【第20夜】
横須賀の最も長い夜
<PART−29>
急展開・役者が揃う時
さて。ここで一度、舞台を裏界へと移そう…その中心たる『シャイマールの黄金宮殿』へ。
今、ここにその主…『金色の魔王』ルー=サイファーが帰還を果たしていた。
だが、それは勝利の栄光に包まれてのものではない…
身に纏う煌びやかなドレスはあちらこちらで破れ、
胸元には大きな刺し傷をこしらえての、命からがらの帰還であった。
「・・・・・・・くっ・・・おのれ、柊蓮司・・・っ」
これまで、ルー=サイファーは「人」に対して敗北を喫した事などなかった。
もし彼女が不覚を取るとするなら、それは守護者か、それ以上の相手との戦いであったろう。
そう…たとえるならば、約20年前の『ザ=マリキュレイター』のような。
だが今回、彼女は…確実に勝てるはずの戦いに敗れた。それも、たった4人のウィザード相手に…
これは無敗のルー=サイファーにとって、至って不名誉な事である。
幸いにして、あの「柊 蓮司」とかいう男のふるった魔剣は、彼女の「本体」を滅ぼすには至らなかった。
しかし…それでも受けた傷は余りに重く、神殺しの術法が刻まれた魔剣による傷は、
ルー自身の圧倒的な生命力をもってしても、回復する兆しをいっこうに見せなかった。
そんなルーのもとに、やってきた者がいる。銀髪とポンチョをなびかせた、その少女…
「ベール=ゼファー…この変節者めが、我が醜態を笑いに来たか…!」
「変節?人聞きが悪いわね、ルー=サイファー…」
モーリー=グレイらがしくじったのか…思いをめぐらす前に、次の展開がルーを待っていた。
「・・・そう。申し訳ないが、今回はあなたの方に非があると言わざるを得ないのさ」
現れたのは、男装の麗人…カミーユ=カイムンである。
「あなたが引き起こした、500年前と同じ『双月現象』・・・
あれのおかげで、帝国に甚大な被害がもたらされた事、よもやお忘れか」
言うまでもなく、これは『双月現象』によって、
現界にいた数多くのエミュレイターが消去された事をさす。
「何を・・・貴様とて、他の魔王どもを扇動していたであろうが!」
「扇動とは聞き捨てならない事をおっしゃる。ボクは、彼女達を救ってさしあげたのですよ…
あなたの無謀な計画のとばっちりで、暴走した世界結界に消去されないようにね」
カミーユの言は、言うまでもなく詭弁である。
確かに、ルーと結託せず横須賀を攻撃していた裏界魔王たちは、
いずれも「世界結界の暴走による消去」をこそ、免れる事はできた。
しかし、それは実のところ、決して高くない代償を支払っての話なのであるから…。
「モーリーたちにしても、柊蓮司があなたの打倒に成功しなければ、消し去られていたかもしれないわ」
ベルが、カミーユに同調する…もちろん彼女も、カミーユの事を信頼などしていない。
単に『ルー=サイファーを失脚させる』その一点において、
両者の利害がたまたま一致した…それだけの事である。
「ともあれ今回の失敗を裁くための席が、既に設けられている…
裏界皇帝シャイマール陛下の名において、
これ以上の申し開きはその席で、という事にさせていただこうか」
「寛大な裁きになるといいわね…期待できそうもないけど」
「・・・・・・・・貴様らごときが・・・ッ」
今のルー=サイファーに、拒否するだけの力は残っていなかった。
ただただ、憤りを胸に歯噛みするのみ。
◆ ◆ ◆
さて、地上…弓と歌流名たち。
歌流名 >「ともかく、わたしたちが知りたいのは〜・・・『ツングースカ』がこのあたりに出たとして、その行方なのよねぇ」
弓 >「………………もうどこにもいないんじゃないかしらねぇ……(苦笑)」
歌流名 >「それはありえないのよねぇ・・・『あいつ』は確実に、この世界に存在するわぁ」
弓 >「…………………………正確な表現ではないけど……この痴話喧嘩の主のうち1人が、貴女達が探してるものだとしたら…信じる?(苦笑)」
歌流名 >「・・・・・・それは『ツングースカ』かしらぁ?それとも『マリキュレイター』・・・?」
