【外伝・第1章】
惨劇が残したもの
<PART−05>
老婦人の記憶
柳沢邸は、狭いながらも昔ながらのたたずまいを残した邸宅。
庭もまた、狭いながらもよく手入れされていて・・・池まであったりする。
GM:そして、お茶うけも緑茶に和菓子ときたもんだ(笑)
智律:「綺麗なお庭ですね〜。」
セツ:「いえいえ。もうこの位しか趣味が残ってませんもので・・・それで、杉崎さんの事をお話しすればいいんですかねぇ?」
怜:「はい……」こく、と頷いて
智律:「はいです。僕達、杉崎さんに会いにきたです。」
セツ:「じゃあ、何から話したものですかね・・・なにしろ、いろいろと思い出がありましてねぇ。」
真琴:「杉崎さんは、今どちらに?」
セツ:「さあ・・・いちおうご挨拶にはいらしたんですけどね。どこにとは、何も」
怜:「すると杉崎博士は、大分前にお引越しされたのですか?」
セツ:「ええ。かなり前・・・もう7〜8年くらいになりますか、お屋敷も処分して・・・でも、分からないではなかったですよ。なにしろ、相当のことでしたから・・・。」
尽:「結構前の事ですねぇ・・・」そのころ何かあったかな?と考えてみる。
GM:7〜8年前といえば・・・現在よりはエミュレイターの活動は、そう活発ではなかった頃だね。
尽:了解しました。
怜:「7〜8年前に何かあったのですか?」
セツ:「7〜8年前・・・いいえ、もっと前のことが原因ですよ」ここで席を立ち、戸棚の前へと進む
智律:「はぅ・・・?」
真琴:「もっと前と言うと・・15年ほど前でしょうか?」
セツ:「そう・・・15年前。杉崎さんは、とても大事にしていた娘さんを、亡くしてしまったんですよ・・・」
智律:「は、はぅ……。」
真琴:「・・・・・・娘さんを・・・」
怜:「……亡くされたのですか……」
尽:「それは、お気の毒でしたね・・・」
GM:戸棚をがさごそと探したセツは・・・なにやら手にとって戻ってくる。それは・・・紙アルバム(1ページ2枚くらい入るアレ)のようだ。
怜:「写真、拝見してもよろしいですか?」>セツ
セツ:「ええ、どうぞ・・・(微笑)」>ALL
GM:セツがめくったアルバムを見ると・・・色あせた写真の中に、小さな少女の姿が映し出されている。
真琴:「この子、ですか・・・・」写真を見る
智律:見てみます。
尽:よく観察しよう・・・>少女の姿
怜:「こちらが、博士のお嬢さんですか?」
セツ:「ええ…あの子は杉崎さんがお忙しいためか、よく私のところにも来て・・・遅くまで遊んであげたものですよ・・・」
めくられたアルバムには押し花やら、新聞のスクラップやらが挟まれていて・・・
セツは、それらを見るたびに目を細めている。失われた時に、思いをはせるかのように。
怜:写真の女の子、ひょっとして……そらの思い出の写真の片方の子ですか?
GM:一同が、その写真の少女の姿を見ると、すぐに思い当たるものがある・・・怜、おおあたり(笑)
尽:「・・・」あえて、語らず(笑)<思い当たる
怜:えっと……もしかして……智律そっくりの方の子ですか?それとも、薄い髪の色の女の子ですか?
真琴:そうすると・・・智津君そっくり?(笑)<写真の少女
GM:うん、智律をぎゅっと小さくして、女の子にするとそっくりそのまま(笑)>真琴&怜
智律:まて〜い(笑) セツさんの雰囲気はどうですか? 天羽の顔を見て驚いたりということは無いでしょうか?
