【第32夜】
策謀と混濁の向こうに
<PART−15>
マーリンとラシュディ
〜アメジスト、そして心強き援軍〜
同じ頃、アムとエリスを乗せたヴェズルフォルニルも、
既にアンゼロット城近辺へと到達していた。
アメジスト >「何事もなく着けそうね。ありがとう、エリスさん」
エリス >「はいっ。今のところ、問題はなさそうですね…」
アメジスト >「私は到着次第、一度代表代行のところに顔を出してきますので、少し休んでいてください。何事もないと思いますけど一応周囲には気をつけてくださいね」
エリス >「じゃあ、お言葉に甘えさせていただきますね(o'▽')o」という訳で、入港したら船内にとどまります。
アメジスト >「もっとも、会議が終わっていれば、ですけどね……(苦笑」 では到着したら、代表代行の執務室へ向かいます
GM >了解。この時点で、アンゼロット城の状況は…平常時のそれに戻っている。見慣れた回廊を辿って、難なく執務室に到着だ。
アメジスト >およ。それはさいわい。ノックして 「失礼します、アメジストです」
くれは@扉の向こう >「どうぞー」
アメジスト >「会議お疲れ様でした。こちらの現状について報告に上がりました」
くれは >「ああ、ごめんね。すっかり長引いちゃって…」執務席に座ったまま、アムを出迎える。
アメジスト >「いえ、急な事で戸惑いはしましたが。まず報告をさせていただきますね」
くれは >「うん、よろしく」
アメジスト >「発生した月匣については、弓さんとアドノレさんの協力もありましたので無事解決、Dr.クロノスの確保に成功しました」
くれは >「それは何よりだよ。Dr.には大事な役目もあるからね」
アメジスト >「そのDr.クロノスですが……待ち合わせがあるとのことでしたので、念のために護衛として同行。その待ち合わせの相手というのは櫻小路さんでした」
くれは >「ちひろん?それは珍しいね」
アメジスト >「ええ。実は少々妙なことになっていまして……」
くれは >「報告してもらえるかな…?」
アメジスト >「櫻小路さんは、先の大戦の際の経験から、独自に魔王の一柱との面識を持ったようで、その魔王との会談にラビリンスシティに向かうと聞いたDr.が興味を示されて同行すると……」
サクラ >……うむ、確かに台詞の中に「はわ」の文字が無い(ぉ
アメジスト >「もちろん止めたんですが、聞き入れてもらえずやむを得ず、護衛として随伴しました。Dr.・櫻小路さんのお二人とも、現在もラビリンスシティに滞在中。護衛には翔真さんがついていますので、滅多なことはないものと思われます」
くれは >「そうなんだ…でも、丁度良かったんだよ」
アメジスト >「……? ちょうどよかった、とは……?」
サクラ >…む?
くれは >「……この後、わたしもシティに行くからだよ」
サクラ >……!?
アメジスト >「代表代行もですか? たしかにその予定があることは伺っていますが、突然ですね」
くれは >「うん。話をつけるなら、早い方がいいからね。Dr.もシティにいて安全なら、なおいいんだよ」
サクラ >何だろう……確かに口調や内容に違和感が(むぅ)
アメジスト >「なるほど……。…………代表代行、つかぬ事を伺いますがよろしいでしょうか?」
くれは >「何かな?」
アメジスト >「今後の裏界に対する方針はどうなさるおつもりでしょう。それによっては、今回に限らず我々の側もどう対処するかが変わってきますので……」
くれは >「それは、本当にこれから次第だね。だからこそ、シティに行って確かめてくる必要があるんだよ……ルー=サイファー達が、どこまであの時(※宝玉戦争直後)の協定を守る意思があるか、って意味で」
アメジスト >正直ぶっちゃけてしまいたい気持ちもあるんだけど、独断でやるのは流石に問題が…
サクラ >確かに(^^;
アメジスト >「なるほど。わかりました。MASTERSのほうには、私から協力要請を出しておきます。出発はいつになさいますか?」
くれは >「これから準備に入るから、済んだらすぐだよ」
アメジスト >「了解しました。それでは私のほうも準備を済ませてまいります」
くれは >「うん、分かったよ」
アメジスト >ところで何で行くんだろう? 転移って訳にもいかないだろうし、城を動かしたりはしないだろうし…………。ヴェズは動かせるけど、あれで行くってのも考えにくいし……
ともあれ、執務室を後にしたアムは、再びヴェズルフォルニルに戻ってくる。
エリス >「お帰りなさい…どうでしたか?」
アメジスト >「ただいま。どうやら幸い会議も終わってたみたいです。ちょっと通信機使わせてもらいますね」
エリス >「はいっ。どうぞ」通信席、あけますね!
