【第41夜】
シンイトウライ
〜超魔導黙示録・T〜
<PART−17>
我等は“終焉”の縁に立ち
「いちばんはじめは、遠い遠い昔の事……今の世界とは因果律の違う、
高度な魔導文明を誇った世界に、
「
だから
……その結果、かの世界は一度“死滅”した」
「光も闇も、おおよそ全ての生命が死に絶えたその世界の真ん中で。
人の想いに拠って立つ
永久に等しい眠りに就いた……」
サクラ >ふむり……「ヒトの想い」というトリガーが無いと動けない、と
翔真 >んー?………………あれ?これって所謂【願望機】?………P5………聖杯?(ぁ
そら >「それから永遠に等しい時が流れた後に、ひとつのものが現れた。それは、別の……というか、今の因果律の中で生きる【カミサマ】。でも、その時それはとても傷つき疲れていて、休息をとる必要があった……だから、“既にそこにあった世界”でそうする事にした」
弓 >いまの主流になってる主八界のどれか……? ってのはわかるのかな、いちおー柊とかが行き来してるし
サクラ >それとも……あー、幻夢神の事かな?
そら >「――“それ”は夢を見る事で、万象をなす力を持った
翔真 >やっぱお前かよ“幻夢神”(苦笑)
そら >「……でも、もちろんそれだけじゃ足りない。何が足りないと思う?」
初 >「うな……夢は記憶が基になっている、って授業で学びましたです」
そら >「そう。それで
初 >「あ、それも授業で習いましたです……裏界を封印するため、って話ですよね」
そら >「(こくり)――でも、それは
初 >「……う、うな?」
そら >「何故なら、
サクラ >つまりアレかな? 元々全く違う因果律の世界が衝突事故起こした結果が今のFtEって事?
GM >裏界を封印するために寝なきゃならなかった幻夢神が、それと知らず別の因果律の世界を枕に使っちゃったっていう感じがより正確だろうか(笑)
翔真 >理解したが酷い表現だ(苦笑)
そら >「だから、とりあえず
サクラ >発生がソレと考えると……FtEの世界各地の神話も別世界由来だったりするのかなぁ。アルシャードもそんな感じだったし
GM >かもしれないし、そうではないのかもしれない。……マーリンならきっとそう言うよ!(笑)
そら >「兎に角【アポクリフィス】は想定どおりに
サクラ >……そういや、ミキストリって漫画もあったなぁ
翔真 >懐かしいな(笑)
そら >「【幻夢神】が再び眠りに就き、【アポクリフィス】の反応もなくなったので、
初 >「……そして引き起こされたのが【関東異界大戦】……です?」
そら >「うん。でも【幻夢神】も、さすがに今度はちゃんと対策を講じてた……それが、
アドノレ >「世界の危機には勇者が現れる。道理だな」
そら >「その時は、世界の終わりで
初 >「うな。これで……えーと、3周目です?」
そら >「(こくり)続けて送り込んだ第3のユニットは、それまでに周回した記憶の蓄積から、相手の何たるかを知るために、基本的に“人の側”に立つモノになった」
初 >「それで、問題は解決したのです?」
そら >「確かにこの時、人は侵魔を完全に封印する事が出来た……でも、今度は別の問題に直面するの。それは何だと思う?」
サクラ >「…んー、内輪もめ、とか?」 主に吸血鬼、人狼、追加クラスだと妖とか排除されそうよね(白目
アドノレ >「ありそうだな」
そら >「そう、人同士の争い。……それが嵩じた結果、【わたし】は世界を躊躇なく消し飛ばした。それが“黒”の時」
初 >「……う、うな」
サクラ >「当たってほしくなかった(白目)」
弓 >「おおう。てっきり冥魔とかかと思ったら、もっとアホな理由だったでござる、ってねぇ……」
アドノレ >「そもそも人間らしさっていうのは、ドロドロしたえぐいモノが大半だろ」
そら >「そして4周目、この時は“黒”からの教訓で、人のなす事になるべく介入をしないよう設定されたユニット……その力によって人々は侵魔の封印に成功し、また【わたし】が人の事情に干渉しなかった事で、“黒”の時は繰り返さなかった。……けど、それでも滅びはやってきた」
翔真 >「今度こそ冥魔か?」
そら >「うん。元をたどれば【わたし】……【アポクリフィス】や【ザ・マリキュレイター】から出たもの。【わたし】が、本当に戦いそして食べるべき相手」
サクラ >うーぷす、確か冥魔はマリキュレイタ―が放った欠片が変異したものでしたっけね……
