【第44夜】
Neither ALPHA nor OMEGA
〜超魔導黙示録・W〜
<PART−11>
“第8世界、ファー=ジ・アース”
【そら】が背を向け、新たな世界が“彼方”へと去り……
一同はもう地上、横須賀の街に戻されていた。
翔真 >(閉じていた目を、再び開ける)
初 >「うな!?皆さんご無事でぇぇぇぇ!?」大きな歩道橋の上を走ってきて……こけます!豪快な1回転です!(ぇ
アドノレ >「いつも言ってるだろう。“俺様がいる限りそう簡単には死ねると思うな”と」
弓 >「ありがとねぇ。間違いなく、あなたのおかげよ、初」
翔真 >「そちらの今の方が無事じゃ無さそうだが(苦笑)こちらは問題無い、今戻った。」
初 >それでおぱんつゼンカイ!な事に気付いて「う、うなぁぁぁぁあぁ!?(//□//)」ってなるのです(爆)
翔真 >起こしてあげましょう(苦笑)
初 >「う、うなぁ……でも、なんか変なんです」起こしていただきつつ。
翔真 >「解る分で構わない、何がどう変なのか言えるか?」 あー……そう言えば言ってたものなぁ、全ての記憶って。
初 >「えーっと、なんか今までの記憶と齟齬があると言いますか……その、臥龍学園がなくってですね、ほらあそこ」
GM >初が示した大きな歩道橋の下には、大きなゲート。そこには「U.S. Fleet Activities Yokosuka」と書かれていた。
翔真 >横須賀基地………と言う事はもしかして、下手すると俺今無職!?(汗)←臥龍学園教師
GM >ん、身分証出してみる?なんだったら弓なりアドなり初なり、学生証を提示させてもいいけど(笑)
翔真 >一応出してみましょうか、確認。
GM >ああ、そこにはこう書いてある。「輝明学園横須賀分校」。なんか記念艦みかさの隣にあるらしい。嘗ては“楠ヶ浦学園”と呼ばれてたとか呼ばれてなかったとか。
翔真 >臼本嬢以外はちゃんと更新しているか怪しいからなぁ(爆)
初 >「うな……それで、みんな【終焉】の記憶をなくしてるみたいなんです。ザネレさんや華恋さんとかも、みんないなくなってて」
弓 >「ふうん……なるほど」 正史にもどったのかな。
アドノレ >「枕を変えたようだな」
翔真 >「幻夢神が寝易い環境を整えただろうから、その影響と言う所だろうか。」
GM >『――それについては、私が説明しよう』 歩道橋の反対側に、ザ・ゲイザーが立っている。
初 >「……う、うな!?」
アドノレ >「ちょうどよく現れたな」
翔真 >「ありがたい、拝聴しよう。」
ゲイザー >『君達のお陰で、この世界……ファー=ジ・アースは、ひとまずながら“元の営み”を取り戻す事が出来た。他のゲイザーたちは任を終わり、あるべき場所そして時間軸へと還った……尤も、中には“あちら”側に旅立った者もいるが』
弓 >「おh……」
翔真 >「ザネレ嬢あたりか?」
ゲイザー >『彼女は故郷に還ったよ。あるべき場所に……“最後のゲイザー”だった時の記憶も、おそらく残ってはおるまい』
GM >一例を挙げれば杉崎華恋。彼女は“過去のループ”にいたウィザードの中で、戻るべき世界はとうに失ってるからね。
翔真 >あ、そう言う方達か……「そうか、済まない。話の腰を折った(陳謝)」
ゲイザー >『……こちらこそすまない。結果として“杉崎そら”の事は、ごく僅かな者しか記憶していない事になった。君達を含めてな』
弓 >「まあ……その方が、ある意味幸せかも?……天意虚空の力はもうないって言っても、信じてもらうには時間が掛かるだろうし」 エリスを保護してる理由のひとつでもある(笑)
ゲイザー >『だが、その一方で。彼女が今の今まで引き起こしてきた、一連の事象的変異……いや“進化”か。私もまた、今となってはそれを認めざるを得ない』
翔真 >「【終焉】との関連等を考えれば想定できた流れではある。逆に記憶している面子が気になるが。」
アドノレ >「なるようにしかならんよ」
ゲイザー >『幻夢神が封じてきた裏界の魔王達にしても、これから別の方向に変わって行く、いや何らかの形で変わっていかざるを得ないだろう。そんな彼らと、今まで通り戦い封じ続ける事になるのか、あるいは共に融和共生の道を模索するのか……それこそは、これからの我等に課せられた命題と言っていい』
初 >「そらちゃんが、わたし達に残した宿題……なのですね(、、)」
翔真 >「宿題、と言うより選択の自由を与えられたと言うべきだろう。当事者同士で決めたどういう内容を選んでもいいんだと。」