アメジスト >「これから、代表代行がラビリンスシティに向かうらしくて同行することになってるんですが、エリスさんはどうします? 一緒に行くならその旨上に打診してみますが(操作しつつ)」
エリス >「くれはさんが? わたしは構いませんけど…」
アメジスト >「えーと……アドノレさんは、と……」 コール開始ー。翔真さんはまだ出られないかもしれないのでアドノレさんに連絡入れる^^
GM >おお、了解。アドノレ、受けてOKだよ。
アドノレ >「ん。呼び出しが掛かったぞ」
アメジスト >「申し訳ありません、アメジストです。アドノレさん、今通話の余裕ありますか?」
アドノレ >「んむ。問題ない。翔真と合流も済んでるぞ」
アメジスト >「それはよかった。今城に到着して代表代行に面会が終わったところなんです。会議も終わったようで通信封鎖も解けたみたいですね」
アドノレ >「その様子なら特に問題は無かったようだな」
アメジスト >「はい、おかげさまで。それでですね、実は代表代行によると、これからまもなく代表代行ご自身もラビリンスシティに向かわれるそうなんです」
アドノレ >「お忍びか?それとも護衛部隊を連れての大名行列か?」
アメジスト >「お忍びというわけではないようです。ルー=サイファーとの会談が目的だそうですから」
アドノレ >ちょっと待てとハンドサイン出して「くれはがルー=サイファーに会いに来るらしいぞ」
翔真 >「代行がルー=サイファーに?」
アメジスト >「正確な護衛の数などは伺っていませんが皆無ということはないかと。むしろ代表代行は護衛をMASTERSに依頼するつもりのようです。先にメールでその旨打診したと思いますが」
アドノレ >「ふむ。それでこちらの状況だが…」現状の報告
アメジスト >「……なるほど、マルコにもですか……。また訳の分からない事に……ええと、それでアドノレさんと翔真さんは、護衛の件受けていただけますか?」
アドノレ >「送迎係に任命されるのではというのがアメジストの読みだが」
翔真 >「………ふむ、如何取るかだな。こちらの計画が有る程度形になっていれば話を持って行く良い機会とも言えるが、最悪の場合共闘で叩かれ兼ねん。判断に悩む所だ。」
アドノレ >「どうも騒がしくなってるし、引き受けた方が良さそうか」
翔真 >「凪やマユリ達が来てくれたおかげで、ここを任せる事は出来る………非公式な所から布石を打つには悪くない流れ、か。」
翠 >「こちらはどーんとお任せください!そう、泥大船に乗った気持ちで!」
アドノレ >「んむ。それでは期待してるぞ」
翔真 >「………あぁ、宜しく頼む。真壁は凪やマユリ達の言う事を良く聞くんだぞ?(^^;」
翠 >「はいっ!って、マユリさんがいない!?マユリさ〜ん…!?!?」あさっての方向に(笑)
GM >そうえばマユリは、護衛組と会話中だったわ(笑)
翔真 >「だから一人で暴走するな!もうマユリは先に他の護衛面子と話をしに行ったから!ほら、向こうな!」(−−;
翠 >「あ、すみませんっ!お話に夢中になってたら見失ってました!」明るく笑って、マユリの方に走っていった(笑)
翔真 >「(嘆息)全く、困ったものだ。」(^^;
エリス >「そういえばアムさん、私たちがここに来た目的って確か…」
アメジスト >「調査の継続と城の状況の観察の引継ぎのはずだったんですけどね……」 で概ね間違ってないよね?(汗)
翔真 >見極めとしては難しい所だな、しかし明らかにくれはの様子がおかしい。
アメジスト >なにしろ、知力担当が欲しいって言われて移動しましたっていうのが実質なんですもの(汗)
アドノレ >流石に本拠地でおかしな事になってるとは思いたくないが…
エリス >「ですよね。それで、まだ結果は出てないような感じがしませんか?」
アメジスト >「それは……そうですね。状況の変化に振り回されて失念してました(汗)」ぶっちゃけなかったのはそれもあるからですけどね。かといってあなた本物? と聞くわけにもいかないし……
エリス >「でしたら、調査に出るべきだと思います」
アメジスト >「……そうですね。とにかく、可能な限りあたってみましょうか」
エリス >「はいっ。わたしも、お手伝いしますよ(にっこり)」
アメジスト >「お願いします(にこっ)」
GM >では、ここからはエリスと一緒にアンゼロット城を歩くわけだけど、どこから取り掛かる?