GM >そう、正確には二度に亘って撒き散らされた訳だ。ちなみにあのメイオルティスなどは、本来の古代神が冥魔に喰われて変異したものという事になる。
翔真 >アポクリフィスにしても、マリキュレイターにしても、本当にいい迷惑になってしまったな……
そら >「――【わたし】は人への介入をしなかった事で、結局はその世界を護りきれなかった。そして、冥魔ばかりになった世界を、【わたし】は消した……それが、“白”の時」
初 >「……うな。結局、ダメだったって事ですねえ……」
そら >「そう。ちなみに、そうした“世界の終わり”に必ず現れて後片付けをする……それが
GM >分かり易く補足すると、枕に五寸釘が刺さったままじゃ寝られないでしょ!ってやつ。
サクラ >あー(^^;
翔真 >枕のクリーニングが最終勇者の仕事か……(ぁ
弓 >身も蓋もないなほんと!(笑)
GM >だから、FtEが滅んだ後にはその都度【最終勇者】が現れて、世界を滅ぼした原因に対して完全なメタを張って破壊すると言う後始末をしていったはずなんだ。
アドノレ >ゲームオーバー画面というのが率直な感想だな
GM >かくてリセットされた世界は、目出度く最初からやり直しとなる……といってもそれはあくまでも「幻夢神の側から見た現実」であって、それと相対する【そら】にとってはやり直しでも何でもなく「記憶してきた全てが関連し継続している事象」になってるという訳だ。先の「立場の違い」は、まさにこれ。
サクラ >……むぅ、若干だけどディーさんの言いたい事が分からんでもないな
翔真 >というかだ。4週分+α分も寝てて、まだ回復出来ないのか幻夢神(^^;
サクラ >寧ろ逆じゃないです?都度都度叩き起こされるから回復が完全じゃない、とか
GM >というか……起こされ方がいちいち頭に「マジックモーニングスター“おはようマイ・マザー
一番星君グレート”を叩き込まれるようなもんだから(ぁ
弓 >目覚まし代わりに枕が爆発します(笑)
サクラ >それってつまり重体って事じゃないですかヤダー!?
GM >だからこそ、眠って回復を図るしかないねー……ほら、辻褄あった!(笑)
翔真 >寝方が下手過ぎると言ってやる(ぁ
サクラ >これ、幻夢神=サンが不憫枠なのでは?さくにゃんは訝しんだ
翔真 >寝床と枕に問題が有って最終的に悪夢しか見ないんだったら自業自得じゃないか(ぁ
そら >「そして送り込まれた5周目のユニットは……これまでのように気軽に世界を滅ぼしてしまわないよう、更に厳しい制限を設けられた」
初 >「うな、制限……です?」
そら >「(こくり)それが、今までは設定されていなかった“寿命”……送り込まれた後、一定の時間が過ぎて役割を終えたユニットはその場所と同化し、データを残して眠りに就く」
サクラ >「えーと、アフリカの時の……ですね?」
そら >「そう、【ウンクルンクル】。他にも【ナン=マドール】とか【モントゥ】とか、【ケツァルコアトル】もそう」
初 >「うな。えーと……さっきからとんでもなくクリティカルかつコズミックホラーなお話を聞いてる気がするのは、わたしだけでしょうか……」
アドノレ >「SAN値が削れてなければ大丈夫だ」
そら >「【わたし】はそうして残されたデータから情報を得て、自身のアップデートを続けた……時には、後からきたユニットに、わたしの記憶を直接フィードバックもした」
サクラ >……ん?後から来たユニット?
GM >ああ、第33夜の隕石な(笑)
そら >「けれども、それだからこそ、この話をわたしの側からする事は出来なかった……こういう場合には、謝るよりもこう言った方がいいのかな。“聞いてくれてありがとう”って」
サクラ >「…どういたしまして、なのです!」
弓 >「そらも、そういうところに気がつくようになったのねぇ」
初 >「うな。正直全体の半分も理解れたのかどうか、ちょっと自信ないってくらいですけどね(^^;」
そら >「初ちゃん。もう一度最初から聞きますか?」
初 >「うな……エンリョシトクノデス」
アドノレ >「王様とか始まりの村の長とかの長い話をスキップして後で“情報が無い”とか悩むパターンじゃなければよいな」
サクラ >あ、そういえば再確認なんだけど……マンモンどうなったんだろう? あれは一応分体だったし、数千年くらい再起不能?
