【第19夜】
狂気が遺したもの
<PART−14>
幕間
翔真 >「どうせなら全員で楽しめた方が良かったのだろうが……現状でやよいさんが言っていた目的の情報を得られたと判断するのは難しい。加えて新しく得た情報も踏まえてコスモガードの本部へ向かってみようと俺は思うのだが………他のプランは有るか?」
尽 >「とんだマティニヨン滞在になっちまったけど、、、収穫も多かったしな。俺はそのプランで構わねーぜ(ははっ)」
司 >「俺も依存はありません」
翔真 >「準備出来次第行動開始だ………一応大公様に挨拶をしてから行くべきかな?(苦笑)」
アドノレ >「コスモガード訪問するのに手土産は何を用意すべきなのか判らん」(笑)
翔真 >「………柊の近況でも教えてやれれば良かったかもな(苦笑)」>アドノレ
そら >「航路設定するね・・・目的地はアメリカ、ヒューストン・・・」
司 >少し休んでプラーナやMP回復させません?(笑)
尽 >戦力的に賛成(笑)
翔真 >本音はそうしたい(苦笑)既にボロボロなんですものー(ぁ
司 >多分、みんなプラーナのこってないと思う。ちなみに自分はMPも40点切ってたり(^^;
尽 >コスに対するに、今の戦力だと不安がある・・・急ぎたいのも解るけど(笑)大公に頼んで、宮殿に泊まらせてもらう? そらちゃんは喜びそうだけど・・・(ちらっと弓ちゃんを見る)
弓 >ふれーすべるくの中で寝るもん(くすんくすん)
そら >弓ちゃんと添い寝('-'*)
弓 >姫さんとこにいけー(笑)
尽 >宮殿だと、寝室とかお風呂が充実しているという特典が(笑)
翔真 >「俺がフレースヴェルグで寝る……一応留守番だ(苦笑)」
司 >泊まったら、色々報告書等をまとめて、日本に簡単な連絡を入れておくか・・・怪我に関しては休む前に魔法でなおしましょう
翔真 >アドノレと陣内君は二人とも範囲回復魔法を持っていますから、就寝前に数回掛ければ全員のHPもほぼ回復出来ると思いますが…
尽 >基本ですね(笑)
アドノレ >回復手段には困らんもんなぁ。汗をカキカキレインコール
尽 >報告書終了ッと…ふと墓参りとか考えたけど止めておくか・・・また来ることになりそうな気がする
翔真 >しかし……ここ2回の戦闘で本当に防御能力の無さに危機感を抱き始めている……新しい装備品でも買うべきでしょうか(−−;
司 >あ・・・寝る前にじいやに会っておこう(^^;
GM >ニコラスに会うのね〜。何か用事があるのかな?
司 >自分の身分(神代家&内調所属)をあかしておいて、ルチアがそらりんに会いに日本に来る時は連絡してくれればいろいろと力になれると(笑)
GM >なるほどなるほど(笑)まあ今後に向けた伏線ですな(ぁ
司 >・・・自爆ッた気がする(笑)
尽 >既定事項っぽいからなぁ(苦笑)
翔真 >………神代嬢に胃薬の差し入れを本気で考えてしまったじゃないですか(爆)
弓 >あ、休む時に1時間ほど抜け出します。「……………ちょっと散歩してくる。」
翔真 >「あぁ……。」
尽 >「・・・大丈夫だと思うけどさ、一応気ぃつけてなー(ははっ)」
と、一同はしばしの休息に入る。そらと弓、司、アドノレはマティニヨン宮殿で、
尽は旅団本部で、翔真はフレースヴェルグ内部で…そして、その夜。
…そこは、公国領内の寂れた片田舎。
訪れる外来者といえば、のどかな景色を求めてくる登山客くらいか…山の中腹にある、のどかなのどかな村。
そこを訪れた少女は、住人でもなく、登山客でもなく、観光客でもなく。強いて言えば、弔問客か。
正確に言えば、彼女を目撃した村人は誰一人としていない。
寝静まった夜に、黒一色の少女が、音もなく銀色の翼を広げて村の上空を飛び過ぎ去っただけのこと。
黒い、暗い、漆い、闇い少女。
ワンピースやヘッドドレスにあしらわれた無数のリボンやフリルまでが黒一色。