翔真 >くれはといきなり直接は難しそうだから00辺りからか?
アメジスト >会議中の様子とかが判ると嬉しいんだけど……それらしき人はいるかどうか。最高幹部会議って事なら、老師も参加してたかも。聞いてみるのも手かなー……でも、とりあえずは近場から。最初に転送装置のオペレーターやってた方に会えますでしょうか?
GM >もちろんOK〜。
エリス >「転送装置…ですか?(きょとん)」
アメジスト >「ええ。今回の一件の発端ともいえるんだけどね。幹部会議を開くきっかけになったであろう人物について、話しを聞けそうな人がいるの」
エリス >「それじゃあ、おまかせしますね(o'▽')o」
2人は城の転送ゲートに到達。そこには、件のロンギヌス門衛が詰めていた。
ロンギヌス門衛 >「はい、ラシュディ様の事ですか?…一体どうしましたか」
アメジスト >「あなたがチラッと口にした『ここにはいらっしゃらないと思っていた』という言葉。あれはどういう意味なのか聞かせて欲しくてね。ただ久しく顔を出していなかったっていうだけじゃないのかなと思って」
ロンギヌス門衛 >「はい。ラシュディ様は常日頃、御自らの領域にお住まいなのですが……ここ数百年の間、ご来城された記録が残っていないのです」
アメジスト >「へぇ……数百年」一体いくつだラシュディ そしてあなたもいくつだマーリン老師(^^;
サクラ >……んー、数百年かぁ。……偽者と入れ替わっても誰も気付かないよね?(ぁ
翔真 >だね。
ロンギヌス門衛 >「私は宝玉戦争の頃に城入りしましたが、その時でさえも…」ぶっちゃけ当時公式でコネクションデータが存在すらしてなかったとも言うが(笑)
アメジスト >げふんげふん(^^; 「……なにかきっかけがあったのかしら。ここに来なくなったきっかけが」
ロンギヌス門衛 >「マーリン様との事が原因ではないか、と古参の隊員から聞いた事があるのですが、その者は既に土星宙域の戦いで戦死してしまいまして…」
翔真 >あのツッコミ所満載だった土星会戦か……(^^;
アメジスト >「老師とのこと……? なるほど。それは老師に直接聞いたほうが早そうね」
エリス >「その節は、ご迷惑をおかけしました…」
ロンギヌス門衛 >「いいえ。私は城詰めでしたので…もちろん、エリスさんの捕縛任務にも携わっていましたけれども、それは今お話しする事でもありませんでしょうし」
アメジスト >「そうね、それとは関係のない話みたいだし。ありがとう……他に、何か気づいた事は? 彼の事に限らずですが」
ロンギヌス門衛 >「私はこの転送ゲートに詰めていましたので、会議の事について詳しくは存じ上げませんが…会議中、扉が開く事が一度もなかったと、同僚が言っていましたね」
アメジスト >「扉が一度も……?」
ロンギヌス門衛 >「はい、それほどまでに重要な内容なのかもしれません。現に先程、フォーリナー艦隊に集結命令が出ておりましたし」
サクラ >か、艦隊……?(汗)
フォーリナー艦隊……言うまでもなく、かの宝玉戦争の折にも活躍していた艦隊である。
特に旗艦フォーリナーは、他でもないフレースヴェルグが改装された際、
そのモデルとなった事でも知られる。