GM >ああ、過去周の【そら】こと【アポクリフィス】に内部から喰われてしまったからね、再起不能どころか完全消滅じゃない?(笑)
サクラ >あや、ガチに完全消滅だったか(^^;
弓 >となると、ベルに続いてマンモンの領地も浮くから、これはこれで揉めそうだなあ
GM >だろうね。まぁ裏界内の勢力争いはそれまでにもあった訳だし、結局どんな形であれ避けられないのかも知れないね。
そら >「……その上で、わたしはさっき言った通りに決めました。“この世界を、滅ぼさない”……もちろん始まりがあるなら、終わりもあるのだろうけれど、それは少なくとも今この時ではない。と」
翔真 >「なるほどな。」
アドノレ >「そう簡単に終わってたまるか」
そら >「だからあの時、現れた
サクラ >「…そういえば、“黒”の時は裏界を完全封印したって事ですよね。もしかしてそれ、ディーさんのやろうとしてる事と一緒……?」
そら >「そう。そして、D=ガイディスは“ひとりぼっち”。だからこそ、あのひとは“黒”に近いの」
初 >「うな……救いはないんでしょうか」
そら >「今はね。ここまでの周にない要素が加わってて、少しずつ流れが変わり始めてるところ」
翔真 >「それまでに無い要素?」
そら >「クロノスとベル、ちーちゃんとトリッシュ、そしてウー=バルとあむにゃんも……人と魔とが表裏として互いを認め合う、新しい要素」
サクラ >あー、そっか。今までのループは裏界を排除してたけど、今回は共存路線なんだ……
翔真 >「生まれて来る子供達が希望になるかも知れない、と………」
弓 >「さすがに楽観が過ぎるとは思うけどね……(ため息)」
そら >「生まれてくる子供は希望の象徴かもしれないし、破滅の序章かもしれない。それは、相対した人が決める事」
弓 >「昔から、ないわけじゃないのよぉ。伝承に残るくらいには、人と魔、神と人、神と魔が交わることはあった。でも、全体から見ればほんのわずかだものねぇ」
アドノレ >「混沌としてる方が決定的な滅びは訪れにくいな」
そら >「そう。人同士でも、人と魔の間でも、本質的には同じ……信じる事も信じない事も。認める事も認めない事も」
弓 >「そそ。本人たちだって、んな高尚な意図とかないって(けらけら)……“その場のノリと勢いでヤっちゃった、デキちゃった”に、後から高尚なお言葉を付け加えると、愛とか恋になるのよぉ」
サクラ >「辛辣ゥ!?」
そら >「でも、ほんの僅かでも“記憶”は残る……だって、ここは“夢見る神の世界”だから」
初 >「もしかしてちひろセンパイは、その事をわたしに教えたかったのかな……トリッシュの館での“試練”って形で(。。)」
そら >「すべては人が、おのおのの心で決める事。わたしはそれを、4回世界を滅ぼしてから、やっとこうして学ぶ事が出来たよ」
初 >「うな。……にしても。センパイからこんな真面目な話を聞けるなんて、びっくりなのです(^^;」
そら >「…全部ねこ語の方がよかったかな」
サクラ >「大丈夫、大丈夫だから(^^;」
翔真 >「昔のそらを知らないと、そう言う評価も出てくるか(苦笑)」
初 >「だって、わたしの知ってるセンパイって……本質的に“ねこ”でしたから(^^;」
そら >「……本質といえば、今回戦った憂世騎士団もそう。遺産と記憶はきっかけかもしれないけれど、扱う人間が自分のありようでああ決めたから、ああなったってだけ」
初 >「記憶や力に引き摺られて自分の判断を見失ったモノの末路……なのですね」
サクラ >「はわー……」
翔真 >「間違いながら進んで行く事は変わらずだが、決定的な部分だけ間違えなければ望みは有ると考えよう(苦笑)」
初 >「それにしても、なんかナゾなんですよね。ベルトランさん達はわたしを“可能性の魔法少女”とか呼んでたんですけど、あれは何故なんでしょうか」
そら >「それはね、初ちゃん。あなたは転生者ではあるけれど“転生元になった個人”が存在しないから」
初 >「う、うな?!じゃあ、この“遺産(マジカルルビー)”って、一体……」
弓 >グランドキャスター(ry
そら >「正確には“特定の狭義における魔法少女と言う概念”の転生者……魔王やカミサマが概念なんだから、あっても不思議じゃない」
弓 >「あー……なるほど、ジャンヌもある意味ではそうなるのね」
そら >「そう……その子ははじめから“聖女という概念”の転生者」
GM >と、ねこはミョーに婉曲な表現をしているが。要は「うすいほんにおける魔法少女」である(また身も蓋もない
翔真 >しーっ(笑)
サクラ >……彼女のおにーさん、ある意味超人では?