弓 >「………んーーーーーー……この場合…どっちというべきかしら…。…正確にいえば、もう、どっちもいないわ。…ここにいるのは、間宮マキと、そら、だけ。」
歌流名 >「・・・あぁー・・・そういう事じゃあないのよぉ〜。ここにいないのは分かったとしてぇ・・・今『あいつ』はどこに存在するのかって話なのよぉ」
鋼地 >んでは、その時に行きます。
歌流名 >「・・・・・・あれは・・・」
弓 >「…やっときた。」
GM >当然ながら、歌流名やヴァルキリーズの視線は、一点に集まる・・・GBを構える優美とヴァルキリーズ、それを制止する歌流名。
翔真 >「!?(そら、沙弥?何故いきなり出て来た?何か有ったのか?)」
そら(?) >「・・・みんな、ごめんね・・・でも、やっぱり本当のことは言わなきゃいけないと思うから」
翔真 >「……………お前達が自分で決めた事なら、止められん。」
弓 >「………………………………(あとまかせちゃおうかなぁ、もう)」
翔真 >「………………(伏せているべきだったかも知れんが、流石にこうなってはな)」
アドノレ >地上に出してもらう。そらの後ろでそらよりも高い位置。予想ポイントとしては電柱の上か…そんでポーヂングしてる
GM >ヴァルキリーズはアドノレを爽やかかつ滑らかにスルーした!滑らかってなんだ!(笑)
アドノレ >「爆音は論外としても月光が欲しい所だ」
司 >自分は一応周囲を警戒しておく〜
アドノレ >んむ。視界を広く取り飛び入りに注意
翔真 >長距離狙撃にも警戒。可能かどうかはさておき。
弓 >(いちおうヴァルキリーズを警戒…しつつも、そらに任せる)
歌流名 >「・・・ずいぶん小さいわねぇ〜?報告ではもっと大きかったはずだけどぉ・・・」
弓 >「え、えーとね…あー…」
そら(?) >「弓ちゃん・・・わたしが出てきては、いけなかった・・・かな?」
弓 >「いや…構わないよ。いっそ全部説明しちゃったほうが早い」
鋼地 >「それより、先ほど何かいいかけだったんじゃ?」>そらさん
歌流名 >「・・・それに、その緑色の輝き・・・・・・『ツングースカ』じゃないわぁ」
そら(?) >「ん・・・わたしは、いままでいろいろな名前で呼ばれていました。でも、一番の思い出の名前はふたつ。『杉崎沙弥』・・・『そら』・・・いろいろあったけど、今わたしたちはひとつになっています」
歌流名 >「杉崎・・・沙弥?そういえば聞いたことがあるわぁ・・・確か楠ヶ浦学園の・・・」
そら(?) >「ええ。そして今、わたしの中には・・・皆さんが『ツングースカの少女』と呼ぶものの一部が入っています」
歌流名 >「・・・・・・・・!・・・」カニアーマーが本能的にわさり…と動き、それを制する。
そら(?) >「残りはすべて、『ディー』と呼ばれるウィザードが持っています・・・彼の目的は、わたしの友達がみんな知ってると思います」
歌流名 >「・・・・・・・・それは初耳ねぇ・・・?」弓の方をじっと見る(ぁ
弓 >「(聞こえないフリ)…や、だって、貴女それ聞いたら速攻飛び出しそうだったしぃ」
歌流名 >「・・・でもぉ、『ディー』がそこまで深く関わってるなんて知らなかったわよぉ?」
翔真 >「(………弓ちゃんの今の喋り方、”瑠那にそっくりだ”と言ったら………刺されるな、確実に(汗))」
レン >「? 何か言った?」>翔真
翔真 >「………いや、気のせいだろ。」>レン
レン >「・・・・・・そうか(再び視線を戻す)」
そら(?) >「・・・・・・『ツングースカ』が危険なのは分かってます。わたしもまた、その生き証人だから・・・でも、わたしはこの力で世界をどうしようとか考えている訳じゃない」
鋼地 >「……」
そら(?) >「むしろ・・・この力を解放しないように、わたしが抑えてるの・・・だいじょうぶ、だって今まで20年間、ずっとそうしてたから・・・^^」
歌流名 >「でもぉ、これからもそうだって保証はないわよぉ?マリキュレイターの事もあるしぃ・・・」
弓 >「そのマリキュレイターがもう心配なくなったのよ」
歌流名 >「ええ、それは知ってるわぁ。でもぉ、同じような事を考えるコが現れないとも限らないじゃあない?」