セツ:「・・・・・・・・・はて・・・?」ここで一同をくるりと見回し
智律:「どうしたですか・・・?」 墓穴墓穴(笑)
セツ:「・・・・・・・・あなた、よく見れば・・・あの子によく似て・・・」>智律(爆)
智律:「僕が、ですか・・・? 僕は男の子ですよぅ!」>セツさん
セツ:「分かってますよ。ただ、とてもよく似ていたので、間違えてしまうところでしたよ・・・あの子が亡くなったのは、もう、15年も前なのに・・・」>智律
尽:「ははっ、凄い偶然ですねぇ(笑)」場を明るくしようと努める、が向いてない(笑)
真琴:「世の中、似た人はいるものですね(くす)」多少、動揺・・・表には出さないけど(笑)
智律:「は、はぅううううう・・・・・・・。」見るからに取り乱しております
怜:智律〜ごめんよ〜次兄は今杉崎博士のほうを聞きだそうと画策中で頭が回らんのだ
智律:かまいませんよ〜。天羽も大混乱中ですから。>怜さん
尽:「まあまあ、落ち着きな、智くん」あたまぽふぽふ(笑)
真琴:「そうですよ、似た人はたくさんいますから(くす)」
セツ:「私も驚きましてねぇ・・・男の子の服を着ていなかったら、本当にそっくりでしたからねぇ・・・」
智律:「は、はぅ・・・。」>尽お兄さん&真琴さん
怜:「失礼ですが、博士の娘さんのお名前はご存知ですか?」>セツ
セツ:「ええ…沙弥ちゃん…それが、あの子の名前ですよ」
智律:ぶべらっ!?(笑)さ、さやむ〜さんでしたのかっ!?
怜:「沙弥ちゃん……といったのですか……」智律のことは敢えて口に出さない(笑)
真琴:「・・・・・・この子は沙弥ちゃんと・・・いうんですか・・・」深く・・・考える
智律:「沙弥さん、ですか…。」
尽:「・・・」話を聞きつつ、何も言えず、黙る
セツ:「ええ・・・もともとはどこかから、杉崎さんが引き取った子だったんですけどね。それはもう、目に入れても痛くないような可愛がりようでしてね…。」
真琴:「その子も引き取られて・・・」
怜:「……引き取られたの……ですか……」孤児とかとなるとちょっと過剰反応するので(苦笑)
セツ:「ええ。こっちに来た時は全然喋らなかったんですけどね。私が何日か一緒に遊んであげたら、とてもなついて・・・」
怜:「セツさんも、沙弥さんを大事にしておられたのですね(微笑)」尚、敢えて智律と沙弥が似ていることにはツッコミいれず。
セツ:「そう・・・結婚する歳になったら、花嫁衣裳を仕立ててあげようって約束もしたんですよ・・・」
怜:「悲しいこと、ですね……」セツさん、多分子供全員男だったのだろうな(笑)
セツ:「後に残ったのは生地だけでしてね…もったいないので、その時から3年たって…作ってあげたんですよ」
真琴:「・・・そうなんですか・・・・・」少し、哀しげに
智律:「はぅ・・・・・・・・・・・。」(半泣)
怜:「……沙弥さんも……喜んでくれたと思います」
尽:「それで・・・その衣装はどうされたんですか?」
セツ:「もちろん、今も大事にとってありますよ・・・さすがに、大きさは想像するしか出来ませんでしたけどね」
真琴:「・・・もしよろしければ、その花嫁衣裳、後で見せていただけませんか?」
セツ:「ええ、構いませんとも・・・」>真琴
真琴:「・・・そういえば、その当時沙弥さんはおいくつでしたか?」思い出したように
セツ:「ちょうど13歳でしたよ・・・中学校に上がって、好きな子が出来たと大喜びしてましてねぇ。」
怜:「13歳……ですか……」
真琴:「・・・そう・・ですか・・・・・・」少しだけ、雰囲気暗い(苦笑)
セツ:「これが・・・中学に上がったときの写真ですよ。沙弥ちゃんが、わざわざ私にも焼き増してくれて」
尽:「そうですか・・・」<焼き増し 見せてくれるかな?
GM:セツは、喜んで写真を見せてくれる。学校の門の前・・・桜の舞い散る中、立っているのは白衣姿の紳士と、あの写真の少女・・・沙弥。
智律:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」じっと、写真を見つめています。
怜:博士の外見的特徴と、当時の年齢はわかりますか?>写真
GM:博士は・・・写真で見たところ、ちょうど40代後半くらいだね。眼鏡を掛けていて、少し繊細そうな、真面目そうな人物だ。
GM:もし博士が生存していれば、そのくらいになるかと思われますね〜。
真琴:「・・・・・この方も、苦しんだのでしょう(ぽつり)」小声で
怜:博士の顔、覚えておきます。
尽:博士の顔を覚えておこう。あと、学園名も確認。
智律:同じく。博士の顔を目に焼き付けます。
怜:15年前で40代後半なら、今は60前後ですね…沙弥嬢は楠ヶ浦学園の制服でしょうか?