GM >だってアレ最低裁定者だもーん(笑)ちなみに六文銭の旦那こと幸真は「“真田幸村という一般的通念”の転生者」のふりをした「真田信繁の転生者」であった(ぁ
翔真 >本人じゃねーか(苦笑)
弓 >信繁さんについては、大河までは幸村の方が名前がなぁ(笑)
GM >皆一般通念の方だと思い込んで呼ぶもんだから、いっそそういう事にしておいた方がいろいろ便利だろうとか、そういう“読み”なんだろうね(ぁ
サクラ >ややこしいっ!?(笑)
アドノレ >究極の免罪符「めんどくさい」だな
弓 >つまるところ、うっかりリアル聖杯戦争になったらアーサー王じゃなくてセイバーさんが出てくるようなものね、どっかのゲーム会社のせいで(笑)
GM >そうなると、さしずめ某菌糸類は裁定者って事になるなあ(笑)
弓 >「つまり、“幸村”や“聖女”としての物語や伝承、逸話の側面を多く引っ張ってきた転生者が、六文銭さんだったり、ジャンヌだったりで」
初 >「うな。つまり……“魔法少女の転生者”ではあるけど、名前が具体的にわからなかったのでああいう呼び方をしてた、って事なんです?」
そら >「(こくこく)何者か解らないから、仮の名前を付けておく。そうするとそれが、歳月と共に一人歩きして、そのうち概念になっていくの」
サクラ >「はわー、そんな事もあるんですねぇ」
弓 >「ほん子は、ほん子本人が転生者っていうよりは……“魔法少女”の概念のほうが転生してる、って言う方がわかりやすいかしらぁ」
初 >「うな。なんだか卵談義っぽいのです(^^;」
弓 >「魔法少女っていう文化ができてから、現在まで、シリーズやキャラクターは代わっても“魔法少女”っていう概念はあり続けたでしょう?」
初 >「……確かに……(@@;」
弓 >「つまるところ、あなたは正真正銘の“魔法少女”初代ってことになるのかしらね。 今後、もしかしたら世代を重ねていくうちに、転生者じゃなくてクラスになるんじゃないかしらぁ」
初 >「……うな。なんだかせきにんじゅうだいなのです……(あせあせ)」
アドノレ >「確かに責任重大である事よな」
サクラ >そういう意味では、“ドラゴンスレイヤー”っていう概念が出来てから、シグルドとかジークフリートとかゲオルギウスという個人が生まれた、って感じ?
弓 >この先“ドラゴンスレイヤー”がクラス化したらそうなりますな
GM >さてさて“ニンジャ…”とか“ゴブリン…”とかはどうなるものやら(笑)
弓 >「そーね、ほん子……ここであなたがしくじると、“魔法少女(R18)”が正式なクラスになるかもしれないわね」
初 >「が、がびぃーーーーーん!?」←既にR15くらいはやらかしてそーなヤツ(ぁ
GM >まあ、全裸くらいならR12程度みたいね最近のヅャソプ基準では。ゆらぎ荘とか(ぁ
初 >全裸のことは言うなですぅぅぅぅぅ!?Σ(///;
弓 >←なお、もっと頭のおかしい例外
翔真 >「あまり脅してやるなよ(苦笑)」
弓 >「……………………そう考えると、若干名、ライダーとかレンジャーとかメタルなのの初代になりそうなのがいるわねぇ……」
翔真 >「あー(^^;」
そら >「話を元に戻すね。わたしのしてきた話だけど、裏に返すと……想定された“破滅”というものがどういうタイミングでやってくるのか、そもそもそんなものが存在するのか。それさえ完全に分からなくなったのが今。っていうよ」
サクラ >「なるほど……」
弓 >「まぁ今までだって、まったく同じループはなかった訳だし、そんなもんでしょ」
そら >「うん。でも、この流れは未確定の要素が今までよりもずっと多いものだから、特に“黒”や“白”の時のようなパターン化は出来ないの」
アドノレ >「確率論をおかしくするのは俺様の得意とする所だ」
翔真 >「ならその新しい可能性を掴んで、納得の出来る未来を選択したいものだ。」
