【第18夜】
機・神・激・震

〜EPILOGUE〜

<PART−28>



縒り合わさる因果



怜 >「ツングースカの少女との因果と、何故姉貴が【そら】の中にいるか……どっちが優先?」
アドノレ >「時間軸のまんまでは説明が厄介になるわけか?」
怜 >「ん……かなり長くなる。もっとも……前も後も全部一本の糸で繋がり今の『杉崎そら』がここにいることになったんだけどな」
そら >「・・・・・・すべては、ロシアに繋がっているの」
怜 >「そう……全てはロシア……1900年代前半から始まっている」
司 >「もらえるならば全ての情報を欲しいですから…。何が鍵になるかわかりませんので」
翔真 >「俺は後者を。」
弓 >「………………ん…」
尽 >「俺は怜に任すよ(ははっ)」
アドノレ >「どっちも知らぬから事だから棄権・・・というわけにもいかぬなら。他人の話より悪友の姉を先にしてみるか」
怜 >「……リクエストに応じて……じゃあ、姉貴のことからな」

怜が話し出したのは、サーシャ=クラスヴィンカヤに関連する話だった。
ロシア皇帝とヴラドの血を引いたがゆえに、ディメンジョン=ガジェットの被験者となった結果、
恒星系破壊クラスのエネルギーを背負い込んでしまった、かつてのスーパーエージェント…
これらの経緯は、第1外伝に詳しい状況が記されているので、そちらを参照されたい。