そんな少女が… 森の木陰に、降り立った。
少しだけ木々が途切れて、わずかに開けた、見晴らしの良い場所。
「………………………………ここらへんでいいわね。
………どうせ死体も魂もわからない連中だもの。場所だってどこでも構わないでしょうよ。」
すらりと天へ向けて伸ばした少女の右腕が変化する。長く、鋭い剣へと。
…なんの躊躇もなく、なんの感慨もなく、振り下ろされた右腕が、地面を削る。 文字通り、削り取る。
ぽっかりと凹んだその穴へ、どこからともなく…
比喩でもなんでもなく、まさに、どこでもない場所から取り出した、赤いバラを1本、静かに置く。
続いてその少し下に、今度は白いバラを5本、並べていく。
………少しだけ、その並べられた6本を見下ろすと、静かに土をかぶせる。
…最後に、やはりどこからともなく、取り出した大理石。
少女の細腕ではとても持ち上がらなさそうなソレを、軽々と持ち上げ…
半ば、地面に埋め込むように叩きつけて。
閃いた軌跡は5本。右腕が滑ると、大理石がバターのように削られて、1本の四角柱になるか。
「………………死体もないし。…まさか、リリムが十字架の下ってわけにもいかないし、これで十分よね。」
「……………………………………………………だってこんなの、私の、ただの自己満足なんだから。」
かりかりと、いつのまにか五指にもどった右手が、
滑らかに切り落とされた大理石の表面を引っかく。
…削られ、刻まれる文字は、墓碑銘か、鎮魂歌か。
『…誰が殺した狂えるリリム?
「それは私」狂えるリリスが言った…「私の右手と意思で、私が殺した。狂えるリリムを」』
「…………………………まったく、自己満足だわ。
…いいえ、満足すらしてないんだから、代償行為にすらなってない。…気まぐれね、ただの。」
「……………まぁ、殺した責任くらいはとってあげるわ。…だから、貴女は…貴方達は、もう寝てなさい。…」
ふと、見上げれば、月はちょうど真上に。日付の変わる、11 >59 >59秒。
「……………ああ、今日はまったく、私らしくない。私らしくなかった。だから…………」
「………………………今日は、せいぜい、私らしくするとしましょう。
…血を浴びて、死臭のなかで、屍を踏みつけて嘲笑うとしましょう。」
その言葉を最後に、少女は空高く舞い上がる。銀色の翼を広げて。
◆ ◆ ◆
その頃。闇の大西洋上を西へ向かう、ふたつの機影があった。
正確に言えば、それは機影ではない…2本の翼ある箒に乗った人影。
ひとりは、自分の腕くらいはある物体を携えていた。否…それは間違いなく「腕」だった。
「うがぁあああ!アイツら、アイツら…コロシテヤルコロシテヤルコロシ…」
「…すこし黙っていろ、この馬鹿」
傍らで断続的に騒ぎ続ける『盟友』にその都度冷たく言いながら、
携える者は一直線に、ただ一直線に目指していた。
「こちら1号・天駆…まもなく4号・深水、及び『E=N=G』と共に到着します」
信じられない事に、あのオーヴァーリンクでの一撃を受ける寸前、
E=N=Gユニットは、自らリリムから分離し難を逃れていた。
…そう。リリムとは所詮『E=N=Gユニットの、代替可能な生体部品』に過ぎなかったのだ。
そして月匣破砕の後、彼らの安否を横須賀のウィザード達が確かめに来なかったのも、
生き残っていた彼らにとっては、幸いしたと言っていい。
眼下には、暗雲に包まれた絶海の孤島。その海面から、滑るように進入すれば…
その先には、最先端施設が整えられた、『秘密基地』が存在している。
この島で彼らは補給を受け…そして、再戦に臨むのか。
E=N=Gユニットは、天駆の腕の中で輝き続けていた。
さながら、復讐を叫び続けるかのごとく。
◆ ◆ ◆
そして、バルト海海中…静かに潜むは、武装された大型箒。
「…インフィナイト00、帰還…」
楠ヶ浦学園の制服を纏った、【そら】と名乗るいまひとりの少女は、