ゲイザー >『……いずれにせよ。この世界の行く末、今暫くは見届けねばならぬな』
弓 >「ん。そうね」
翔真 >「早々にアウェイカーになってくれるなよ、お前の相手は面倒だ(嘆息)」
ゲイザー >『……あれは私であって私ではない(苦笑)』
翔真 >「そうだったか、これは完全に俺が悪いな。謝罪する。済まなかった(礼)」
ゲイザー >『……さて、私の役目はこれで終わりだ。君達は、好きにするといい。おそらく、それが一番だろう』
翔真 >まずはそらを探さないと(^^)
弓 >ですねー。「そらが落ち着いたら、指揮権かえしてー、部隊そろそろ解散しつつ、後任に任せてー……エリスも少しずつ、自分のやりたいこと探させてっと……」
初 >「そういえばエリスさん達も、“忘れちゃった”のかな……フレースヴェルグはなくなってたし」
アドノレ >「暫くは差異の確認に追われるだろうな」
弓 >「それならそれで、また出会う楽しみもあるってことよぉ」
翔真 >「繋いだ絆と、育まれた友情は決して失われないと俺は信じている。あくまでも勝手にだが(フッ)」言った後にだが、プリ○ネのCMに似た様な文句が有った様な気がふとした(ぁ
弓 >もう一度、きみとつながる物語(笑)
初 >「うな……そうですねっ。きっとそうなのです!」
弓 >「ま、ソレが終わったら……私は隠居して好きにさせてもらうわぁ」
翔真 >「(………そう簡単に隠居させて貰えるとは考え辛いんだよなぁ)」(^^;
ゲイザー >『……そうそう。君達への報酬は、アンゼロットを介して臥龍学園、いや輝明学園横須賀分校の方に回してある。好きな時に受け取るといいだろう』
翔真 >「ありがたく頂こう、感謝する。」
GM >でもって、話し終わるとゲイザーの姿は消える。以後、彼が出て来る事はもうないだろう。
翔真 >「とりあえず、[倉庫]とやらに行ってみるか。」
アドノレ >「んむ」
GM >うむり。そこはまさに「フレースヴェルグにあった頃の倉庫」だった。ただ違うのは、管理用の端末が設けられている事。そして、そこには。
エリス >「お疲れ様です、皆さん(^^)」 ぺこり。ちなみに、アニメ版終了直後くらいの姿になってます。
GM >彼女はある意味“特異点”だったので、記憶を失わずに済んだようである。
初 >「ありがとです、エリスさん(うなうな♪)」
弓 >「エリスただいまー(なでぎゅ)」
エリス >「世界の異変は解決したという事で、今アンゼロットさんから送られてきた報酬を……きゃっ(わぷっ☆)」
翔真 >「そちらもご苦労様だ、色々大変だった様だが無事で何より。」
アドノレ >「そちらではある程度の変化を把握しておるかの」
エリス >「ええ、はい……MASTERSのフルメンバーは皆さんとわたし、という事になってます(、、)」
GM >ちなみに京香の方は、そらについての記憶をなくした組である。
翔真 >おぉ、意外。思いっきりフラグメントの影響受けていそうだったのに。
GM >ああ、彼女は明確に君達と違う点があるんだ。それは“《オーヴァーリンク》をしていない”点……やったのは微の方なんだよね、それも最序盤に(笑)
翔真 >でしたねぇ(^^;
弓 >てことは、アムやサクラは覚えてそうね……
翔真 >特にサクラの方を無かった事にしたら幻夢神を叩き起こしに行く所だ(ぁ
GM >うん。そのあたり、流石の幻夢神をもってしても「完全になかった事」には出来なかったようだね。
エリス >「で、サクラちゃんからなんですけど、結婚式の次第がメールされてきてますね」
翔真 >「これは頑張ってスケジュール調整しなければな(フッ)」
エリス >「はいっ。……そらちゃんがいないのが、残念ですけど」
初 >「……いるですよ。この世界のどこかに。きっと」
翔真 >「まだ間に合わないと決まった訳でもない、時間の許す限り探してみる。」
アドノレ >「世界の危機を探せば出会うかもな」
弓 >「まあ、BABELに照会してみるのが手っ取り早いかしらぁ」
初 >「……うな!その時はわたしをお役立てくださいなのです!」
エリス >「わたしも柊さんやくれはさん、灯ちゃん達に聞いてみます」
翔真 >「頼りにさせてもらおう(^^」 幻夢神に隠されている(秘密にされている)なら、ラビリンスシティ経由でリオン=グンタに電突かましてでも聞き出してやる(爆)
GM >ああ、それはね…幻夢神にもわかんない(爆)だって、そらが気を利かせて、完全ランダムにしちゃったから(爆)
翔真 >天意虚空の方〜!気を利かせ過ぎ〜!!(苦笑)