怜 >「『ディメンジョン=ガジェット』の制御触媒として生まれたのが杉崎沙弥」
アドノレ >「造る側としては主従が逆なのだな」
そら >「正確には・・・サイコモビルの制御ユニットとしての運用が、本来の目的だったよ。でも、そのシステムがディメンジョン=ガジェットにも応用されたから、一番親和性が高いとして選ばれた」
怜 >「……そうだな……その後サーシャが、制御触媒を辞退したために」
そら >「沙弥は、いちばんサーシャに近い構造を持ってた・・・世界ではじめての、成功した『複製』・・・突然変異、かもしれないけど」
尽 >「・・・・・・」
弓 >イリヤみたいなもんかぁ…(謎)
司 >「それを行ったのが蓮石さんがさっき言っていた‘父親’か…」
尽 >「そういうこと。 で、当然’あっち’側の人間さ・・・」
怜 >「あの実験は生命エネルギーそのものを消耗する実験だった……それ故『杉崎沙弥』も実験のくり返しで生命を削られていった」
弓 >「…………………………」
司 >話し聞きながらグラスがミシミシいってるな、これは(笑)
翔真 >そう言う所までそっくりなのも流石姉弟と言うべきか(笑)
弓 >もう学習したのでグラスから手を離して、自分の左腕抱えてるよ(笑)
翔真 >「………一応聞いておく。先に言っていた沙弥嬢の『父親』と言えるような者は、杉崎博士以外だとすれば一体誰の事なんだ?」
怜 >「プロフェッサー・コス…彼が姉貴から『杉崎沙弥』を造った。だから『父親』」
尽 >「で、D=Gの関係者の一人さ・・・」
翔真 >「ふむ、だから協力して貰うのは難しいという事か……。」
怜 >「そしてコスは『杉崎沙弥』からのクローニングを行った……そのクローニングで生まれた人数は12〜3人だったかいたはず……その内今現在横須賀で生きているのが『天羽智律』と『涼夜つばさ』」
おやっさん >「……言わぬが華、だったんだがな(苦笑)」
尽 >「ま、ここまで話したんだから、知っておいてくれって事ッスよ・・・おやっさん(はは…)」
おやっさん >「私は2人の事を考えていたのさ」
尽 >「それは俺も同じッスよ・・・怜もそうでしょう・・・だから・・・」
おやっさん >「ま、もういいんだがね・・・」
尽 >「はい・・・」
怜 >「今、そらの中で杉崎沙弥によって封じられてる『彼女』、それが『ザ・マリキュレイター』」
そら >「正確には、沙弥の7番目の複製なの。クローンは身体能力と記憶は引き継げるけど・・・心までは引き継げないから・・・セカンドストライクが起こった」
怜 >「セカンドストライク……第7艦隊誕生のことか」
そら >「・・・あたり」
怜 >「当たり、なんだね。で、ここからは俺の推測になるけど・・・『杉崎沙弥』の深層意識に在った研究者たちへの『憎しみ』、『恨み』が」一旦言葉を切って「『ザ・マリキュレイター』となった彼女に引き継がれてしまったのだと推測する」
司 >「憎しみにとらわれたんですね・・・」
怜 >「そしてそれが『この世界がなくなれば楽になるのに』と願ったかもしれない彼女の意識とシンクロし……恐らくその時にいた『インフィナイトOG』……『ツングースカの少女』の胴体部分を持った彼女ともシンクロし」
そら >「ちがう・・・そんなことじゃない・・・もっと、単純だよ」
怜 >「すまん、俺の推測がかなり混じっているから」
そら >「苦痛に、苦痛を。破壊に、破壊を返しただけ・・・」
怜 >「……目には目を、歯には歯を?」
アドノレ >「理解し易い行動理念ではあるな」
尽 >「原初的なモノなのかもな…」
そら >「・・・『ザ・マリキュレイター』沙弥とおなじ遺伝子構造だったから、00は真偽を識別できなかった・・・だから、『ザ・マリキュレイター』に操作される側になったの」
翔真 >「………なるほど。そういう事情なら確かに彼女の行動も納得がいかないわけじゃない……。」
弓 >「…………………………(ちょっと顔面蒼白)」
司 >「どうしたんですか?」
弓 >「………………っ……はぁ……はぁ……なんでも、ないわよっ……」
怜 >「……」何事も内容に立ち上がって、すっと弓の手に冷水入ったコップ握らせて、また何事もなかったかのように喫煙席に戻る
弓 >「……………っ………」
怜 >「OGが、『ザ・マリキュレイター』じゃ、なかったのか…?」
そら >「『ザ・マリキュレイター』に破壊されたインフィナイト予備騎のパーツと、『無限の心臓』の外郭、そしてユグドラシルβ・・・それが、はじめて再起動したときの、わたしの基本構造だったの」
怜 >「そういうことだったのか……」
尽 >「なるほどね・・・」
司 >「そうだったんですか・・・」
やよいさん >「それで、沙弥ちゃんはあの時、βを持っていなかったのですわね…」
おやっさん >「ほとんどリサイクルの塊だったと言う訳か…それで昔の、突拍子もない行動の説明もつく…(苦笑)」
尽 >「おやっさん、それも言わぬが華ッスよ〜(ははっ)」
おやっさん >「それもそうだな(苦笑)」
怜 >「……」んで吸いかけてたタバコを吸って消して弓の隣に移動。全く何事もなかったかのように
弓 >「………………ごめ…ん…。……続けて………(小さく深呼吸して…気持ち、もたれかかりながら)」
そら >「わたしが再起動した時・・・沙弥はいったよ。『みんなと、ともだちになりにいこう』って」
尽 >「その真意は孤独か・・・それとも・・・・・・」
怜 >「沙弥さん自身は……きっと『本当の姉さん』の、優しさと純粋さが受け継がれた人だったんだな」
弓 >「…………結局……クローンとしての、オリジナルが…怜の、姉さんだとして……その頃既に“プロジェクト”が存在したってことは、ガジェットそのものは、既にこの世界にあった……?」
そら >「ディメンジョン=ガジェットは・・・『無限の心臓』を動かすために、人が作った機構・・・」
尽 >「ふーむ・・・???」
弓 >「………じゃあ、元々は……心臓だけってこと!?…頭脳なんかは、後付け?」
怜 >「いや、元々は一つ…分断され、サーシャが持ち去り、更に散らばって行った」
そら >「ディメンジョン=ガジェットが出来た時には、わたしは断片になっていたから・・・後付けなのは、ディメンジョン=ガジェットの方」
怜 >「無限の心臓を動かすためのエネルギーとして龍脈が選ばれたから、龍脈の影響の強い場所でなくてはならなかった」

