律 >まあ、セキュリティ+情報密度が半端じゃないんでしょうけど、ねぇ(笑)
怜 >で、智律に流れ込んできた情報はどんな物でしょ?
GM >そして、流れ込むそのイメージ・・・憂いと悲しみと静かな怒りと、そして不退転の決意を秘めたひとりの少女の姿。
智律 >「…っ、今の、は…沙弥さん…?」
GM >そして・・・その先に立ちふさがるもの、それは・・・まったく、同じ姿のもの。両者は、身ひとつでぶつかり合い・・・周囲の光景が粉々に砕けていく。
智律 >ふむ?
怜 >え……
そら >「出力・・・・・・最大領域・・・まで、拡大・・・」

そして、【そら】の胸部がブラックホールのように開け…何かが少しずつせり出してくる。
そう、ユグドラシルと呼応するかのように。

怜 >「……そら!?」
智律 >「…いったい、これは…?」
GM >ほうっておくと、「それ」はユグドラシルβと融合しはじめるところだけれども・・・さてどうするか?!
怜 >「出力を続けたらどうなる、そら?」
そら >「このユニットを・・・制御できなく、なります・・・」
智律 >「…っ!駄目ですっ! 解除を…!」>そらさん
怜 >「そら、制御するためには何が必要だ?」
そら >「・・・・・・ユニットを・・・戻すこと・・・」
怜 >「……ベータにユニットを戻すということで良いのか?それとも、そらの内部にユニットを戻せということか?」
そら >「・・・・・・・・どちらでも、問題ない・・・です・・・このユニットで、わたしは・・・出力を、制御・・・してますので」
智律 >「は、はぅ……。(い、いけない…、僕も落ち着かないと…。)」
怜 >「智律……これは俺が決めることじゃない。……今のユグドラシルの持ち主である智律が決めろ」
智律 >「……はいです。」>怜お兄ちゃん
そら >「わたしは・・・みなさんの意思には、逆らえません・・・から」
智律 >「そらさん…。 一つだけ、お聞きしたいです。 …もし、βにユニットを戻したとしたら…、そらさんはどうなりますか?」

そら >「わたしは・・・わたしは、嬉しいよ・・・でも、・・・しかし、智律さんが・・・困りません、か・・・?」
智律 >「…そら…、さん…? ううん、違う…、誰…ですか?」
怜 >「……嬉しい?……(嬉しいって…………そらは言ったことが無いはずの言葉……!?)」
そら >「わたし・・・は、わたし・・・だから・・・わたし、には・・・決められません・・・(不安定化が始まる。ユニットを引き離しているのが影響しているのだろうか?)」
怜 >「そらはそら……だけど……嬉しいと言った君も…………そら、なのか?それともベータの声か?まさか……沙弥さん?」>そらの中の誰か
そら >「わたしは・・・うん、そうなる・・・かも・・・」>怜さん
怜 >「…………そらの中にずっと眠っていたのか、沙弥さん……?」
智律 >「…そらさんと一つに解け合って…ずっと…、戦ってきたのは…。」
そら >「・・・・・・・・・・・・・・・(にこっ、と微笑む)」
智律 >「………!…………そう、ですか。」
怜 >「智律!決めろ!」
智律 >「…僕は…、大丈夫です。今までも…、βが無くても頑張ってこれたです。……それに、無くした物は持ち主に返すべきです。」

「…βを、お返しします…!」

そら >「・・・・・・・・・ん・・・・・・・でも・・・いいの・・・?」>智律さん
智律 >「はいです。 …あるべき所へ…、帰るべきです。 」>そら(?)さん
そら >「・・・・・・・・・わかった・・・ありがとう、βを・・・かえしてくれて・・・これで、少しは・・・休める、かな・・・たぶん・・・」
怜 >「……休める?」

その時…ユグドラシルβとユニットが、光と共に融合。
瞬時、ユグドラシルβはその真の姿を取り戻し、閃光は消えていく。
そして…【そら】もまた、いつもの状態に戻っていく。
ただ違うのは…その手に、優美な形の箒が握られていること…。