翔真 >キナ臭くなって来たな………(−−;
アメジスト >「そう…………それにしてもフォーリナー艦隊集結ってずいぶん物騒ね」ケンカ売りに行くような話になってません?(汗)
サクラ >はて、あの時くれはさんは「視察に行く」とは言っていたような…
アドノレ >流石に出撃可能になるまでは時間が掛かると思うが…
ロンギヌス門衛 >「はい。くれは様がラビリンスシティへ赴かれるという事ですので、その警護のために……と、説明を受けております」
アメジスト >「なるほど。そういうこともあるのかもしれないわね。ありがとう」
エリス >「……万が一、ルー=サイファーとの交渉が決裂した時の事も想定して……でしょうか(、、)」
アメジスト >「まあ示威のためという可能性もあるけど……相手を無用に警戒させるのは得策とは思えないんだけどね」
翔真 >ヤバイ、これはヤバイ。早急に手を撃たないとマジで大変な事になる。
サクラ >かと言ってどんな手を取れるのか。くれはさんの様子が変だって言っても、あくまで状況証拠しか……。アムさんのマーリンへのパイプが頼みの綱かも知れません(。。)
アメジスト >「ああそうだ。もう一つ……今日、マーリン老師はこちらにいらしておいでかしら?」
ロンギヌス門衛 >「いえ。マーリン師はいらしておりません…おそらく、ダンガルドからの直通回線をお使いになったものと思います」
アメジスト >「そう。ありがとう。ごめんなさいね、時間をとらせてしまって」
ロンギヌス門衛 >「いえ。説明も業務のうちですから…おっと、少々お待ちを」転送ゲートに反応あり。そして、現れたのは…
「……現在位置、アンゼロット城。定刻通りに到着」
現在位置をレポートしながら、緋室灯が姿を現した。
黒い戦闘服姿に帽子をかぶり、赤いマフラーを靡かせて。
所謂NW2「ネヴァーサレンダー」での姿である。
サクラ >あっかりーん!?
翔真 >ありがたい、これはありがたい(^^)
アメジスト >いや、本気で。洒落にならないぐらいきな臭くなってきてるし
弓 >ありがたやー( _ _人
サクラ >心強い仲間が来てくれたのです!
エリス >「灯ちゃん…!!(駆け寄り)」
灯 >「エリス…久しぶりね。蒼魔によくしてもらってるみたいで、何より」
エリス >「はいっ。弓さん、ほんとに優しくしてくださるんです…(にこにこ)」
アメジスト >「灯さん! いいタイミングで! ごめんなさい、わざわざ足を運んでもらってしまって」
灯 >「話は、マユリから聞いてる…2人だけでは心許ないだろうし、護衛は引き受ける」
アメジスト >「お願いします。じゃあこちらへ、移動しながら現状について説明するわね」
灯 >「了解」ロンギヌス門衛に手礼しつつ
GM >門衛からしても、アンゼロット顔馴染みの歴戦のウィザード相手なので顔パスである(笑)
アメジスト >さて、お次は……00に突撃か、あるいはマーリンが先か
翔真 >悩む所だな、出来ればマーリンを推しておきたい。
アメジスト >そうですね。マーリンに連絡入れたいんで、まず行くなら通話ができそうなところ……ヴェズか、自分のラボかなぁ。
GM >OK、どっちに行く?