尽 >「で、この場所か・・・」
怜 > 「だから、日本では横須賀だったんだよ」
弓 >「………ちょっとまって……それじゃあ、わからない………そもそもの、オリジナルは、何なの?………」
怜 >「そもそもは”ツングースカの少女”」
弓 >「……………それが何なのかは…結局、わからないわけ、ね…」
アドノレ >「ソレを使うわけでも・葬るわけでも制御するわけでも無いから判らなくてもたいした問題では無い・・・と言うのはちと無責任か」
そら >「それは・・・・・・・・・・・・いまはない、とおいむかしの、もうひとつのほしのちから」
尽 >「!?」
怜 >「……そら、詳しく話して欲しい」
そら >「もうずっと、とおいむかしのはなし・・・でも、根っこのところは同じ。みんな、それはもう言ってるから・・・願いがあって・・・かなえられて。その繰り返し。その命にとって、よいことも、わるいことも。」

「そして、最後に・・・・・・せかいは無くなって、わたしがのこった・・・・・・覚えてるのは、それだけ」

尽 >「せかいは無くなって・・・か・・・」
司 >「別の‘世界’か…」
弓 >9番目の可能性…ってことかな
やよいさん >「・・・・・・それで理解できましたわ。なぜディメンジョン=ガジェットの制御に、龍脈が必要だったのか・・・なぜ両者の力が似ていたか・・・」
弓 >「……うん…私も、そこがわからなかった。…D=Gの計画が…そもそもの原因だっていうなら…その計画を作るための、キッカケがなければ変だし…」
怜 >「龍脈自体はエネルギーとしてあるだけで、それをどう使うかは使い方次第…俺のために力を貸せ、ではなくそのエネルギーと融合して、その人の意思で行使しなければ意味がない」
弓 >「……竜脈って、有る意味この星そのものの『存在の力(プラーナ)』よね?」
怜 >「ツングースカの少女……いや、そらもそれは根本は一緒」
弓 >「………それをエネルギー源とするってことは……やっぱり、星か…世界か…。…とにかく、そういう類のモノなんでしょうね。」
怜 >「そうだな、龍脈=プラーナの大元」
弓 >「……………………頭にくる話だわ…(ぼそ)」
やよいさん >「勇士郎さんはそれを知っていたから…ですわね?」
翔真 >「そう取れる事を言ってはいたと思います……。」
司 >「・・・世界が残した可能性」(ポツリ)
怜 >「そら……貴女の中にいる『7番目の沙弥』は、今何を思っている?」
そら >「・・・・・・・・・怒り・・・怒りしかない・・・・・・」
尽 >「怒り・・・か・・・」
怜 >「……悲しいことだね」
アドノレ >「お主が赦す事を覚えればいい。一にして全なのだろう?」
そら >「わたしに、次に大きな『憎悪』が注がれた時・・・・・・・・・・『ザ・マリキュレイター』は蘇るよ。だからある意味で、あの守薙と言う人のいう事も正しいの」
尽 >「ふん・・・」

アドノレ >「お主が赦す事を覚えればいい。一にして全なのだろう?」
そら >「今は、何も起きないよ。沙弥が、ともだちになりに行っているから」
やよいさん >「………そう……^^」

◆ ◆ ◆

怜 >「……改めて、その後のサーシャの話をするが……構わないか?」
翔真 >「あぁ、頼む。」
怜 >「姉貴は……サーシャはその後爆発的エネルギーを抱えたまま世界中を放浪していた……その時既に肉体は抱え込んだエネルギーで殆ど物理的な形は失われていたが、辛うじて見た目は人間として存在していた……」
翔真 >「それで十数年もの間彷徨っていたと………。」
アドノレ >「誰も止めなかったのか?」
そら >「止められるものなんて、もういなかったから」
怜 >「……その時母のソフィアは札幌で記憶喪失だったからな。背教者会議でも、彼女の行方は追えなかったと確か聞いた。KGBに至っては迂闊に手を出して返り討ちの有様だ」
尽 >「俺達に出逢うまでは・・・か・・・」(ぼそ
怜 >「……そしてチベットのザンスカールを永住の地にしようとしていたのだが、不意打ちの来客が彼女のエネルギーを暴走させかけてしまった……まあ、俺とか尽とかのことだが」
司 >「よく収められましたね」
尽 >「ま、何とかね・・・怜が居たおかげだけどな(はは)」
怜 >「……その時彼女の記憶を手繰り、本当の『サーシャ=クラスヴィンカヤ』を受け止めることで…」

