【第30夜】
覇壊神-IALDABAOTH-
<PART−35>
荒砥山WU、発足
〜そして、それぞれの道〜
ともあれ、一同は一旦地上に戻って、
アルマの所有権を慎太郎が得た事を報告する事にしたのだが…
グィード >「……そこで諸君に朗報だ!!(ドヤ顔)」
アメジスト >「……は?」 突然の再登場に面食らいつつ
凱 >「う、うわ!?」
翔真 >「グィード?」
サクラ >「朗報、です?」
慎太郎 >「朗報ってなんです?」
凱 >既にいやな予感がする(笑)
グィード >「実はだなぁ…そこの巫女殿(聖蘭)とも話をしてみたのだが、我ら聖王庁及び絶滅社からも、この荒砥山に出先機関を置くべきではないかという話になったのだ…」
凱 >「ふむふむ……共同出先みたいなのでしょうか…・・」
アメジスト >「まあ、確かにそのほうがよさそうだとは思ってましたけど……」
グィード >「…そこで3秒ほど熟慮した結果、そこの御堂姉妹を出先担当として置く事になった!」
凱&慎太郎 >「3秒!?」Σ(=ω=
サクラ >「秒!? 単位が可笑しいのですっ?!」
アメジスト >「……短いですね、ずいぶん(−−;」
アドノレ >「そこは『了承』と言うと良いらしいぞ」
翔真 >「普段どれ程反射的に行動しているのかが伺えるな(苦笑)」
グィード >「臨機応変と言いたまえ!…まあ、正式な話はこれから詰めねばならんところだが、ひとまず略式として先に知らせておくべきかと思ってな!」
アメジスト >「その提案は私の方からしようかと思ってましたし、渡りに船といっていうべきでしょうね(苦笑)」
凱 >「え、えーと、二人はそれでいいの、かな?」 確認を取ってみる
絢姫 >「……ジェネラルには、先ほど私から報告しました(−−;」
結依 >「私は嬉しいですよ〜。絢姫ちゃんと、ずっと一緒にいられるのでしたら〜^^」
サクラ >「まぁ、お二人が反対しないなら、私がとやかく言う場面ではないですが…(’’;」
絢姫 >「……正直、複雑な心境です(、、)」
凱 >「複雑、か……でも、いやじゃないんだよね?僕としては二人が一緒に楽しく過ごしてくれるなら……嬉しいけれど、ね」
絢姫 >「まあ、正直を言えば……イヤじゃないけどね(くすっ)」
凱 >「なら、悪くはない結果なのかも知れないね。……うん、よかった(安堵)」
グィード >「まぁ、既に諸君も知っての通りと思うのだが、御堂姉妹を分散しても世界結界に対してリスクに変わりない事は、今回の件で立証されてしまった訳だ。ならばいっその事互いを近くに置いて、守り合わせればよいとなるな」
サクラ >「なるほど、それも道理。なのです」
アメジスト >「でしょうね。二人一緒にさらわれでもしない限り、すぐに気づいて対処も可能でしょうし」
慎太郎 >「何かあったときに連携とかも取れやすくなると考えれば良いんでしょうか」
グィード >「そこで渡りに船なのが、荒砥山WUの話という訳だ……これは実に面白い話と言わざるを得んなぁ〜?(ニヤリ)」
サクラ >「お、おもしろい?(^^;」
翔真 >「(何故そこで悪そうな顔をする………アドノレも似たような物かも知れんが(^^;)」
凱 >「出先になってもらう代わりにユニオンの結成の後ろ盾になって支援をするということですか?」
聖蘭 >「ええ。こちらとしても、有事の際に動ける方は多ければ多いほど良いですしね」
凱 >「た、大変になりそうですね^^;」
慎太郎 >「まあ大変な分、効果は大きいですし…」
アメジスト >「さて、そうなると、そのあたりも含めた組織構成にしていかなきゃ。各方面への根回しとかも考えるとちょっと大仕事ね」
アドノレ >「組織の思惑はともかく下っ端は現場で適当によろしくやるもんだ」
グィード >「まあ、そういう事だ。ちなみに話全般にはこの私も一枚噛ませてもらおう」
弓 >「アメジストが活き活きしてるわね……(くすくす)」
聖蘭 >「これから忙しくなりそうですね、私も十六夜くんも(くすくす)」
アメジスト >「……それでは、ミスターグィード。絶滅社の方も含めてその辺りを詰めるとしましょうか」
弓 >「ぇぅー……私もう疲れた……」
絢姫 >「ですからそのあたりは、自分が引き受けます。自分の事ですし」
アメジスト >実際問題、今後メンバーが増えれば強化人間とかが参加する可能性もあるし、そうなるとメンテとか考えても一枚かんでもらったほうがいいと思ってたのよ。