弓 >「たぶん、無理よ。…それが可能な…優秀な頭脳はもう、この世界には残ってない。」
そら(?) >「わたしが持ってるのは・・・『ツングースカ』で一番大事な部分・・・心臓です。これが奪われない限り・・・誰も、この力で世界をどうこうする事は出来ません」
歌流名 >「なぁるほどねぇ・・・でもぉ、『ツングースカ』が全部揃っちゃったら、それでもコトよぉ?」
弓 >「…問題はソコ…Dは、それを狙ってる。」
歌流名 >「というかぁ、『ディー』が目的を果たしても果たせなくても、どっちにしても『ツングースカ』はそろっちゃうでしょう?」
その時…翔真・アドノレ・司は、その場に近づいてくる何者かの存在を感じ取った。
アドノレ >「暫し待たれい。客人が近づいておるぞ」
弓 >「………………………っ」
翔真 >「(小声)あぁ、全員気をつけろ。」
アドノレ >会合地点と接近中の相手の間に入り込むように降りる
それは流鏑馬姉弟、鹿島姉妹・・・そして、全身に包帯を巻いたマントの男だった。
だが、姿は変わり果てているものの・・・その男は誰でも判る特徴を持っていた。
包帯の男 >「どりぃ〜むどりぃ〜む…」
司 >「流鏑馬さん達のようですね。あと、あれは・・・ナイトメアさんか」
弓 >げ(笑)「う…………ナイトメア……」
翔真 >「………錚々たる面子だな(苦笑)」
確かに、ナイトメア以外は「魔法大戦」「幼年期の終わり」「愚者の楽園」と、
「あわせみこ」で黙殺されたNW公式キャラクターの博覧会状態である。
…これで「蒼き門の継承者」まであれば完璧だったのだが(笑)
歌流名 >「あら、勇士郎クンじゃなぁい・・・今までどこで何をしてたのかしらぁ?」
勇士郎 >「・・・『彼女』の事を知らせに来たんだ。100年前の因縁を果たすために」
ナイトメア >「俺は・・・夢の世界で啓示を受けてきた。もっとも、まだ本調子ではないがな」
アドノレ >「どちらもお勤めご苦労。妨害も予想される会合中にて失礼仕った」と道を空ける
弓 >「……だいじょうぶ、なの?…」
ナイトメア >「ああ・・・双月現象も終結した今、そのあたりのエミュレイター相手ならばハンデといったところだ(フッ)」
真魅 >「あたしも止めたんだけど・・・彼がね。どうしてもって言うから」<ナイトメア
弓 >「…よかった。」
勇士郎 >「・・・みんな聞いてくれ。『ツングースカの少女』・・・いや『ギャラクティア』の破壊を試みてはならない・・・」
翔真 >「………初めて聞く名だな。」
勇士郎 >「ああ。知っているのは100年前、最初の事件を起こした4人だけだからな」
翔真 >「そうか………その辺りも説明してくれると言うのなら、大人しく話を聞いていよう。」
鋼地 >「どういうことですか?」
勇士郎 >「・・・突然だが、俺の名前を知っているか?」
鋼地 >「……ええ。『僕』は『私』も含んでますから。」
歌流名 >「『ブルー=アース』…この世界の守護戦士、だったわねぇ」
勇士郎 >「・・・そう。俺の二つ名と同じだ。もし『彼女』に何かがあれば・・・この世界そのものが、致命的なダメージを受ける事になる」
GM >それを聞いたヴァルキリーズが、一斉に囁き始める・・・
弓 >「…やっぱり、世界の欠片…というか、エイリアスみたいなもの・・・か。予想はしてたけど」
翔真 >「スーパーストリングセオリーにおける”宇宙の紐”、みたいな物にも思えるな。」
アドノレ >「なお、君、もしくは君の友人達が捕らえられ、あるいは殺されても当局は決定的ダメージを受けるからそのつもりで。健闘を祈る」(声色)
勇士郎 >「100年前の事件だって、グリゴリが『彼女』の力を利用しようとして、争いになったのが原因だ・・・俺も死んだ後、転生してから知ったんだがな」
弓 >「まぁ、そうでなければ説明がつかないこともあるし… 私の仮説は外れたけど…的外れでもなかったわけ、か」
歌流名 >「ちょっと待ってよぉ・・・確かにあの時、裏切ったグリゴリに《蟹光線》を当てようとしたのはわたしだけどぉ〜・・・!」