「……彼女は龍脈の力を利用して肉体を昇華し光子生命体として転生……いや、進化した」

そら >「・・・・・・わたしの記憶に残っていた『無限の心臓』との接触経験が、それを可能にしたの」
尽 >「・・・そうだったのか・・・」
怜 >「まあ、最初に無限の心臓と接した人間が姉貴だったからな……そして最も落ち着くのに相応しい場所だと俺が勝手に決め付けて、当時の【そら】の中に落ち着いたというわけさ」
そら >「生きる事を望めば、そうなる・・・壊すことを望めば、そうなる・・・世界を壊すと言う意思が、満たされた時・・・そのようになる」
弓 >「……………」 きゅ、と怜の服の裾握ってていい?(笑)
怜 >握ってよし(笑)んでさらっと肩を抱こう
翔真 >弓ちゃんの萌え度が3割増しだな今回(笑)
尽 >20%位はその為に怜呼んだし(何)
司 >いじるネタが増える増える(爆)
弓 >真面目な話しようよみんなっ!Σ( ̄□ ̄;
怜 >「求めた者が求めた形になるようにするのが『ツングースカの少女』。それを人間の欲望のままに利用されたらどうなるか…」
そら >「・・・・・・それは、ずっと昔に『修道士』がそうしたから」
怜 >「……あいつか、ラスプーチン」
そら >「(こくり)力を取り込んで・・・それを、勇士郎と歌流名に投げつけたの。ふたりは、その一度で・・・消えちゃった」
尽 >「一度でか・・・」
怜 >「……ラスプーチンが裏切ったと……そうか」
そら >「それが、ファースト=ストライク・・・・・・『ツングースカ事件』として、今では知られているよ」
怜 >「その時のラスプーチンは”邪魔だ、消えろ”とでも言ったんだろうな」
弓 >つまり弓にとって…この目の前の存在は… 仇敵であり命の恩人であり妹であり姉であり…ややこしい(笑)
そら >「『修道士』は2人を消して、魔王の使いも消したけど・・・『星の勇者』に一度倒されて、事件は終わった・・・と聞いてるよ」
怜 >えーい、せっかくだから俺は取得して以来使っていなかったデータバンクをフル活用します!

『修道士』は、確かにかつては魔王ディングレイの手先だった…
ところが、ツングースカの少女の力を手に入れたとたん、彼はその魔王にすら造反。
それで消されたのが、星野 篝に先立つ、先代の「星を継ぐもの」…
そう。サーシャ=クラスヴィンカヤが、『無限の心臓』との接触で変異したように、
『修道士』もまた、それまで以上の存在に変異してしまったという訳である。

翔真 >魔人にでもなったと言うのだろうか……(−−;
怜 >変異というよりも、進化かな?本人が願ったものへの…
そら >「でも・・・『星の勇者』は、『修道士』を倒しきれなかったの」
おやっさん >「……そういえば、件の『怪僧』には不死伝説などというのもあったな…」
尽 >「ありましたねぇ・・・そういう裏だとは知りませんでしたが(ははっ)」
怜 >「良心的なものばかりがこの世界に存在しているわけじゃない……というか、欲望のない人間なんていない。それは俺ら吸血鬼もそうだけどな(自嘲気味に)」
司 >「清濁両方が混在するからこそヒトである、という考えもありますからね(苦笑)」
怜 >「サーシャはそんなしがらみ抜きで、彼女を自由にしたかった」