そら >「うん。だからこの先……少なくともD=ガイディスとは、決着をつけなきゃいけない。だってあのひとは、結局……」
「……“冥魔”を、自分の意思で選んでしまったから」
サクラ >「…………」
翔真 >「…………そうか、覚悟を決めなきゃならんか。」
そら >「……あのひとは“冥魔”だけど“人間”でもある……それはエウスの時と、同じといえば同じなんだけどね」
弓 >「んー、アレは嫌いだけど、なんやかんや元に戻ってくれるか、諦めてくれればいいんだけどねぇ」
サクラ >「エウスさんのように、分離してやる事はできないんですか?」
そら >「わからないよ。エウスとD=ガイディスとでは、生き方も考え方も、置かれていた状況もぜんぜん違うから」
GM >エウスの場合は冥魔将になった経緯からして、「不可抗力」とか「不慮の事故」というべきところだからね……
弓 >「そーね。言い方はアレだけど、そらの抑止力としていてくれるのはアリだと思うし」
そら >「……そういう可能性も、あるかもしれないね」
弓 >「まあ、それには実力と思慮と配慮……………が足りないけど」
翔真 >「裏界の監視者か後進の育成等やれそうな事は五万と有るだろうがな。」
アドノレ >「いずれにつけ望んで成ったのだから、やめる時も当人が望まなければ話は進まんであろうな」
そら >「そう。だからわたしには、その方法がわからないの。本当に、そうしていいのかどうかも……それは“あのひと”が決める事だから」
翔真 >「邪魔もされたり腹の立つ事も有ったが、助けて貰った事も有る。出来れば世界の声を聞かせてやれればと思わなくも無い(笑)」
そら >「前にも言った通りで、わたし本来の能力は“冥魔を喰う”事。だから“D=ガイディスという冥魔”を、わたしは放っておけないの」
初 >「……っていう事は。D=ガイディスが他の冥魔を取り込んでパワーアップするのも防がないといけない、って事です?」
そら >「うん。やってるのが普通の冥魔なら別に問題にもならないけど、D=ガイディスは冥魔王だからね」
サクラ >「……あー」
初 >「うな。アポクリフィスを取り込めなかった分、他の冥魔を取り込んで同じくらいの力に達するっていう可能性を考えたんです。帳尻合わせ的意味で(、、)」
翔真 >「リスクとリターンをどの辺りで受け入れるかだな。余りに分の悪い賭けはし無さそうだが、逆転の可能性を見出したものでも有れば、多少のリスクは無視しそうな気もする。」
そら >「良くも悪くも、人は未知の可能性を追い求め、そして達成してきた……それは皆が一番分かってる事。そして、D=ガイディスもまた人間だから、同じ事がありえなくはない」
アドノレ >「人が可能性を達成する陰で人知れず泣く者もいれば逆もまたしかり。とかく人の世とはそういうものよ」
そら >「……ちなみに“魔王喰い”っていう効果は、あくまで“冥魔喰い”の副産物だからね」
GM >要するに、本来は対遊星主用だったジェネシックガオガイガーを、対ゾンダー用ガオガイガーに転用したよーなもんであると(ぁ
翔真 >例え方ぁ!(笑)
GM >なーんてやってる間に、フレースヴェルグはいよいよ日本に到達する訳ですな。
そら >「……ところで、着いたよ」
サクラ >では船から降りてクドラク医院に、ですね
初 >「うな。アムさん起こして来ないとですね……?」
そら >「わたしはここで待ってるね」
翔真 >「了解した、出来るだけ早く戻る。艦を頼む。」
サクラ >「そらちゃんは行かないのです?」
そら >「うん。わたしには、もうわかってる事だから^^」
サクラ >「…? 分かったのです、それじゃあ行ってきますね」
アドノレ >「この場で危険はそうそう無いだろうがまぁ頼んだ」
そら >(o^ヮ')bΣ
初 >ぱたぱたぱたーっと、アメニティルームに寝てるアムさんを連れてくですー。でもひとりだけではむーりでーす(笑)
サクラ >うぃ、では手伝いましょう!