GM >と言う訳で。「そらを探す」という事にはなったものの、それは実に途方もなさげな話に思われる……
翔真 >まぁ世界中から何処に居るかも解らない一人を探し出せって事ですからねぇ(苦笑)
GM >うん、なにしろ“新しい命のひとつ”として託す、という話だが、それがいつ、どこでの事かがまるで分からないからね。何か思いつく案でもあったら、幾らでもどうぞ。
アドノレ >ここあしがれっと禁断症状が出ないうちにみつけてやらんとな(と益体も無い事を考える)
初 >うなー。それもそうなのですけど、“今の横須賀の街がどう変化してるのか”とか、そういうのも確かめておきたいのですねー。
翔真 >《コンタクト》の魔法を使う事も考えたのですが、今のそらの状況如何では混乱させるだけになる可能性もあるのでちょっと使用を躊躇うです(^^;
アドノレ >初心に帰ってツングースカ周りを捜索してみるか? 行き当たりばったりでなく地域指定できるなら外に頼めるかもしれんし
弓 >そうねー。出会うなら出会うべくして出会える気もするから、まあツングースカや横須賀周辺でそらと関わりの深かった場所くらいでいい気もする……
翔真 >ツングースカから探してみる案は悪くないと思います。後は弓さんの言う通り、横須賀周辺からも探していけばと。
アドノレ >決戦前に手を借りたとこは回って来ないといかんと思うのだ。色々と忘れてしまってるような部分があったとしても、その確認くらいにはなるだろう
初 >うな。逢守神社ですとか、ルシファーズ=サンですとか……?
弓 >まあ、それもあるがー……むしろルシファーズ=サンとラビリンスシティは、そらとは別件で、なるはやで状況を確認に行っとかんとな、と思うのですよ
翔真 >ですな、世界がどの様に変わったのかを確かめる事も兼ねて、探して回って見ましょう。
弓 >とゆーか、それくらいでイイと思うのよ?会いたくない訳ではないが、まずは世界の状況確認がてら、第一夜から今までの足跡を辿るくらいの気持ちで(笑)
翔真 >ぶっちゃけて言えば、臼本嬢の《鏡の中の真実》を使えば一発な気もしますが(ぁ
初 >うな!? ま、まあ、そのとおりではあるのですけど(^^;
GM >失敗したらまっぱになるとかそういう事を懸念してるのかねそこのほん子は。その通りなんだけど(笑)
翔真 >それらも含めて一通り回ってから、見つからなかったら最期の手段としてお願いしましょうか(苦笑)
初 >がってんしょうちなのです(><)ヾ
エリス >では、私は既にお話した通り、秋葉原の様子を聞いてみますね。
翔真 >宜しくお願いする(^^)
エリス >はいっ。何か言伝などありましたら、その都度言って下さればしますので!(o'▽')o
GM >と言う訳で。情報収集の拠点として一番近いのはここ横須賀、それから(アムがいるはずの)ルシファーズ=サンって事になるかな。
アドノレ >んむ、そのまんまの順番でよかろう
初 >いちおう現在位置は「輝明学園横須賀分校」ですねえ……
翔真 >そうだな。そらの学籍が有るか調べてみると言うのもあるが………。
GM >ああ、翔真の肩書きは有効なので調べるのは容易いんだけど、当然ながら「存在しない」。
翔真 >流石に無いかー(苦笑)まだ生まれているかどうかすら定かでは無いからなー(^^;
GM >そして、横須賀一円の状況についてもこの際説明しておこう……
――その“横須賀の街”は、それまでとは似て非なる佇まいであった。
いや、寧ろ【関東異界大戦】が発生しなかった横須賀に“戻った”というべきか。
臥龍学園が“元の”横須賀米軍基地に戻ったという事は、当然横須賀ベイタワーも存在せず、
第2海堡にあった「大型箒発着場」もなくなっていた。
アドノレ >央華が踏み込んで来た辺りとか学園の位置が変わってしまうと合わせて辻褄合わせが起こってる気がする
GM >そうね。そこは米軍基地への「新生機」の干渉で、あわや世界大戦が起こりかけた!という事になっている(爆)
初 >そういえばそのあたりも、そらちゃん由来の技術が引き起こした一件でしたね……(、、)
……しかし。大戦前から存在していた場所は、比較的そのままの姿で残っていた。
走水(逢守)神社、記念艦「三笠」、造船所跡のヴェルニー公園と大規模商業施設「コースカ」。
そして、どぶ板通り……の一角に残る、駄菓子屋「五月堂」。
翔真 >ココアシガレットを一つ購入しておきましょう(笑)
GM >お、五月堂に赴くようなので、ここでイベント発生か(笑)
アドノレ >を?