そら >「それは・・・・・・勇士郎と、おなじ」
翔真 >「自由、自由………か。」
怜 >「星の勇者も、彼女が利用されることを拒んだのかな…だが実際はラスプーチンが生き延び、先代星の勇者はクビ。そして貴女は、研究対象にされたんだね?」
そら >「・・・・・・・・・・・・・・・その間の事は、少ししか覚えてないけど・・・」
おやっさん >「そこに存在する限り、利用され続ける・・・力あるものの宿命と言うべきか、いやはや」
怜 >「……私見になりますが”願ったことを願ったままに叶えるモノ”それが目の前にあったら、それを利用し何らかのために使おうと考えるのは…例えその方向性が我々の認識する”良いこと”であれ”悪いこと”であれ…恐らく永遠に切れない鎖であると私は思います」
弓 >「………古今東西…いわく、願いを叶えるツボ、願いを叶える悪魔、猿の手、妖精、ランプの魔神……そういった伝承は数多くある。」
怜 >「そしてツングースカの少女に纏わる因果・因縁も……どんな形であれ”欲望”がある限り、消えないものかもしれません」
弓 >「…………皆は、考える。 どうすれば、対価を支払わずにすむか。どうすれば、より効率よく願いを叶えられるか。どうすれば、自分は不幸にならずにすむか。……でも、誰ひとりとして“願わない”という選択肢を選ばない…」
尽 >「まあ、それが『意志』そのものとも言えるからな・・・」
怜 >「そう……願うことは欲望、生きることも欲望……切れるはずがない。それがどんな方向性であっても…護るということすら」
司 >「・・・」コクリと頷き
怜 >「……それも、自分の意思で選ぶこと」
そら >「でも、今…みんなが、目の前にいるの」
尽 >「もちろん、みんな居るぜ(笑)」
アドノレ >「なんともはや物好きが多い事だ」
尽 >「その筆頭格に言われるんだから、そうなんだろうな(笑)」
おやっさん >「……かくして、いまや我々そのものが生きた実例となっている訳だ…おそらくは、この少女と出会ったその時からね」
尽 >「そして、これからの行動が未来になるって、言いたいんでしょう? おやっさん(ははっ)」
怜 >「こうして言葉を紡いで行く間に、現在は全て過去になる…そして目の前にある見えない未来も、やがて現在を過ぎ、過去となる・・・・・・・」
おやっさん >「そういう事だ・・・だが、知っての通り不確定要素はまだ存在する」
尽 >「俺は運命論者じゃねーッスから、その方が有り難いッスけどねー(ははっ)」
おやっさん >「今しがた発覚した問題・・・『ディー』の行動についてだ」
怜 >「ディー…………」
尽 >「それが当面の問題ッスね・・・」
怜 >「おやっさ…………常田さん。彼は何と言ってたのですか?」
おやっさん >「彼は…『ツングースカの少女』すべての断片を掌握することを意図していた。」
弓 >「…………さっきの言動から……察すると…。……オリジナル……ツングースカの少女…これらを復元した上で、その主体となること。」
おやっさん >「つまり、さきに怜君が言っていた通りの『融合』という事だろう…」
尽 >「ま、善にせよ悪にせよ・・・それを許すわけにはいかねーか・・・」そらちゃんと弓ちゃんを見つつ
怜 >「……彼は既に左腕と自分を融合しているのでしょうね……ディー自身の本当の目的については?」弓を抱き寄せて頭なでなで
おやっさん >「それについては明確に判明している。『裏界、そして魔王の完全消去』…プロジェクト=デミウルゴスが当初意図したところだ。そして、おそらくは…」ここで弓をちらりと見て言葉を切る。