勇士郎 >「その直後からの記憶が、俺にはないんだよ・・・(−−;」>歌流名
司 >「・・・誤射したんじゃないですよね?」(ぁ
歌流名 >「グリゴリに当てたわよぉ〜・・・少なくとも、そのはずだったわよぉ?」
アドノレ >「禁忌に近づこうとすると有形無形の妨害があるもんだ」
弓 >「………ま…私も…そうだしね」
GM >まあ、正確には蟹光線を喰らったグリゴリが、「彼女」に報復を願ったせいなんだけどね(ぁ
鋼地 >……そん時の記憶……ウチの守護天使持ってなかったっけ?(笑)
翔真 >………片翼ごとカナタ嬢にあげていなければね(ぁ
鋼地 >守護天使の記憶中枢は翼由来なんですか(笑)
弓 >「………………………………で…その…じゃあやっぱり、Dの目論見は…成功しない、ってこと、か」
勇士郎 >「うまくすれば、成功するにはするだろう。だが・・・それは所詮『彼女』の力が利用された上での事。誰かが『彼女』となったらどうなるかは、俺にもわからない」
翔真 >「………正直想像したくもない(嘆息)」
勇士郎 >「・・・彼女が地球を訪れたのは・・・時間を掛けて何かを選び出すため、だったらしい。それが何かは、ついに分からなかったが・・・」
弓 >「……(案外、トモダチが欲しかったのかもね)」
勇士郎 >「ただ・・・彼女は『人の記憶より消されし、さいはての星』からこの世界を訪れたという・・・かの星こそ、彼女のあるべき本来の場所という事なのだろう」
弓 >「………………………」
翔真 >「…………」
歌流名 >「・・・なぁるほどねぇ・・・アンゼロット様、そのあたりまでご存知の上でわたしを送り出されたのかしらぁ・・・?」
勇士郎 >「俺は・・・彼女を、あるべき場所に戻したいと思う。それが、俺が100年前に立て、果たせぬままに来てしまった誓いだ」
真魅 >「あたしは勇ちゃんに協力するわよぉ〜?はるみちゃんもふゆみちゃんも、同じ思いだし・・・ねぇ?」後ろの双子に言葉を投げかける。
はるみ >「・・・はいっ!」
ふゆみ >「・・・・・・・・・(こくり)」
弓 >「…………………………………………『帰る』……(ちょっと寂しそうに)」
ナイトメア >「さて・・・俺が昏睡していた間に知った事も、伝えねばならんな。これは勇士郎君の言にもかかってくるが・・・『彼女』には、その思いを共にする事を定められた存在があるという。それがどこの何者かはわからんが」
アドノレ >「見つけたらどうするつもりなのだ?」
ナイトメア >「それは、見つけ出された相手によるな・・・いずれにつけ、考慮すべき情報であることは間違いないだろう」
翔真 >「本人に聞いてみれば手っ取り早いのだろうが、完全な状態に戻らないと聞けるかどうかですら怪しいか………?」
ナイトメア >「知っているとは思うが、彼女は『染まりやすい』存在だ・・・今回俺はタッチしていないから今の状況は分からんが、まだ予断を許さぬ状況なのだろう?」
翔真 >「ある意味その通りだ。状況を整えなければ帰る事をどんどん後回しにしてしまいそうに思える(嘆息)」
アドノレ >(うむうむ。妙な事教え甲斐があって大変よろしい)
ナイトメア >「・・・だろうな。それで100年もの月日が流れているのだからな・・・」
弓 >「………………了解…」
歌流名 >「・・・・・・・・・・・・参ったわねぇ・・・これはアンゼロット様にもう一度確認を取らないといけないかしらぁ・・・」
鋼地 >「それは僕も賛成ですね……」
翔真 >「そう言う事ならば、今回はこのまま引き上げてもらえないか。下手に強行して予想外の状況に陥るのは本意ではあるまい?」>歌流名
歌流名 >「そぉねぇ・・・でも、とりあえずマークはさせてもらうわよぉ?いいわねぇ?」
アドノレ >マークしてもらうようにポーヂング位置を移動してぽーぢんぐ
翔真 >「流石にそれは致し方有るまい(苦笑)ただし、プライベートを脅かしたりいきなり強引な手段をとったりするなよ?それこそ”痛い目”では済まない事になる。」
アドノレ >「しばらく静観で方針が決定した・・・で良いのか?」