この箒…『ニーズホッグ』…へと身を滑り込ませる。
エアロックルームから海水が排除され、ずぶ濡れだった少女の制服も、
その能力で塩塊と水蒸気を噴き出しつつ、元に戻っていく。
「艦内に侵入者…数、1」
そして、その先には1人の人影が待っていた…黒衣にサングラスの男『ディー』である。
彼はコーヒーの入ったカップを片手に、戻ってきた00を一瞥した。
「『D=G』と同一反応…」
「インフィナイト00…かつて地上最強と呼ばれた人型機械…出会えて光栄だ」
「…わたしに何の用か?」拳を回転させつつ、00は『ディー』に問いかける。
「君が俺と戦えない事は解っている。取引をしたい…」
『ディー』のサングラスが、00の眼光を受けて輝く。
そして、彼の口許が僅かに動いた…。
「…報酬は『マリキュレイター』だ」
尽 >ディー・・・
翔真 >………正直物凄く悔しい事になっている……OTL
司 >うーみゅ・・・もっとクレバーにいかんとのう(^^;
ともあれ、回復なった一同は…
アドノレ >普通に寝たようだ
翔真 >アメニティユニットをフル活用(笑)……消耗量の6割方は回復しました。
弓 >回復しきってないが…まぁ、なんとかなるか
司 >いるときは言ってくださいね〜。プラーナ投げるので>ALL
翔真 >可能であれば朝食の用意を(笑)
GM >地中海に面した風光明媚なロケーションでしかも夜明けというベストセッティング(笑)
アドノレ >朝日が昇る前に起きて一番高い場所に陣取ってみたり。そして朝のラヂヲ体操第二
尽 >早々に動いておくかな、旅団本部行ったりして(主にそらちゃんの処遇について把握しておこうとしてます)
GM >旅団としては、「姫様のいつものご意向」って事で、あんまり厳しく追及するつもりはないようだ・・・ちなみにそらの処遇はまだ未定(笑)
尽 >「んー。コレなら問題なさそうだな。」空港も回って・・・フレースヴェルクの整備等確認。たまにはそらちゃんも楽(?)させねーとなぁ。
翔真 >巡察中の尽さんを招いて朝食としましょうか(笑)
尽 >了解、有り難く頂こう(笑)
そら >(弓ちゃんふにふに♪)
司 >「朝から何してるんですか(こつん)」
そら >(頭抱えて画面隅(何)でうずくまり)
弓 >「……あんたこそ、朝っぱらから何不法侵入してんのよ。微にいいつけるわよ。(げし)」 ちなみに着替え前>司
司 >いつの間に部屋の中に(笑)
尽 >セキュリティーがなってねーなぁ(笑)
アドノレ >「朝から元気なのは男なら理解可能だろう」(。。)★\
そら >「・・・どつきまんざい・・・?(’’」
弓 >「まったく…(きがえきがえ)」
かくして、一同は一旦フレースヴェルグに集まった。
そら >「おはよぅ・・・^^」ぽてぽてぽてぽて
尽 >「よ、おはよ(ははっ)」
翔真 >「お早う、よく眠れた様だな。」
そら >「フレースヴェルグ、リモート開始・・・・・・・・・・・・・・うん、問題ないよ^^」
アドノレ >「うむ。出立の準備は万全か?」
尽 >「手続きと機体は、問題ねーぜ(笑) 乗客待ちだな(ははっ)」
弓 >「それじゃ、いきましょーか。」
尽 >ニコラスさんに連絡入れるか? 挨拶せずに出発しちまうのもちょっとなぁ(笑)
GM >ニコラスはもう起きているね。でもルチア姫はまだ起床時間にあらず(笑)
アドノレ >姫が起きる前に出発して欲しいのとちがうか?(笑)
尽 >俺としては連絡しておきたいな・・・間に合わなくて空港で泣いてそうだが(笑)
翔真 >一応一言は入れましょう。大公にも世話になった礼をと言うのも含めて。
司 >連絡しないのは不義理でしょう。ニコラスに出立は伝えようかと
アドノレ >毛筆で『早起きは三文の得』と書いてニコラスに預ける。姫に渡すのだ(笑)
GM >ニコラスは、僅かに口許を緩めつつ受け取る…
