【第18夜】
機・神・激・震
<PART−18>
かつて『沙弥』と呼ばれていたもの
その声は【そら】よりも、そして『サーシャ』と名乗る0−Phoneの声よりも、明らかに幼かった。
『きちゃダメだって・・・言ったのに・・・もう、わがままさんなんだから・・・』
司 >「あ・・・」声を聞いて涙が流れます
『杉崎 沙弥』…それは18年前の『大戦』で、生命を賭して世界を救ったものの名。
彼女は今、この『回廊』と融合していた…かつて『ザ・マリキュレイター』がそうであったように。
そして、今もなお…
弓 >「ごめんね。………でも、この新しい右腕のお礼も言いたかったし。…………それから……昔のことも。…ちゃんと、言ってなかった。…………ありがとう。」
沙弥 >『・・・あたりまえの事をしただけだから・・・気にしちゃだめ』ただただ暖かな口調で。
鋼地 >「…………だぁ、もう!! 全然かわんねぇなお前はよぉ!!(叫んではいるが嬉しそう)」
アドノレ >「諌めるつもりは有るにしろ、声に困惑と喜び…と感じるのは少し希望的観測が混じり過ぎか」
翔真 >「いや、正しい見解だと思うぞ(フッ)」
沙弥 >『・・・・・・おにいちゃんも、久しぶり・・・・・・』
鋼地 >「…………ったく……やっとかよ…………あぁ……やっと……逢えたな……沙弥…………」
沙弥 >『・・・・・・ふたりとも、おおきく・・・なったね』>弓&司(ぇ
司 >「貴方に助けていただいたからです。ありがとう、ございます」頭下げ
沙弥 >『あたりまえの事を、しただけだってば・・・』
司 >「それでも、助けられた方は嬉しいんですから(ニッコリ)。蒼魔さんだって同じです」
沙弥 >『・・・わたしは、みんなが元気でいてくれるだけで・・・それだけで、しあわせになれるから』
弓 >「………もう、いいよ。………さや…………もう……これ以上…ここにいる必要なんて…ないよ。」
沙弥 >『わたしは、ここにいなくちゃいけない・・・それが、今のわたしの役目だから・・・言ったはずだよ・・・?』
弓 >「…もう、いいよ……。……頭脳が……そらの身体にもどれば…そんな必要、ないでしょう!?」
沙弥 >『・・・・・・だめだよ。わたしと一緒にいるのは・・・わたしから生まれて、《無限の心臓》の力を得てしまったもの・・・・・・もうひとりの、わたし』
弓 >「……もう、私じゃ………00を、止められないの…。……私……あの2人が……戦うの…もう、見たくない……(いつのまにか、子供の口調に戻って)……」
沙弥 >『わたしも、イヤ・・・だけど、わたしには・・・ベータの力も借りて、やっと《あの子》を抑えておくだけで・・・それだけで、せいいっぱい』
弓 >「…………そんなの……私が……倒すっ……!だから……っ!」
沙弥 >『・・・・・・っ!・・・・・・・だめ・・・それはだめ・・・』
弓 >「………どうして………どうしてダメなのよぉっ……(理解してる、でも……と)」
沙弥 >『・・・思い出して。そして・・・よく考えて。ここに来るまでのこと・・・何をしなくちゃいけないか・・・』
翔真 >「………倒しては解決しない、そして倒してはならない。」
司 >「蒼魔さん、それ以上言っても彼女を困らせるだけですよ」肩に手をかける
弓 >「…………陣内、五月蝿いっ……(ぐすっ)……ねぇ…さや…私じゃだめなの?……私が赦してあげるよ…それじゃだめなの……?」(ぺたり、と血まみれの地面に座り込んで)
沙弥 >『《あの子》の持ってる力が・・・つよ過ぎるの。これ以上力を与えたら・・・わたしでも、とめられなくなっちゃう』
弓 >「……………………」
アドノレ >「裁く者は多いが赦す者は少ない。そして世界が真に必要とするのは赦す者だ…と誰かがのたまわってた」
弓 >「………ぐすっ………」
沙弥 >『だめだよ?・・・きょうだいは、仲良くしなきゃ・・・けんかなんて、だめ』>弓&司
司 >「・・・・・・・・・・・・はい?」
アドノレ >「ん?」
弓 >「…違う…………もん………」
沙弥 >『ちがわない・・・ほんとのことだよ?だって、わたし・・・ウソなんてつけないもの』
弓 >「………違うったら………違うの!…(ぶんぶんぶん)」もはやだだっこ(笑)