アメジスト >内容が内容になりそうなので、下手なところではちょっとしにくいか(^^; ヴェズに戻って、平行してエリスに調査でも頼んでみようかしら。
エリス >「はいっ。何について調べましょうか?」
アメジスト >トリッシュについてはもう調べたんでしたっけ? タイミング的に調べてないような気がするけど…
翔真 >多分まだだった筈。
サクラ >でしたねー
アメジスト >実はトリッシュについては通り一遍の事しか知らなかったなぁと思いまして。
エリス >「(まるまるうまうま)トリッシュ=シーズ…ですかぁ。どんな事を調べればいいでしょう?」
アメジスト >「そうね……。シティでも役職、属している派閥と派閥内での立場。権能。あとは……他の魔王との関係、あたりかしら。わかる範囲でいいですからお願いします」
エリス >「わかりましたっ。お話中に、調べ上げてみますね!」
アメジスト >「ええ、お願いします」他に思いつく事、あります?>ALL
弓 >んーーー……ない、かなあ……
アドノレ >んむ(頷き)
翔真 >トリッシュの過去の交戦記録、かな?
サクラ >んー、しいて言うなら……「IDOL因子」の存在に気付いてるor興味を持ってそうな冥魔の洗い出し、かなぁ。OPやベルの証言で、冥魔が動いてるのはほぼ確定ですし
アメジスト >なるほど了解です。これらの調査は追加可能でしょうか?
GM >あんまり項目が増えすぎると、難易度が上がるぞ(笑)ちなみにエリスの知力は、アムの機器を借りて12+4スタートだからね。
アメジスト >あうっち(汗)ダイスはこっちでふったほうがいいでしょうか?
GM >そこはそれ、アムはマーリンと通話するでしょう。だから……ここはアドノレに振ってもらうとしよう。
灯 >「……ところで、私は何をすればいい?やはり、警戒か?」
アメジスト >「念のために警戒をお願いします。この城の中で滅多なこともないとは思いますが」
灯 >「了解。アンゼロット城が不意打ちに弱い事は、よく知っている…」
アメジスト >「ええ。お願いします」
GM >灯はヴェズルフォルニルの甲板に立って、警戒を始める。角度的にみえちゃうかどうかについては きにしない(笑)こちらは灯の知覚力10をベースとして、弓に振っていただこう。アドノレもだけど、C=Fは自分のを使ってOKだ。
アドノレ >エリスの知力ジャッジ……21
弓 >では知覚10で……18です
GM >了解〜。という訳で、お次はアムの方……マーリンとの接触のために、信仰心ジャッジをどうぞ!
アメジスト >信仰心は9だけど……失敗できないからP15を突っ込もう。南無三ッ!……34です。
GM >おお、それならマーリンに繋がるなぁ(笑)「ふむ、アメジストか…しばらくぶりじゃのう」
アメジスト >「ご無沙汰しております。私のほうも何かと忙しくて……と、老師。今日はお話したいこともお聞きしたいこともあるのですが、今日は少々急ぎますので、用件に入ってもよろしいでしょうか?」
マーリン >「ふむ。火急の用件のようじゃの…いいじゃろう。して、どのような?」
アメジスト >「一つは老師の旧知の人物。“壮麗なる”ラシュディなる人物についてです」
マーリン >「……ラシュディ。何かと思えば、その事か(少々苦笑を込めたような表情に)」
アメジスト >「魔術協会創立時の主要人物だとは聞き及んでいますが、一体いかなる人物なのでしょう? 自らの住まいからなかなか出てこないと聞きましたがなぜそうなってしまったのか。一体過去に老師との間に何があったのか」
マーリン >「ラシュディは我が旧き友でな。昔は共に侵魔と戦い、世界魔術協会の創設にも関わりあった仲じゃ……ある時期まではの」
アメジスト >「……ある時期、とおっしゃいますと……?」
マーリン >「言うまでもあるまいが、今世紀に入ってからの世界結界の変動……要は弱体化じゃ」
アメジスト >「世界結界の弱体化……」
マーリン >「さよう。前世紀の関東異界大戦、第三天使の喇叭事件……これらの事象を境とした、侵魔の活発化。―――そして、冥魔の出現」
アメジスト >「かの人物は侵魔に対してどのような態度をとっておられるのでしょう?」