アメジスト >お手数お掛けします(^^;
かくして、アムをクドラク医院に搬送したウィザード達。
彼女はそのまま、Dr.クドラクの診察を受けた訳だが……
Dr.クドラク >「まあ、結論から先に言えば“おめでた”だな。入院が必要だ」
弓 >「知ってた」
サクラ >「ですよねー」
Dr.クドラク >「誰がやったかは知らんが、患者本人を眠らせたのは良い処置だった。体力のロスを抑えられるからな……それでとりあえずだが、今なら取り得る選択肢は3つある」
翔真 >「伺おう。」
Dr.クドラク >「まず第一の方法は、普通に産む事。その問題は……既に前例を見ているとは思うが、“魔王と人間との間の子供”とは、即ち魔王の力を少なからず受け継ぐ存在。更に言えば、魔王受肉の器にもなり得るという意味で、世界にとってみれば危険な存在とはなり得るだろう」
サクラ >「…ふむぅ」 まあ、確かにそうだよなぁ
Dr.クドラク >「――だがな。“生まれた子供をどう育てるか”は、あくまで当事者達が決める事。そればかりは、俺の専門外だ……という事を、ベール=ゼファーの時は直接当人達に伝えたのだがな」
アドノレ >「ごもっとも」
Dr.クドラク >「第二の方法は、中絶する事。先のリスクを考えれば妥当かつ“常識的”な事にはなるだろうが、問題は……現状以後の段階でこれを行えば、母体へのダメージが少なからずあり得るという事だ」
サクラ >あー……
初 >「う、うな……」 無意識にお腹に手をやっちゃいます(、、;
Dr.クドラク >「そして、第三の方法だが……受精卵をクローンプラントに転送し、そこで育てる事だ」
サクラ >「く、クローンプラントにそんな使い道が……」 人工子宮代わりって事ですか
Dr.クドラク >「ああ、もとより絶滅社や、お前さんの所属しているロンギヌスでも普通に使われていた方法だ。あの【マジカルウォーフェア】の折にな」
翔真 >「それも問題がある訳だな?」
Dr.クドラク >「そうだ。まずは“第二の方法”と同じように、やるなら急がねばならん事。それと、生まれてくるのは普通の人間ではなく“魔王の子”ゆえ、侵魔としての存在方向により強く惹かれ易くならざるを得ないという事だな」
初 >「うな。第一の方法ですと、アムさんは暫く動けない。それ以外だと、アムさんは術後直ぐ動けるけど、いずれにしてもリスクはある……と(、、)」
翔真 >「本人の意向を最優先、俺としてはその心算だ。」
サクラ >「ですねぇ。アムさんの意志を無視する訳にも」
弓 >「そうねぇ」
アドノレ >「もう一人の当事者には誰も触れない件」(笑)
初 >「無理もない気がしますです(^^;」
サクラ >「物理的に遠すぎますし…(眼逸らし)」
弓 >「いや、普通に電話してあげなさいよ」
GM >ん?ウー=バルに連絡してみる?
翔真 >だね。
アドノレ >うんにゃ。どうせ起こすんだしアムに直接話させたらよかろう?
翔真 >成程(^^;
Dr.クロノス >「言っておくが、起こす分には容易いぞ」 という訳でアムを起こす?
翔真 >y と言うしかない。
アドノレ&サクラ >y
弓 >y。連絡するかどうかはまかせるー
初 >異存はありませんです。yで(、、)
GM >では、アムは目を覚ます……
アメジスト >「……ん。あれ、皆さん……ここは?そらちゃんは?」
サクラ >「クドラク医院ですよ。全部終わりましたです」 ではかくかくしかじかー
アメジスト >「……そう、でしたか」 まるまるうまうまー、正直ってどこまで聞いたんだろう。さっきの、そらちゃんの話は含まれてませんよね?
翔真 >んー、見方によれば酷な話だが、流石にしておかないと判断を求められないだろうから俺なら話しているけれど、サクラ次第か?
サクラ >とりあえずおなかの赤ちゃんの話は確定。で、ウー・バルにも連絡したら?とは
アメジスト >「やはり、そうでしたか……対策は立てていたつもりだったんですが(苦笑)」
弓 >「眼に浮かぶわねぇ……おおかた、“対策”が切れてる時に、シ足りないあのアホに押し切られたんでしょう。断れない性格よねぇ(以下生々しい話)」
アメジスト >「(まるうまの上で小声)……まさか“破られる”とは思ってませんでした」>弓さん
GM >……まさにこの形容がぴったりだろうか。“腐っても鯛、じゃなくて魔王”
サクラ >うーぷす(^^;
Dr.クドラク >「まぁ結果から言えば、魔王相手では対策どころか気休めもいいところだった、という事だな」
弓 >「いい、サクラ。いくら殿下が誠実そうに見えても、“外に出すから”とか信じちゃ駄目よぉ?……誘い受けならいいけど」
サクラ >「(ぶっふぉ!?)」
翔真 >(^^;←何とも言い難い表情
アメジスト >という訳で、ひととおり話を聞いたら皆さんに頭を下げます。「大変な時にお役に立てず、申し訳ございませんでした」