沙弥 >『こら・・・おねーさんがそんなわがままさんじゃ、おとーとがかわいそうだぞっ・・・』
弓 >「……………私は……私は…弓…。…そんなの、関係ないっ…………もう……思い出したくない…………」
沙弥 >『そうだよ・・・ゆみちゃんはゆみちゃんで、司くんのおねえちゃんで、そらちゃんのお友達』
アドノレ >「ときに、もう一人のわたしという以上根っこは一緒なのだろう」
沙弥 >『・・・・・・クローンって、しってる・・・?』
アドノレ >「基本的な部分くらいなら」
沙弥 >『みんなが《マリキュレイター》と呼んでいたのは・・・ほんとは、わたしのクローンなの』
アドノレ >「世界に我は一人居れば十分という話ではなかろう?」
沙弥 >『うん。だから、今はわたしが《あの子》といっしょにいるの…たったひとりで、かわいそうだから…』
鋼地 >「なぁ、沙弥……俺はよ……こん中で一番おまえを知ってると思う……だから……一つ……言わせて貰っていいか……?」
沙弥 >『なあに、おにいちゃん・・・?』
鋼地 >「俺はお前が好きだ……正直な話、お前がいねぇと何にも出来ねぇ……一時も離さず一緒にいてぇ……だがよ……お前はどうなんだ……?……お前にとって……俺はなんだ?」
沙弥 >『・・・・・・それじゃだめだよ?・・・わたしはもう生きてないんだから・・・ほんとはとっても嬉しいけど・・・でも、もうだめ』
鋼地 >「……質問に答えてくれ……お前にとって……俺はなんだ?」
沙弥 >『壊れなかった世界の、思い出の中のひと・・・・・・わたしがここにいられる、理由』
アドノレ >「生死の理を越える事は禁忌であっても届かぬ想いを抱きつづける事は禁忌ではあるまい。ましてや相手が魂だけとはいえ存在したままなのだ」
鋼地 >「……繰り返しで悪ぃが……俺はお前を愛している……お前は……俺のことを……どう想ってる……?」
沙弥 >『こうしてここにいる事を決めたとき・・・わたしは決めたの。この世界をぜんぶ、ぜんぶ愛そうって・・・それが、あんな出来事を二度と起こさないために、大事だったから』
鋼地 >「……あぁ……なんっていえば通じんだかな…………ぶっちゃけストレートに聞く。お前は俺が好きか?」
沙弥 >『うん。弓ちゃんも司くんも・・・もうひとりのわたしも、そして《あの子》も・・・みんなみんな』
鋼地 >「だったらよ……なんで俺たちを……なんで俺を信用してくれない? 俺はそんなにちっぽけか!? 俺はそんなに頼りねぇか!?」
沙弥 >『そんなむずかしいこと、わかんないよ・・・そういうことじゃなくて・・・もっと大きなことなの・・・』
鋼地 >「こっちも十分でっけぇことだ!!確かに俺はお前に比べると力も強さも、『想い』も弱い……だけどよ……」
「(どんと自分の胸を叩いて)お前の全てを受け入れてやるだけの度量ぐらいは、
ちゃんとここに備わってんだよ!!!」
沙弥 >『だから、ちがうって・・・あなたが生きていてくれるだけで・・・今のわたしには、うれしいんだからね・・・?』
鋼地 >「俺にお前を強制する資格なんてねぇのかも知れねぇ……だけどよ……辛いもんだぜ……?……相思相愛の相手に何もさせてもらえねぇって言うのもよ……」
弓 >「………さや……。…………どうすれば……いいの?……貴女を…ここから出すには………」
「・・・ならば、手伝って差し上げよう」
そこにいたのは・・・機動兵器を複数従えた新帝国軍。
その中心には、明らかに幹部然とした男と、その傍らに金髪の美少年が立っている。
弓 >「………!!!……(ごしゅごしゅっ…と涙を拭いて……血塗れのまま立ち上がる…反射的に)」
翔真 >「っ……来てしまったか!?」
アドノレ >「無粋な」
司 >「(ちょっと息をついて)そのことについては、後で話をしましょう。無粋な連中もやってきたようですし」>弓
男 >「お初にお目にかかる。我が名は新帝国総統、マルティン=ボルマン・・・偉大なる総統神アドルフ=ヒトラーの名の下に、今より《ツングースカの少女》を掌握する。その場を通すならそれでよし。さもなくば・・・障害とみなし排除するまで」