マーリン >「基本的には彼もわしと同様、侵魔とはいずれ決着を付けなければならぬという考えじゃ……ただ、そこに到るまでの過程で、彼とは少々見解の相違があっての」
アメジスト >「見解の相違……。老師は……」
マーリン >「わしとしては、ウィザード達が自ら考え、世界の未来を切り開いていくべきだと考えておる。それは、おぬしもよう知っておる通りじゃろう」
アメジスト >「はい。無論存じております。しかし、それと異なると言うことは、ラシュディと言う御仁は先導する指導者のもとまとまるべきだと、そうお考えなのでしょうか?」
マーリン >「……一方ラシュディは、現状に対してわしよりも冷徹かつ悲観的にものを見ておる。ウィザードを今以上に、かつ大幅に強化せねば、この世界に未来はない……という事じゃ」
アメジスト >「……それは……気持ちは判らないでもありませんが、少々危険な考えではありませんか?」
マーリン >「実のところ、ウィザード達自体にとってこれは然程の問題ではないかも知れぬ。しかしその一方で、世界にとっては重大な問題を孕んでおるのじゃ」
アメジスト >「世界にとっての重大な問題……」
マーリン >「“合わせ鏡の神子”事件は聞き及んでおるか?あの時ルー=サイファーが、いったい何を画策したか」
アメジスト >「“合わせ鏡の神子”事件……私がこちらに戻る前の事件ですね?概要程度ですが……」
マーリン >「なれば、ウィザードを劇的に強化するにはどうすればよいかは、おぬしにもすぐに理解るはずじゃ」
アメジスト >「なるほど……それでは二つ目の質問、よろしいでしょうか? 老師は世界魔術協会の最高幹部のお一人。これは間違いありませんよね?」
マーリン >「うむ。無論、その通りじゃが」
アメジスト >「それを踏まえての質問なのですが……、つい先ほどまでアンゼロット城で“世界魔術協会最高幹部会議”なるものが開かれていたのですが、老師もその会議に参加されていたのですよね?」
マーリン >「うむ。わしは所用があったので、ここダンガルドからの参加となったがの」
アメジスト >「どのような人物が会議に参加し、どのようなことが話し合われたか。お教え願えますか?無論私ごときが知るべきでないような話もあったものと思いますから、そこまで聞かせて欲しいとは思いませんが……」
マーリン >「長くなるぞ?なにしろ、全世界のユニオン総評が、何らかの形で参加したのじゃからな」
アメジスト >「……ある程度長くなるのは仕方ないかと。ただその前に一つ。その会議にラシュディ様はご出席でしたか?」
マーリン >「うむ。代表代行と同席しておったな……」
アメジスト >「代表代行と……? そういえば、老師、会議中、代表代行になにかおかしな様子は見られませんでしたか?会議の後、代表代行の様子がわずかですが普段と異なるような気がして……」
マーリン >「……ふむ。ならば、わしからひとつ助言させてもらうとしようかの」
アメジスト >「……はい、ありがたく承ります」
マーリン >「代表代行…いや、赤羽くれはから目を離すでないぞ。そうすれば、真実はいずれ必ず明らかとなる」
アメジスト >「……代表代行から目を離すな……。……ありがとうございます、老師(ふかぶか)」
マーリン >「あの時彼は、最後にこう言った……“世界は変わろうとしておる。もはや無垢では生き残れぬ”とな」
アメジスト >「……無垢では生き残れない……」
サクラ >してこー、似たような主張で異能増やしまくってる人が居ましたよねー(ぁ
マーリン >「確かに、戦いはあらゆる意味で、あまりにも大規模に広がり過ぎた。しかし、わしはそれでも人の…ウィザードの可能性を信じておる。ラシュディ程悲観的にはなれぬのじゃよ」
アメジスト >「はい。悲観的になる気持ちも理解はできますが、可能性という希望を信じる心を失ってしまったら、戦い続けることなどできないと、そう思います。私は」
マーリン >「その通り。世界の変革は、人の手によってこそなされるべきなのじゃ。それが善きにせよ、悪しきにせよ……もちろん、わしは前者である事を願ってやまぬがの」