歌流名 >「それがあたしの独断じゃ決められないから困るのよぉ(笑)それじゃあヴァルキリーズ、今日は撤収よぉ〜。」
GM >ヴァルキリーズの数名から食って掛かられても華麗にスルーする歌流名。さすが腐っても教職員(笑)
弓 >「……………………文句あるなら相手になるわよ?」>ばるきりず
GM >では、去り際に優美あたりから『覚えてらっしゃい』的視線を送ってあげよう(笑)
ともあれ、歌流名とヴァルキリーズご一行様は、その場を去っていった。
レン >「行ったか・・・ボクが出る幕はなかったみたいだね(笑)」
翔真 >「これ以上迷惑を掛ける事になら無くて幸いだった(フッ)」
アドノレ >「傍に居るだけで翔真の気合の入り方が違うのはここだけの話だ」(笑)>レン
翔真 >「ふむ………確かにそれも否定する要素が無い(笑)」
ナイトメア >「さて・・・伝えるべき事は伝えたし、俺達も一時退散としよう。優先順位の問題で立ち寄ったが、やるべき事はまだまだ多い」
弓 >「………………ていうか、まず、ちゃんと…治して下さい…怪我。」
アドノレ >「弓も言うようになったのぉ」
ナイトメア >「・・・ふむ。少なくとも、妻と娘には顔を見せておかねばならんか・・・」
真魅 >「あー、いいわよナイトメア?あとはあたし達で何とかするから・・・あなたはごゆっくり♪(笑)」
司 >「少なくとも、もう少し怪我を治しておかないと余計に心配させますよ(苦笑)」1回回復魔法かけておきますよ(笑)
ナイトメア >「・・・厚意は受けておこう」
弓 >「……………………………………ほ」
真魅 >「そうそう。伝え忘れてたけど、あたし達の役目は・・・『この世界から弾き出されたウィザードたちの受け入れ』なのよ」
翔真 >「あぁ………あの世界結界の淵みたいな領域に居た連中の事か?」
真魅 >「あたり♪だいたいは世界結界の働きで戻れるはずなんだけど、たまに場所が食い違っちゃってるって話もあってね…」
アドノレ >「参考までに聞くと、弾き出され易い者というか傾向のようなものは有るか?」>真魅
真魅 >「そぉねぇ・・・この世界で『魔法』により近い存在、っていうのが定説だけど・・・あたし達みたいな例外もあるみたいだし、詳しいことは分かっていないわ」
アドノレ >「人類の規格外とか性格破綻者とかでは無かったのか。つまらん」
真魅 >「それを言ったら、ウィザードはほとんど規格外みたいなもんよ(笑)」
アドノレ >「・・・偶には例外もいるみたいだがな」愛美の顔が頭を過ってみる
翔真 >「…………それなら俺達も真っ先に飛ばされている気がするが(苦笑)」
アドノレ >「ちゃんと狭間を抜けてきたではないか」
翔真 >「俺達は自分達の意思で別の世界に渡って、帰って来たからだろうが(^^;」
真魅 >「それが、面白い事になってるのよね・・・『横須賀のウィザード』には、双月現象が通じなかったみたいなの。北海道とか会津若松の方で、横須賀のウィザードが活動してたなんて報告もあるくらいだし」
翔真 >「…………相変わらずここは何事においても『例外』、と(嘆息)」
アドノレ >「土地に力が働いてるのではなくココに居た者が守護されたのか」
弓 >「……たぶん、それも、このコのおかげ、というか、せい、というか…(笑)」
そら(?) >「・・・・・・・・・(にっこり)」
勇士郎 >「それじゃあ俺達も、この辺で・・・『ギャラクティア』を頼んだぞ・・・」
翔真 >「了解した………言われるまでもない(フッ)」
アドノレ >「さらばだ。運が悪ければまた会おう」
こうして、勇士郎たちも去り…一同だけが残された。
弓 >「レンも、そろそろ戻ったほうがいいかもしれないわね…」
レン >「そうだね、きっと皆が心配しているし・・・でも、問題がひとつなくはないかい?」
鋼地 >「…………?」
アドノレ >「Dの件が残ったまんまだな」
弓 >「……Dもだけど、マキちゃんも、ね」
鋼地 >「……ひとまず、博士のところに戻りましょうか?」
翔真 >「そうだな、こちらは片付いたのだし………戻るとしよう。」
PREVIOUS CHAPTER | NEXT CHAPTER |