GM:真新しいワイシャツに緑のネクタイ、そして白のラインが入った緑のスカート。少し照れ加減に微笑む表情。とても、この親娘が半年後にかの惨劇を迎えるとは、誰もが思わないだろう…。
真琴:その学校の門に、名前書いてません?
GM:そして、校門には・・・『楠ヶ浦学園』と刻まれている・・・!!
怜:やはり…「沙弥さん、楠ヶ浦学園の生徒だったのですね……」
セツ:「ええ・・・なんでも横須賀の方の学校だったそうで。でも・・・15年前のあの時、完全に壊されてしまったみたいですよ」
怜:「楠ヶ浦学園のことは、存じています……」
セツ:「じゃあ、沙弥ちゃんのことは・・・私も杉崎さんも『亡くなった』という事しか聞かされていないんですよ・・・」
怜:「……沙弥さん個人のことは……俺……いえ、私は今初めて知ったので(苦笑)」
セツ:「そうですか・・・(落胆)」
尽:「あの通りの震災でしたからね・・・仕方なかったのでしょう・・・」
セツ:「・・・沙弥ちゃんが亡くなってから、杉崎さんはね・・・人が変わったようになってしまいまして。何かを、ずっと後悔しているみたいでしたよ。それはもう、何年も、何年も・・・。」
尽:「無理ないですねぇ・・・」<後悔
怜:「後悔しても……致し方ないでしょう……」ぽつりと
セツ:「学校の方も・・・おやめになってしまって、ずっと家に篭っていて・・・時々何か、悲しい叫び声が聞こえてきたもんです。よく分かりませんが『あんなものが・・・』とか、『だからわたしは・・・』とか」
尽:「・・・・・・悲しい事です・・・」相づちを打ちつつも、思う事あり。
怜:「……」少し、考える顔になってから、はっと気付く「……もしかして、お葬式を……あげてないということですか?」
セツ:「お葬式どころじゃありませんでしたよ・・・もう、あの時はこのあたりも大変だったんですから。落ち着くのにそう・・・1〜2年はかかりましたかねぇ」
智律:「う…、はぅ…。 な、涙が…、出てきちゃいそうです………。」
真琴:「優しいんですね(くす)」頭なでなで>智津君
セツ:「おやおや・・・そういうところも、よく似ていましたよ・・・」>智律
智律:「ひ…、ひゃう…。ぼ、僕は男の子です…。簡単に泣いたりしないです…。」
怜:「失礼いたしました」頭を下げて「私は……関東の出身ではありませんので……お役に立てずに申し訳ありません」
セツ:「いえいえ・・・なにしろ、その時の事はほとんど伝わってなくて。」
怜:「あの地震は……相当なものだったと伺っております」>セツ (嘘付いているのが忍びない〜)
真琴:「伝え聞いてしかいませんが、凄かったと聞いています」
尽:尽は”その時”を知ってるだけに・・・複雑。
怜:怜自身は現場をリアルで見てないしね……札幌にいたし。それに、流石にそらのいうところの「ともだちの墓」を教える事はできぬ(苦笑)
真琴:私は・・・・にいたからなぁ
智律:天羽は・・・・・。しまった、そもそもいつからの記憶を持っているんだろ(マテぃ)
真琴:一応15年前に誕生?となってますね、タイムスケジュールでは
セツ:「・・・ですから私は、今もどこかで・・・沙弥ちゃんが生きているんじゃないかと、ずっとそう思ってきたんですよ・・・。」
尽:「だと、いいですね(微笑)」
怜:「……セツさんが、沙弥さんを忘れぬ限りは……本当に死んだということにはならないと思います……本当に死んだときってのは……誰からも忘れ去られることだと思いますから」たまには聖職者らしいこと言っても良いっしょ?(笑)
尽:俺が前に言ってたのと同じじゃん(苦笑)>怜
怜:悪かったなあ……つーかうちの背後霊が思いきり忘れてたんだよ(苦笑)>尽
セツ:「ええ・・・だから、今までずっと・・・あの衣装をとっておいてきたんですよ・・・そういえば、お見せする約束でしたね・・・今、出しますから。」
再び戸棚に向かったセツは、まもなく花嫁衣裳を抱えてくる・・・
それは上質な生地がふんだんに用いられた、それでいて落ち着いた色調の、
まことにもって格調高いものだった・・・
真琴:「・・・・・これは・・・・・・綺麗な・・・」思わず、目を奪われる
尽:「・・・・大した物ですね・・・・」