智律 >「…それが…、βの本当の姿…、ですね。」
怜 >「……あなたは……誰?」
そら >「・・・・・・・・・・・・・・・わたしは・・・一体・・・?」
怜 >「そら……覚えて、いないのか?」>そら
そら >「智律、さん・・・怜さん・・・わたしは、何を・・・しましたか・・・?」
怜 >「……そらの中のベータのユニットが、これ(β示して)と呼応した……それで、その時……そらの中の別の誰かが目覚めていた」
智律 >「…今、そらさんが手にしているもの…、わかりますか?」
そら >「・・・・・・・すると、今は・・・リミッターが、ここ(β)にある・・・のですね」
怜 >「……リミッター?説明してくれ」
そら >「わたしの、出力を・・・制御する、リミッター・・・この箒の、ユニットを・・・使っていました」
怜 >「出力制御できなくなると、どうなるのか……」
そら >「・・・・・・・想定される、事態としては・・・最大出力が・・・無差別に、開放・・・されます」
怜 >「そら自身で、出力を制御することは出来ないのか?」
そら >「・・・・・・・・・・・わかりません・・・でも、これがあれば・・・」
智律 >「・・・・・・・今は、自分で出力制御が出来るんですね…?」
そら >「・・・・・・・・・はい」
怜 >「ユグドラシルβを持っていれば、制御できる……ということだね」
智律 >「…、あと…、何か新しく判った事があれば教えて欲しいです。」
怜 >「そういえば……何か、思い出せたことはある?」
そら >「沙弥・・・・・・・・最後まで、いっしょ・・・でした」
怜 >「…………第7艦隊と、戦ったとき?」
そら >「・・・・・・・・・・・・・・たぶん、そう・・・そして、それは・・・」
怜 >「……それは?」
智律 >「…ちがいます。…沙弥さんの…、鏡写しでした…。ヘンな・・・言い方ですけど…。」
怜 >「そらの中に、沙弥さんがいた……ということか?」
智律 >「…違うんです…。 まるでかがみ合わせみたいに、沙弥さんが、二人いて…。それでぶつかり合って…。」
怜 >「沙弥さんが…………二人……もしかして、融合したのか?」
智律 >「…わからないです。そんなイメージが僕の頭の中にはいってきて…。」
怜 >「……入ってきて?智律は何とも無かったのか?」
智律 >「頭が真っ白になるかと思った出すけど…。大丈夫です。……でも、もう少しで僕の頭がどうにかなりそうだったです…。」
そら >「・・・・・・・・わたしたちは・・・オーヴァーリンク・・・ひとつに・・・」
怜 >「…………沙弥さんと、そらが一つになって戦った……と解釈して良いのか、そら?」
そら >「はい。それは・・・インフィナイトとしての、能力の一つ・・・です」
怜 >「能力の、一つか…………智律が、沙弥さんの力を受け継いでいるなら……智律とそらも、オーヴァーリンクできると思うんだが、どうなんだろう、そら?」
そら >「・・・・・・・・・・それは、無理です」
怜 >「……無理?」>そら
智律 >「……どうしてかわかりますか?」
そら >「・・・オーヴァーリンクは、わたしが・・・ほんとうに選んだ、ウィザードとの間で・・・可能に、なります」
怜 >「本当に選んだウィザード……?……沙弥さんと、智律とでは……違うってことか?」
そら >「呼吸と…鼓動と…身体と、意思…すべてが合一した時…でも、智律さんは『沙弥』ではない…」
智律 >「…僕は『僕』です。身体的特徴が一致したとしても…、それは違う人なんです…。」
怜 >「……済まない」
智律 >「いえ…、遺伝的には同一に近しいですから…、そういう意味での確認もありますし。(微笑)」
怜 >「……そら……最後の、オーヴァーリンクの後のことは覚えている?」
そら >「・・・・・・・・・・・・・いいえ・・・・すみません」
怜 >「……わかった、すまない」頭なでて
そら >「……過去に、『沙弥』としか実現していない…最大の力…そして、『沙弥』以外には…微としか、実現してません…その時間は、1分…」
怜 >「神代で、一分……沙弥さんで……何分だった?」>そら
そら >「・・・・・・・・・微との時は・・・わたしの状態が・・・悪かったので・・・」
怜 >「どのように状態が悪かった?」
そら >「・・・・・・・・・・・今までの、状態・・・」
怜 >「……メンテナンスを受ければ、状態は回復するだろう」
智律 >「…僕は…、そらさんに選ばれる可能性は…、ありますか?」
そら >「・・・・・・・・・・・たぶん」
怜 >「……明けない夜も、春が来ない冬も無い……そして、夜も冬も、生命の眠りのための必然的事項……次に来るのは、目覚めの季節……春……だから……闇を、恐れないで欲しい……二人とも」二人の頭なでなで
そら >「・・・・・・・・わたしには、恐怖というものは・・・ありません(困惑?)」
怜 >「……自分の中にある未知なもの、と言い換えるよ、そら……未知なるものは、希望だと……俺は思っている……闇夜で輝く星と月が、あるから」
そら >「それは、かつて・・・護ろうとしたもの。そして・・・今、護ろうとしてるもの。だから・・・」

かくして、【そら】は…再起動して初めて、自らのメンテナンスを他者に許した。
もっとも、それはまた別の話となるのだが…。

翔真 >と言う訳で……次回は翔真の戦力大幅ダウンです(^^;
弓 >戦力大幅ダウンだのう……翔真といい、ともくんといい><
智律 >ん〜、天羽は箒が無くても特に戦力的に問題は無いのですよ(笑)

しかしその後、心配されたベール=ゼファー陣営の行動もなぜか見られず、
ウィザード達は、しばしの休息に入る事となる。

しかし、その間にも。

別の世界の危機が、静かに迫っていたのである。
今度は、星の海の彼方から…そしてこの危機を前に、紅の閃光を従えて、
宇宙の勇者が立ち向かう…新メンバーを迎えた、横須賀のウィザード達と共に!


「へーちょ」(笑)

…かくして、戦いはなおも続くッ!!


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