翔真 >「頭を上げてくれ、アム嬢に詫びられる理由は微塵も無い。」
サクラ >「なのです!」
翔真 >「ともあれ、アム嬢の子の話だ。必要と有らば“父親”となる者と相談の上でどうするか決めてくれ。少なくとも俺はアム嬢の意思を尊重する、どんな結果になったとしてもだ。」
アメジスト >「……でしたら、答えはひとつですね。ウーに相談するまでもなく」
初 >「え。じゃあ……」
翔真 >「俺達の事や世界の事等考える必要は無い。“母親”としてどうしたいか、それだけで十分だ。」
アメジスト >「……皆さんにとってはご迷惑を重ねる形になりますが、普通に母親として産もうと思います(礼)」
サクラ >「…アムさんがそう決断したなら、全力応援!なのです!」
初 >「うな!サクラちゃんに同意なのです!」
翔真 >「そう言う答えなら、勿論尊重する。こちらの事は一切考えなくて良い、元気な子を産む事に注力してくれ(フッ)」
アメジスト >「その間に、ウーには“自分のした事”をこの際たっぷり反省してもらいますけどね」
弓 >「……反省するかしらねぇ、アレが」
アドノレ >「さてな。まぁ好きにするがいい。そして猫の手ぐらいは貸さんでもない」
弓 >「そうねぇ、アドに同意ー」
GM >さすがアドノレ、妻帯者の余裕である(笑)
アメジスト >「ありがとうございます。ベルの時は見ていて正気を疑ったくらいなのに、いざ自分の事となると全く別の気持ちが出て来てしまうのは不思議なものです(苦笑)」
Dr.クドラク >「当事者……いや、親子というのはそういうものだ。勉強になったな」
翔真 >「(苦笑)そう言うものらしい。」
アメジスト >「ただ、問題は……私がいない間皆さんの支援を誰が担当するか、くらいでしょうか」
初 >「うな。まさかとは思いますけどぉ……」
アメジスト >「その“まさか”よ、初ちゃん。私は長らくソロでやっていたから、こういう時役に立つ人に心当たりがないの(^^;」
初 >「む、むむむむむ。するとなりますとぉ……やっぱり、です?」
翔真 >「臼本嬢、と言いたい所だが学生にこれ以上無理を強いる訳にも行かん(むぅ)」
弓 >「ほん子に不満があるわけではないけど……ね」
アメジスト >「ここでこうして生き残っている事自体が、そうするに足るだけの充分な資格を備えている証拠だと、私は思います」
初 >その場をずらーっと見渡してから、ほふーとタメイキひとつついて「……他に、なさそうですね(・x・)」
アメジスト >「私が無事に出産を終えるまでの間、申し訳ないのだけどよろしくね、初ちゃん」
サクラ >「…また暫く宜しくなのです(^^;」
初 >「うな!臥龍生たるもの困難には常に挑み乗り越えるべし。なのです!」
翔真 >「任務中は可能な限り公欠扱いになる様に働きかけてみる。あと補修が必要になる場合は俺が責任以って各方面の先生方にお願いするからな。これ位しか出来んのが申し訳ない(><;」
アドノレ >「報酬にテスト前の山掛けを追加してやろう」
初 >「と、言いますか……わたしでいいんでしょうか。その……今回、いっぱい醜態さらしちゃいましたし(、、;」 まっぱだかとかな!(ぁ
翔真 >「臼本嬢の能力に不満は無い、むしろ良く頑張っていると思う。」
弓 >「……でも、どちらかといえば、私達は仕事を減らすべきかもねぇ」
初 >「う、うな!?やっぱりご迷惑になるのでしょうかっ……」
弓 >「違うわよぉ。気にしてるのは、あなたの事じゃないの」
サクラ >「…と、言いますと?」
翔真 >「そうだな。臼本嬢は自分で決めたのだからそれでいいとして、そらの事も考えると、弓ちゃんの言うとおりにするべきかと確かに考える。」
弓 >「というかね?いい加減、サクラはそろそろ殿下との仲を進めてもらわないとだし、今回アムはほんとに所帯になっちゃったけど、アドだって所帯持ってる訳だし」
サクラ >「はわわっ(///;」
アメジスト >「言われてみればそうでした。重ね重ね、ご迷惑をお掛けしてます(^^;」
アドノレ >「纏めて働いた分休みも長く取ればまぁ帳尻は合うがな」
弓 >「むしろ順番でいえばアムより、相羽が先に仕込むべきだし……後進の育成というのもあるわねぇ。確かに今、“ディーっていう懸念材料”だけはまだ残ってるけど、それは曲がりなりにもそら自身が選択をした訳だし、少しそれを見守る時間も必要かなぁって」
アメジスト >「その意味でも、初ちゃんを推薦したんです」
初 >「……きっとまた、ドジって脱げちゃいます……それでも、いいですか(///;」
アドノレ >「それでいいのか判断するのはおまえだろうに」
翔真 >「その機会を減らせる様に俺も力を尽くそう、宜しく頼む。」
弓 >「まあそれはいいとしてもね。現場でOJTするだけが育成じゃないでしょう?