サクラ >あぁ、なるほど
アメジスト >いざというときの他ユニオンとの協力関係の基礎を築くとか、お仕事たくさん。アドえも〜ん、てつだってよ〜(笑
アドノレ >しかたないなぁアメタ君は(アメタ君てだれやねん
GM >そのあたりは聖蘭や協会もかなり手伝ってくれるし、1人で背負い込む事はないよ(笑)
アメジスト >勿論。一人で背負えるなんて思ってませんとも。でもまあ、委任されちゃった以上、ある程度形になるまではなんとか責任持たないと。要は「他企業と提携した支社開くから立ち上げ宜しく」と辞令を受けたのと同じですから(^^;
慎太郎 >凄い重大任務ですね、会社風にいわれるとよくわかる
アメジスト >です。なのでまあ言うほど気楽ではないのですよ(^^;
アドノレ >そして中間管理職は胃が痛い
グィード >「それで、アルマとやらの方は片がついたのかね?」
サクラ >「あ、それについては…慎太郎さんからお話が(^^;」
GM >その場の一同が聞く姿勢に(笑)
慎太郎 >「えーと、実はアルマは箒で、マスター登録されてなかったから俺がマスターとして登録して引き取ることになりました」
凱 >一応カメラ(?)にアルマが映る様に背中を押して誘導(ぁ
グィード >「ほう、なるほど…まあ、諸君が承認した事であろうし、的確に運用できるのならば問題はあるまい」
慎太郎 >「人型に変形できるみたいだから家族として受け入れようと思うんだけど……」今思い出したが慎太郎は祖父母宅に住んでるじゃないか。さあ、こっちも大変だ
GM >夢使いの手配の必要ですね。解ります(笑)まあ、それは慎太郎自身の前例も考えれば、御堂の家でも出来そうだけど(笑)
聖蘭 >「何かお手伝いできる事がありましたら、仰ってくださいな^^」
慎太郎 >「その時は遠慮無くお願いさせていただきます」
夏姫 >「へぇ…箒はちゃんとしたのを手に入れなきゃとは思ってたけど、先越されちゃったわね。ま、AIがあるのなら迷わなくて済むし、いいんじゃない?(笑)」
サクラ >あぁ、そういやロスヴァイセはどうなるんだろう? このまま夏姫さん預かりかな?
GM >ああ、ロスヴァイセだけど…世界魔術協会経由でミーゲ社に返還される事になりそうだ。現時点では、まだ危険な状態だからね。
サクラ >ふむり、了解なのです(、、)
アメジスト >「……ああ、そうそう。夏姫さん、そういえばあの時いい損ねたんだけど……」といってBBパックについて教えておこう。転ばぬ先の杖とも言うしね
夏姫 >「なるほどねぇ…いよいよ奥が深いのね(ふむふむ)」
アメジスト >「ユニオンの発足ということになれば、今後は任務に出ることも増えるでしょうし、もしものときのためには悪くないんじゃないかと思います。何かとトラブルも多そうですし
夏姫 >「確かに、秋葉原じゃいい装備を使ってる人が多くて吃驚したわね・・・」
アメジスト >「今後は、そういう情報も入りやすくなると思いますよ? 他支部との提携網も出来ると思いますし」
夏姫 >「そうね……それにしても、言ってみるもんだわ。いきなり大きな話になって、ちょっとびっくりしたけど(笑)」
慎太郎 >「それだけ妙案だったって事だろ?」
夏姫 >「……ええ、そうね」
結依 >「(それとなく 凱を促してみる)」
サクラ >「(…?)」
凱 >「あ、えっとその、そのユニオンなのですが……ぼ、僕も加えてもらえ、ませんか?(た、たぶんこういう事だよねみたいな目)」
絢姫 >「…凱君?……そうね。それがいいかもしれないわ」
結依 >「(にこにこゆるふわ♪)」
聖蘭 >「ええ。人は少しでも多い方が良い事ですし、今回の件も考えると悪い話ではありませんね。歓迎させていただきましょう^^」
凱 >「あ……まだ制御もできない力があったりする未熟者、ですがせ、精一杯がんばります!(ぺこり)」
翔真 >「あぁ、頑張れ(^^)」
サクラ >「凱さんも、ご自分の道に進まれるですね。…ファイト、なのです^^」
凱 >「……す、すこし緊張しました(どこか安心した笑み)」
慎太郎 >「これからもよろしくな」
凱 >「は、はい!よろしくおねがいします(礼」
弓 >「(この数日でたくましくなったわねぇ(くすくす))」
GM >これで、新生荒砥山WUのメンバーが聖蘭、慎太郎、凱、夏姫、絢姫、結依…そして、アルマ。
サクラ >…前中後衛揃って意外とバランスが良いです(笑)