そら >「・・・フレースヴェルグは、いつでも出発できるよ^^」
翔真 >「………どっちにしても泣かれるのなら早めに出発しよう(嘆息)」
司 >「・・・何と無く嫌な予感が」(待
翔真 >「言うなっ(汗)………お前が今言うまで想像してなかったのと言うのに(−−;」
尽 >「ま、あの姫さんのことだ・・・ 早いか遅いかの違いだと思うがねぇ(苦笑)」
そら >「姫様には・・・いいものをあげたから、だいじょうぶ^^」
司 >「いいもの?」
翔真 >「………なんだ?」
そら >「うん・・・わたしのだと、すぐわかるもの(にこにこ)」
尽 >「ふーん・・・そっか(笑)」
弓 >「…………………まさかとおもうけど…クリスタルとかじゃないでしょうね。」
そら >「・・・・?・・・??^^(首かしげ)」
アドノレ >「一般人に魔石渡しても金銭的価値しかないのと同じじゃないのか?」
弓 >「違うわよ。これこれ、この欠片。」
翔真 >「クリスタル………まさか、『欠片』?」
そら >「うん、『欠片(フラグメント)』だよ。姫様は、わたしとトモダチだから^^」
その頃。眠っているルチア姫の手の中には…
暖かな光を放つクリスタル状の物体が掴まれていた(ぁ
弓 >「……正式名称はじめて聞いた気がするけど… イノセントに渡すのはまずくない?…何がきっかけでウィザードになっちゃうかわからないのに。」
司 >「そらさん自身とつながってるものですよね?」
そら >「うん(にこにこ)」
尽 >「・・・・・・」
翔真 >「……………記憶している規定から考えれば、姫様とはオーヴァーリンクは出来ない筈……だよな?(汗)」
そら >「うん、姫様はだいじょうぶだよ・・・姫様は、沙弥ににてるから^^」
アドノレ >「沙弥なる者は、無理無茶無謀が好きなのか」(違
ある意味、その通り(爆)
弓 >「…………そら…万が一にも、姫様のこと、戦いに巻き込みたい?…今回みたいに、危険な目にあわせるかもしれないよ?……それでもいい?」
そら >「・・・・・・・・・・・わたしにあげられるのは・・・これくらいしか、なかったから(、、」
翔真 >「そらが自分以外の誰かの事で安易な返事をするとは思えん、だから良しとする。」
弓 >「……そらが良く考えて出した結論なら…いいわ。(ため息ついて撫で撫で)」
アドノレ >「折り紙とか木彫りとか藁人形の作り方でよければそのうち伝授してやろう」
尽 >「・・・俺はそれ(欠片)がどういうものなのかよく知らねーんだが・・・ニコラスさんには伝えておいた方が良いだろうな。翔真君、説明頼めるか?」小声で耳打ち
翔真 >「解りました、直ぐに。」
尽 >「すまねーけど、頼む。」
翔真 >OLさえしなければ基本的に大丈夫。ルチア姫も……アレだけ色々関わって覚醒しないのだからこれ位では大丈夫だとは思うけど(苦笑)
司 >・・・欠片からそらに干渉されないかが心配だったり(^^;
翔真 >…………(遠い目)
尽 >可能性には全て備えておくだけだな・・・それしか出来ねーし。
GM >ちなみに、連絡を受けたニコラスは・・・「わかりました、重々気をつけておきましょう」と、やけに真剣な表情だったという…
翔真 >「そらは姫様を危険に巻き込むつもりなどそれこそ欠片も無かった事だけは信じてやってください。」とは伝えておきます。
アドノレ >「うむ。座布団一枚だな」
翔真 >「(苦笑)」
弓 >「…………………(ちょっと不安そうにしながらも、そらを信じることにして…ごろん)」
そら >「(弓ちゃんぎぅ♪)」
尽 >「じゃ、そろそろ行くか・・・管制、離陸許可よろしく。」
一同を乗せて、フレースヴェルグはマティニヨンから西へ移動を開始する。
その目的地はアメリカ、コスモガード本部…
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