そろそろ“MASTERSの追加/補充メンバー”の育成だけじゃなくて、“第2、第3のMASTERSクラスのPT”の育成が必要かなぁって思ったのよぉ」
サクラ >「はわー……」
アメジスト >「いつもでしたらイレギュラーズの皆さんもいましたけど、今回ばかりは流石に頼っては申し訳ない状況でしたものね……」
翔真 >「………後進の育成に関しては確かに弓ちゃんの言うとおりだ、返す言葉も無い。」
初 >「そうですね、ちひろセンパイの事とか考えると……今度はわたしの世代が、がんばるべきなんだって。それに比べりゃわたしのハダカなんて、何を今更なのですっ(><)」
アメジスト >「開き直ったわねぇ(^^;」
初 >「はい。こうなったらもう覚悟きめました!“魔法少女ミラクル☆ウイット”、せっかくだからういっとがんばっちゃいます!!」
サクラ >「なんか変身名ついた!?(がびーん)」
アメジスト >「……初ちゃん、それがあなたのコードネーム?(くすっ)」
初 >「うな……だって“可能性の魔法少女”とかのまんまじゃ、ちょっとカッコつかないじゃないですか(、、;」
サクラ >「あー(^^;」
アドノレ >「謎の光(湯気)発生装置の開発をどっかに頼んでおいてやろう。だがマスコットは用意しておけよ」
初 >「まずはそこからなのですか(^^;」
アドノレ >「お約束は重要なのだ(にやそ)」
サクラ >……なお、サクラのコードネームは有名無実化しているが問題ない(ぇー
GM >マジカル☆パンツァー……
サクラ >もうそんな年でもないもんよ(笑)
GM >甘いぞサクラ……世の中には!20過ぎても!“魔法少女”と名乗る!魔導士も……存在、する!!(ぁ
弓 >おっと、それ以上いけない(笑)<なの●さんの悪口はそこまでだ
翔真 >俺の二つ名は、面と向って呼ばれると割と恥ずかしい(苦笑)最もまず知られていないけれど(ぁ
GM >そんなに恥ずかしい二つ名なのか……(ぇー
弓 >そもそも“にゃふぅ”とかいるもんな(笑)
サクラ >ただまー、話変わるけどアレね。高レベル魔王クラスと張り合えるウィザードったら、本当に一握りですからの……
弓 >なし崩しに人外に足ツッコんでる我々はともかく、唯一、メガテンで言うところの“超人”であるしょーまくんの年齢というのも実はある(笑)
翔真 >クラスチェンジしてないから、肉体的には本当にただの人間だしね、俺(笑)
弓 >ここまでレベルあがると人間でも半ば仙人化してそうですが(笑)
翔真 >最期死体も残らずに剣と同化したりするかもね(笑)出来れば某野菜人みたいに“戦える時間が長くなる様老化が遅れる”位にはなれると良いかも。
アドノレ >サ〇エさん時空ではレベルアップ出来ないのかが問題だな(笑)
Dr.クドラク >「……話はまとまったようだな」
アメジスト >「それではドクター、改めてお世話になります(礼)」
翔真 >「あぁ、改めてアム嬢の事、宜しくお願いしたい(礼)」
Dr.クドラク >「ああ。では、入院の手続きをさせてもらう」
こうして、アムはウー=バルとの間にもうけた新たな生命を育むべくクドラク医院に入院。
ウィザード達も、各々の帰途につく事になる。
サクラ >ですかね。今回も長かった……(笑)
翔真 >報告書提出しなきゃ(苦笑)
GM >ここに、人類の未来を左右し得るひとつの戦いは終わった。だが……運命の歯車は、既に大きく動き出している。
そら >――来るね、“黒”。そして、“白”……
翔真 >ディーとの決戦も近い、か………。
GM >……そう、大きく。だが、その行方はまだ、誰も知らない……という訳で!
ついに明かされた、世界の“真相”――数多くの滅びなる挫折の上に、この世界は成り立っていた。
その鍵を握る【そら】にとっても、この先は「人と魔とが共に手を携え進む道」という、
それは“今までにない選択肢の下、新たな可能性に満ち溢れた世界”なのであった。
……だがそれは、希望と絶望とを、等しく内包する事をも意味する。
果たして、いずれ到来するという【そら】とD=ガイディスとの決戦、その結果はいかに。
そしてそもそも、“世界の終焉”は本当に回避されたのであろうか……?
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