弓 >「………………いいわよ……。……そういうこと、なんでしょう…」
おやっさん >「そういう事だ」
尽 >「で、ここに来て、話して、決裂したんスね・・・。」
怜 >「……それを一人でやろうとしているんですか(溜息)」
弓 >「…仮に、ツングースカの少女が、私達が想像した通りの…『世界の可能性』そのものだとしたら………それは、1つの世界を滅ぼせる、ということ。…だから…Dは、それを使って、裏界を消滅させるつもりだと思う」
おやっさん >「その手のエミュレイター消去の試みは、今に始まった話ではないさ。もっとも、いずれも無残な失敗に終わってるがね」
そら >「・・・・・・・・・・・・・・・・そんな事を、願われた気がする・・・・・・ずっとずっと、むかしに」
尽 >「そうか・・・そうだろうな・・・・・・」
アドノレ >「敵意は確実に返ってくるものだ。対象が大きければより確実に」
怜 >「この世界に人がいる限り……善とか悪とかも消えることはない。善も悪も、そもそも人が分けたもの」
弓 >「………私は……そらに、右腕を返してしまったけど……。………本当に、それが良かったのか………今、話を聞いちゃうと…………自信が、ない……(ごめん、とそらに小さく謝って)」
怜 >「……良かったんだよ」小声で「その時その時の決断は、必ず意味がある……弓が自分の意思で選んだことだから、それでいいんだ」
そら >「・・・・・・・・・・^^(弓ちゃんぎぅ)」
怜 >「聞いても良いか、そら?……願われて、どうなったか覚えてる?」
そら >「・・・・・・・・・・そして、だれもいなくなった・・・・・」
怜 >「……そうか……そして、貴女が残った……と?」
そら >「(こくり)」
弓 >「………ある意味…究極の…『魔法』なのよね。………」
やよいさん >「憎悪に憎悪を返した、皮肉な結果という訳ですわね…」
弓 >「………………………………………………………………………まさ………か……ね……」
怜 >「……弓?」
弓 >「………無限の心臓は……“無限”ではあるけど………第1種永久機関…じゃ……ない。…」
尽 >「因果応報、憎悪の連鎖・・・・・・それを切るのもウィザードの仕事ですかね(ははっ)」
やよいさん >「そう信じましょう^^たとえ巨視的には何も変わらずとも、意義を示す事は無駄ではありませんわ^^」
尽 >「何が無駄かは、後の歴史家が判断することッスよ(ははっ)」
怜 >「その時その時で選んだことには必ず意味がある……意味がないことは、ない」
弓 >(…………違う……たぶん……それだけで……世界は…滅ぶはずがない…。……)
尽 >「しっかし、ディーを説得できなかったんスかぁ・・・? おやっさん(ははっ)」 わかっちゃいるけど、一応ツッコミ〜(笑)
おやっさん >「妄執に取り憑かれた存在を説得するのは並大抵のことじゃあないんだよ。昔からね(苦笑)」
尽 >「そりゃそうッスけど・・・ま、やれるだけやってみますかぁ(ははっ)」
アドノレ >「相手の性格を考えるに、巻添えを気にするかしないかを聞いて見たいのだが」>おやっさん
おやっさん >「彼は元諜報員…それだけでもうおのずと答えは出るだろう。実際、今回の訪問とて意外だったくらいでな」
アドノレ >「けりをつけるつもりになれば何処に居ても関係無いという事だな」
おやっさん >「そういう事だ。そして、彼の行動パターンからして・・・一度動き出せば、迅速そのものだろう」
弓 >「…………………アド……少し、話したい………」
アドノレ >「ふむ。内緒話か?」ご指名と来たか(^^;
弓 >「…………………ええ、可能な限り、誰にも聞かれたくない。…………そして、私は……(小さな声で、真名)………………と話がしたい。」
アドノレ >さるをがしっと掴んでゾーンジェネレイターを起動させようとする(止めなきゃそのまま隔離)
おやっさん >「こりゃまた唐突だな(苦笑)」止めはしないが(笑)
弓 >「……ごめん、怜……。……陣内、翔真、蓮石……そら。………話せると思ったら、後で、話すから。」
尽 >「はいはい、りょーかいっ(ははっ)」 何気に名字だったな〜とか思っている(笑)
怜 >「……いいよ」頭ぽふぽふっとして
アドノレ >この弓と・・・何を貰っていけばいいのだ?(。。)★\


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