アメジスト >立ち上げ段階としては少数精鋭というかたちですが上々じゃないですか
凱 >男女比 2対5(現在)……・あれ?(笑)
サクラ >…ファイト(爽)
慎太郎 >俺ら以外にこの街のウィザードって何人ぐらいいるんだろ
GM >まあ、御堂一族の従者やフリーランスのウィザードも、若干数はいるからね。しかし、今の君たちほどの戦闘力があるわけでもないのもまた事実だ。
アメジスト >その発掘と育成もお仕事ということになるでしょうね(^^;
GM >うん。ウィザード向け教育機関という意味では、本当にまだまだだしね。当面の間、慎太郎と凱が中心になっていくんじゃないかな(笑)
慎太郎 >その辺りも追々やっていくしか……というかまさに会社(^^;
凱 >な、ならないはず……慎太郎君と違って目立たないはずです!?(汗)僕が育てたら大体フルバックばかりに(ぁ
GM >まあ、ソロで動くよりも仲間を持った方が、鍛錬の効率も上がるよね!?(笑)
凱 >そ、そうですよね!?……無意識にブーストかけてたりしないように制御訓練に励まなくては(^^;
慎太郎 >発足に絡んでたし、低レベルの幹部で良ければやりますが
アメジスト >くぐった修羅場の規模が違うから、どうしても中心にならざるをえないでしょ
凱 >(・ω・`修羅場数……このWUでもトップクラスだったりするのかな僕。巻き込まれ数的に(涙)
アドノレ >なぜか男女比はあまり変わらずだったり
凱 >出向してくるのは男の人がおおいはず!?(笑)
空 >「ともあれ、これで一件落着…でいいのかな?」
翔真 >「認識している所では………概ねそれで良さそうだと思うが。」
グィード >「うむ、世はなべて事もなく主の恩寵に感謝する私であった」
そして、そらは…一連の会話の間、
フレースヴェルグの甲板上で、ただ虚空を見つめていた。
その虚空には、夜の帳に一番星。
そら >「…………………」
サクラ >「…ん、御免なさい。ちょっと、そらさんの様子見てきますね」 と言って、しばしお暇しようかしら。何だか心配になってきた
翔真 >フラグメントの話をした時に何も反応が無かったので気にはなっていたが、あえてそのままにしておいたが、どうなって居るのだろう(’’
そら >『…………………(その姿に、別の姿がうっすらとオーバーラップ)』
凱 >完全に戻ったわけじゃなくて、まだ残ってる!?(汗
アメジスト >そりゃなぁ……原因が解消されたわけでもなんでもないしなぁ……(^^;
サクラ >「(今、一瞬…・!?)…あ、そらさん(とててっ)」
そら >「……ふみゅ?さくにゃん? もしかして、ごはん〜?」
サクラ >「あ、ご飯はまだなのです〜。…ただ、ちょっとそらさんの顔が見たくなっただけなのでーす♪」
そら >「そうなのね☆さくにゃんったら〜〜〜^^」なごーん♪(ぴょんこ☆)
サクラ >「あははっ(きゃっちして ぎぅ☆)」
その後、御堂家新当主・聖蘭を総評として設立された「荒砥山WU」は
世界魔術協会にも加入し、それまで御堂一族とフリーランスのみに頼ってきた
荒砥山市の対異界防衛事情は、大きな転機を迎える事となっていく。
彼らの活躍については、いずれまた別の機会に語られる事となるだろう…。
◆ ◆ ◆
その頃、ラビリンスシティではその支配者“金色の魔王”ルー=サイファーが、
今回起きた一連の件に関する報告を受けていた。
「“閉ざされた監獄島”に隠れちょったマンモン一派は、がっつり召し捕らえたわい。
ただ、首班はウィザードどもにぶち殺されちまったがな」
「“光の都”を根城にしていたレイヴナス=スカージも討たれました。
彼が持っていた“獣の欠片”もこの通り、無事に回収してきたわ」
これら報告の中には、荒砥山に出向していたデューク=オブ=ヨークのそれもあった。
「荒砥山近辺にて多数確認されました“獣の欠片”、概ね回収に成功いたしました。
残念ながら、途中『MASTERS』の介入がございまして、全部とは参りませんでしたが」
ルー >「………ふむ。まあ、彼奴ら相手にこれだけの数の“獣の欠片”を取り戻せたのだ、よしとせねばなるまいな」
デューク >「……有難きお言葉、恐悦至極に存じます(べべーん)」
ルー >「……為さねばならぬ事はまだまだ多い。これからも励むがよいぞ」
デューク >「ハハーッ!」
マルコ >「んじゃ、ワシは市内の警戒に戻るぞ」
レライキア >「私も、『超空洞』の警戒に戻ります。失礼致しました」