アメジスト >う〜ん……空振りではない。それなりの情報は得られたと思うけど、想像してた絵図とはまったく違ってるなぁ。己の発想の貧困さにちょっとへこむわー(苦笑)
サクラ >(なでなで)
マーリン >「…さて、わしもやらねばならぬ事がいくつか出来た。これから忙しくなるでな、連絡が取れなくなる事もあるやもしれぬが、けして案ずるでないぞ」
アメジスト >「はい。お忙しい中、お時間をとらせてしまい、本当に申し訳ありませんでした。お言葉肝に銘じます(礼)」
GM >という訳で、ここで先程振ってもらったエリスと灯のジャッジ結果を反映しよう。
エリス >「アムさん、おつかれさまです!だいたいこんな事が分かってきました…」
アメジスト >「ご苦労様。どれどれ……?」 調査結果読み読み
GM >トリッシュは、ラビリンスシティにおいては中道派…ルーにもマンモンにも属さないという意味では、フール=ムールやクロウ=セイルに近い立場の魔王だ。かつてはルー派→マンモン派と所属を変えていたのは、既に知っての通りだね。
アメジスト >「なるほど。……本格的に独立勢力状態なのね……」
GM >能力としては、「あらゆる欲望を満たす」というもの。まあ、ここのところはモチーフが72柱・シトリーだから(笑)
アメジスト >あーなるほど(^^;
サクラ >ですよねー(笑)
GM >魔王達との関係。かつて派閥に属していた頃はそれとして、それ以外にはウー=バルやモッガディートといった魔王たちと交流があったようだ。もっともモッガディートは死に、ウー=バルは消息不明となっているので、今のところ組んでいる魔王はいないといっていい。僅かにフール=ムールとのつながりがある、くらいだろうか。
翔真 >モッガディートか………交流が有った相手として納得が出来てしまうのは何故だろう(苦笑)
弓 >ほむーん
灯 >「……報告。アンゼロット城周辺に、艦隊が集結中。旗艦の登録コード確認、時空戦艦“フォーリナー”……今のところ、特筆すべき敵影、なし」
アメジスト >「いよいよ集まってきたみたいね。本音を言えば、フォーリナー艦隊でラビリンスシティにいくなんて止めるべきなんでしょうけど……」
エリス >「戦争をしに行くわけではない、とは聞きましたけど…でも、確かに気になります(、、)」
アメジスト >「あんなものでシティに近づいたら、威嚇しているも同然だものね……ただ、老師のお言葉を踏まえるならそれそのものは無意味な威嚇ではない、とも思うのよ」
エリス >「なるほど……それで、これからどうしましょう?(’’)」
灯 >「迷ってもらっては困る、アメジスト=マンスフィールド……今回は、お前がミッションの指揮官だ」
アメジスト >「とりあえずシティの翔真さんたちに一報入れてから、様子を観察しつつシティに向かうしかないでしょうね。最悪の場合、何とかして止めなきゃならないだろうけど……」
翔真 >個人的に、危険が物凄く伴うが一つ思い付くのが有る。
アメジスト >なんでしょう?
翔真 >「くれはが見える所まで踏み込む」これだけ(苦笑)で、その口実については…
灯 >「(そっぽ向きつつ)……赤羽くれはが、現在の立場で直接ラビリンスシティに乗り込む場合、よほどの個人的な用件でなければ……護衛が伴うのは、当然」
翔真 >……という訳だ。丁度あかりんから援護が来ましたな(笑)
サクラ >…あかりんからの提案が、奇しくも翔真さんと同じ…(笑)
翔真 >「MASTERS」の一人として護衛を申し出るのは十分有りだと思う。戦果的に早々文句を言われる事は無いだろう。政治的立場も絶滅社預かりと言う位で、意外なほどに重くないのがウチの実情(笑)
アメジスト >「……そうね。代表代行に直衛につかせてもらえるように交渉してみましょう」
エリス >「これで、行き先は決まりましたね!」
アメジスト >「ええ。お二人まで大事に巻き込んでしまう形になってしまったのは心ぐるしいけれど、もう少し協力をお願いね」
エリス >「はいっ♪」
灯 >「…了解」
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