智律:「綺麗、です・・・・・。」>花嫁衣裳
怜:「これは沙弥さんに……似合うでしょうね」
セツ:「いえいえ・・・本当なら、もっと綺麗につくってあげるべきなんでしょうけどね・・・」
怜:「沙弥さん……セツさんにとっては実の娘のような存在だったのですね……」
真琴:「・・・・・十分、想いは伝わると思いますよ」
セツ:「あの子が・・・好きな人が出来て、結婚して・・・その時に、これを着て私に見せてくれる、と・・・ずっと・・・(涙目)」
智律:「は、はぅう・・。な、泣かないで下さいよぅ・・・。僕も・・。僕も悲しくなっちゃいます・・・。」
怜:黙って自分のハンカチを差し出そう
セツ:「ええ。この衣装を・・・帰ってきた沙弥ちゃんに着せるまでは、死ねませんよ・・・。」
真琴:「・・・・・・・・」少し考え込む・・・
尽:「そういえば・・・沙弥ちゃんが好きになった人って、どんな人だったんでしょうね・・・」>セツさん
セツ:「そう・・・5月くらいに、話してくれたんですけどね・・・真面目で、スポーツが出来て・・・しかも、優しくしてくれたそうで(怜から貰ったハンカチで目元をぬぐいつつ)」
「確か名前は・・・・・・そう、シュドウ君、とかいいましたっけねぇ・・・」
怜:ごすっ!(PLマジでテーブルデコクラッシュ)
真琴:・・・・・・・あ(笑)
智律:げふぅ!? その当時のことはリプレイしか知らないからな〜(汗)
尽:「へぇ・・・」相打ちしつつ、名前に覚えはないか?考える。
この時尽と真琴は・・・そういえば翔真から、何か聞いたような気がする、と思う。
また、智律は・・・おやっさんから、何か聞いたような気がする、と思っていた。
そして、怜は思い出す・・・本編第2話で翔真達と戦い、倒されたカニアーマーの転生者・・・
・・・彼もまた「シュドウ」という名であった、と。
智律:そこですよねぇ…。以前は謎の恋人かと思っていたら(滝汗)
怜:「シュドウ……あ……(それだけ言って黙り込む)」
真琴:「シュドウ?・・・・・」記憶を探るように・・
智律:「・・・・・どこかで、聞いたよう、な・・・・?」>シュドウ
怜:尽、真琴、智律には「後で話す」と目配せしましょう
真琴:「・・・(こくん)」>怜
尽:「・・・・」怜が何か気付いたようなので、あとで聞こうと思っている(笑)
セツ:「おやおや。どうしました・・・?」
真琴:「いえ、何でも有りませんよ・・(微笑)」ポーカーフェイスで
怜:「あ……失礼いたしました」>セツ
尽:「いえいえ(ははっ)」しかし・・・これで本編の誰かに接触の必要性が出てきた気がする(苦笑)
セツ:「そうですか・・・まあ、私から話せるのはそのくらいですかねぇ・・・他に、お話しできることがあれば何でも(微笑)」
尽:そろそろ、情報は出尽くしたかな? あと、聞きたい事ある?
真琴:聞きたいことは無いです〜
智律:無いです〜。というより、現在の天羽、正常な判断力を完全に喪失しております(苦笑)
怜:自分はこの辺がお暇タイミングと思っている次第。智律の状態も心配なので……一旦「MonAmi」に引き上げることを提案>ALL
セツ:「そういえば・・・杉崎さんの転居先だったら、区役所に行けば分かるかもしれませんよ。」
怜:「区役所……ですね。ところで、こちらですと金沢区役所でよろしいのですか?」
セツ:「ええ、区役所は・・・金沢文庫の方でしたね。もう何年も行ってないですけど、確かそのあたりですよ」
尽:じゃあ、丁寧にお礼を言って、自分の連絡先を告げ、セツさんの連絡先を聞いておこう。
怜:「あ……私の連絡先はこちらです」普通の携帯の番号を教えましょう。
真琴:こちらもお礼を言って、連絡先を教えておきましょう
怜:「ありがとうございます(一礼して)では、そろそろお暇させていただきます。本日はありがとうございました」
セツ:「はいはい・・・また、話がしたくなったらいらっしゃいな・・・」>ALL
尽:では、セツさんにお礼述べつつ、辞去しましょう…今度は手土産もって来ねば(苦笑)
怜:うむ(笑)
真琴:ですね(笑)
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