一同が退出した後、ルーは思索に耽る。
「……ベール=ゼファーは、どうやら難を逃れ……メイオルティスも討たれたか」
彼女の「端末」のひとつにあたるアゼル=イヴリスを介して、
メイオルティスの最期とそれに絡む一部始終は、彼女自身も見ていた。
「……しかし、これもつかの間の平穏」
「帝国の威信と覇権のためにも、次なる計画を進めねばならんな」
◆ ◆ ◆
一方、とある平行世界のひとつでは…
今回の事件ですっかり消耗したベール=ゼファーが、
プラーナ温泉に身を浸して、束の間の休息に入っていた。
傍らにはアゼル=イヴリスが、何故か温泉の外で佇んでいる。
「アゼルも入ればいいのに」
「………今回は、やめておくわ……また、ベルを消耗させてしまうから」
「……そうだったっけか(ーー;」
以前一緒に入ったベルが酷い目に遭った事を、アゼルは忘れていなかった(笑)
「探しましたよ、大魔王ベル」「……ウソつけっ!?」
…突如現れたリオン=グンタが、ベルの脇に身を滑り込ませる。
ベル >「……で、あたしがいない間の現状はどうだったのよ」
リオン >「それについては……(安直魔法かくかくしかじか)」
ベル >「直前のシーン参照ね、大体わかったわ(←メタ発言)」
リオン >「しかしそのお身体では、これから何をするにつけ、差し支えが生じる危険性が高そうですね」
アゼル >「………ごめんなさい」
ベル >「…(ふんっ)あたしはまだ諦めないわよ。ルーやマンモンがこの先何を仕掛けてこようが、これ以上この大魔王ベール=ゼファーを蔑ろにさせはしない」
アゼル >「………ベル…」
ベル >「……そのためにも、まずはメイオのせいでごっそり失ったプラーナをちゃっちゃと回復しないと。さしあたり分体の5〜6人でも、送り込めるくらいにはしとかなきゃね」
ベルは、小さくなった裸身を湯の中に肩まで沈めた。
宿敵メイオルティスが消えたとはいえ、やるべき事は余りにも多い…
「……そういや今回、あのダメンズ四天王をちっとも見かけなかったけど…ヤツら一体どうしたのかしら」
◆ ◆ ◆
同じ頃。そのメイオルティスに付き従っていた「冥刻四天王」らは、
かつての主が終焉を迎えた空間に、誰からとなく集まっていた。
「危ない所だった…予め別行動を申し出ていたのが幸いしたぞ!」
「今回ばかりは、セオキルスちゃんに同意ねぇ…」
「しかし、これからどうする。メイオルティス様、いやメイオルティスはもういないのだぞ?」
セオキルス >「それについては、おいおい考えるさ。まずは我らも、本来の力を取り戻さねばなるまい」
ロナミルス >「それも同感だな。我らは現在、エヴォリューションコアをそれぞれ1個ずつしか持っておらん事だし」
レオガルス >「……ロナミルスちゃん、アンタの『巻き戻し』で何とかならないの?」
ロナミルス >「残存魔力が少な過ぎる……もう少しコアがあれば、何とかなりそうなのだがな?」
レオガルス >「あぁら、同士討ちでもするつもり?…もともと同士でも何でもないけど、只でやられる気はないわよぉ?」
レオガルスとロナミルス、そしてセオキルスが身構える。
一触即発の事態を収拾したのは…意外な人物だった。
「おやおや。これが“冥刻四天王”……その成れの果てか」
レオガルス >「……あら、ヤッバ」
セオキルス >「“冥破王”……今頃ッ!!」
ディガイディス >「話は大体わかった……お前たちは、俺に従え」
身構える3人、しかしディガイディスは動じない。
もとより、3人ともいまやエヴォリューションコアを1個しか持たない冥魔将。
数を恃んでいるとはいえ、仮にも冥魔王である自身相手に、
圧倒的に桁違いな実力差を覆す事は出来ないと、解っているのだ。
数瞬の沈黙の後、3人は黙って“冥破王”についた。
それぞれの真意は、ここでは伏せておこう。
セオキルス >「……伏せるな!!」
…いや、伏せておいた方がいいと思うぞ、セオキルス。
◆ ◆ ◆
…そして、同じく『超空洞』の一角では、ディーがマシンを駆っていた。
すべての「断片」を失った以上、おそらく今までのようにはいかないだろう。
しかし、それでは「己の理想とした世界」の完成を見る事は出来ない…。
「このままでは、終わらせん」
…その行き先は、まだ誰にも解らない。
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