翔真 >「…………遺言は、それで終わりか?」天津大鋼を手に、大樹を背にして一歩前へ。
アドノレ >「障害?障害程度では済まさぬぞ?」(笑)
司 >懐に入れたリボンを服の上から押させて「あのことの約束がありますので…退くことなどありえません」
鋼地 >「……そうか……なら……言い方変える…………俺に……お前の手伝いをさせてくれ……お前が抑えるのを頑張ってる間に……俺はそらや00、そしてもう一人のお前を『救う』(まっすぐと沙弥をみる)」
GM >鋼地が見つめたのは、『大樹』の表面に過ぎない。だが、沙弥の意思は確かに伝わっている。あたかもそこに、彼女がいるかのように。
弓 >「……………(ちらりと、全員を一人一人みて)……勿論答えは……Nein!」
ボルマン >「・・・おろか・・・フフフフフ・・・愚かな・・・ならばゲルマンの鉄の誇りにかけて、貴様達を蹂躙してやろう!」
弓 >「……(ちらっと、司を見て…ぷいっと)……私は…蒼…。…清冽なる魔の色の称号を冠する…すべてを刺し貫く矢を放つ弓。…故に、我が名は蒼魔 弓。………それ以外の誰でもない…(小さく、つぶやくように)ごめん………」
司 >「(横に首を振って)かまいません。ただし・・・幸せにならないと許しませんよ(微笑)」
弓 >「……私の………私の…パ…(ぶんぶん)…おと…(ぶんぶんぶん)……………せ、製造者は……Dr.エルツフェルズ!…だもん………」
弓は、帝国軍に向き直る。
「…だから………貴方達なんかに………絶対に負けない!!!!!!」
司 >「(フッと微笑を浮かべて)貴方がそうであろうとするのならば、それでいいです。譲れない物があるのでしょうし」
翔真 >「(ただ………不安なのはこの場で闘ってマリキュレイターに影響が及ばないかと言う事だが……)」
沙弥 >『大丈夫・・・そらちゃんが、みんなと一緒だから』
鋼地 >「あぁ、わかってる……俺たちは……『想い』は一つだ……お前はお前のするべきことを精一杯頑張ってくれ……俺は……『蟻塚 鋼地』としてそらを……『間宮 満照』として沙弥を……惚れた女を精一杯幸せにするために、精一杯頑張るからよ……(『瞑想』で彼女の魂と自分の魂を繋げて唇を重ねる)」
翔真 >「想い合う者達が居る、救わんとする者が居る、聞き届けんとする者が居る………それらを踏み躙らんとするならば、その”鉄”(くろがね)、『鋼』を以って斬り捨てよう。」
鋼地 >「……………………で……後ろじゃ一体何が起こってんだ?」(笑)
翔真 >「…………無粋な輩が団体様で御到着だ(苦笑)」
司 >「敵ですよ。護るべき人が後ろにいるんですからしっかりとしてください(苦笑)」
アドノレ >「ま、それぐらいのが丁度良いのかもな」
鋼地 >「あ? あぁ、そうか……そういうことか……なら俺がいうべきことは一つだな…………」
「……馬に蹴られて地獄におちろぉ!!!」
ボルマン >「装甲騎士団、前へ。ザイフリート…《ヴァルムンク》を用意しておけ。初陣の腕試しだ」
美少年(ザイフリート) >「Ja, Mein Meister」
弓 >「……藁のよーになぎ倒してやる…」
装甲騎士団 >「装甲騎士PzKpfrTより全機へ・・・前進」
ボルマン >「・・・よろしい。では闘争だ」
弓 >「…フン…Saugst du Ass Des Obergefreiten, du Dummkopf!!(微笑しながら舌だしてあかんべぇ)」
かくして、今…戦いの火蓋が切って落とされる。
鋼地 >司さーん、MP供給はするんで私『大樹』につきっきりでいてもいい?(待)
司 >MPよりもプラーナがまずいんですが、何とかなるでしょう。ただ、啓示だけください(笑)
アドノレ >予告しちゃる。戦術的に無意味でも領域作成するのだ(笑)
翔真 >今回は陣内さんと言う弓さんに並ぶ優秀な戦闘指揮官が居るのでそちらにお任せしても良いかも知れない(爆)
弓 >私はいつもどおりだし…今回は司に任せて、つっこも(笑)
翔真 >心配し過ぎなのだろうか?………どうしても不安が拭い切れ無くて(^^;
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