店先には、30代にならんとする女性がひとり、ベンチに座ってのんびりしていた。
思えばコンビニ隆盛の今、時代遅れの駄菓子屋になど客が集まるはずもほぼ無いであろう事。
それどころか、このような店がこの場所に存在する事そのものが“奇跡”とでも言うべきところだろう。
しかしながら……彼女は、ウィザード達の来訪を予め知っていたかのように、顔を上げた。
女性 >「……いらっしゃい。おつかれさま^^」
アドノレ >「んむ。ご苦労」
初 >「うな、沙弥さんこんにちはなのです!あんずあめくださいです!」
女性 >「ん。はい、どうぞ^^」
初 >「うな〜♪(あんずあめあんずあめ)」
翔真 >………杉崎 沙弥嬢?
GM >うむ。そしてその実体は……【天意虚空】の脅威たる【終焉】を前に、幻夢神自らが創り出した【最終勇者】。
翔真 >「有難う。流石に貴女は、俺達とそらの事を覚えていてくれたか。」
沙弥 >「うん。私の役目はもう終わってるんだけど、伝えたい事がいくつかあってね」
弓 >「ほむ」
翔真 >「伺わせて頂こう。」
沙弥 >「まずは、ありがとう。私はね、あれ以上あの“勇者の力”を使いたくなかった……」
アドノレ >「勇者なんてのは手遅れ寸前に来るのが相場だからな」
沙弥 >「それどころか、手遅れ後だよ?世界が終わらないと真価を発揮出来ない勇者なんて、本末転倒でしょ」
翔真 >「本人からすれば業腹処の話では無いな(苦笑)」
沙弥 >「うん。“あの時”みたく私が直接手を出していたら、同じ事がまた繰り返されたはず。だから、皆を信じてここで待ってた……そして、やっと私は“役立たずの勇者”になれたよ」
アドノレ >「事件が終わったので後から呼び出されても、もう手遅れは無いぞ」
弓 >「医者に警察、消防署、ついでに軍隊はヒマなくらいがちょうどいいってねぇ」
沙弥 >「うん。そして【天意虚空】がこの世界を去った以上、晴れて私の役割もおしまいっていう訳。……それで、最後にお礼が言いたかったんだ」
翔真 >「勇者としての勤めが終わったと言う事か………長い間、本当にお疲れ様だ。これからは気兼ねなくゆっくりと休んでくれ。」
弓 >「ままならないわねぇ、勇者も」
沙弥 >「ほんとね(ふふっ)……皆は、これからどうするの?」
初 >これは“かくかくしかじか”、でしょうか〜……?
翔真 >だな、それが手っ取り早い(笑)
アドノレ >究極奥義だからな
沙弥 >では、まるまるうまうまで(笑)「そっか……そらちゃんは“それ”を選んだんだ。思えば、とっても簡単な事だったんだよね……あの頃の私達じゃ、とてもとても思いつかなかっただろうけど」
翔真 >「俺からも礼を言わせて貰う、本当に有難う。いろいろあったが俺達がここまで来れたのは間違いなく貴女の助力が有ったおかげでもある。」
沙弥 >「ううん。【終焉】……じゃなくて【世界の破滅】を食い止めたのは、間違いなく皆の力と意思だよ。私は、なんにも出来なかった」
弓 >「私は……そうねぇ。やるべき、っていう程ではないけどやった方が良い事がひとつと、やりたい事がひとつあるから、そらを探しながらのんびりかしらねぇ」
沙弥 >「私が聞くのもヤボだよね?(ふふっ)」
弓 >「ふふっ、別にそんな事はないわよ?長くなりそうなだけで」
沙弥 >「そうなんだ(ふふっ)で、そらちゃんの行方かぁ……私にそれはもう分からないけれど、分かりそうな人なら1人、心当たりがあるよ」
初 >「微さんとか……ですか?」
沙弥 >「ううん。誓ってもいいけど、あの子(微)にももう分からない。だって、皆がここに来てこんな話をしてる時点で、答えは出てるでしょ?」
GM >そう。そらの記憶が残っているからと言って、彼女が現在どうなっているか?を知る術がない事は、最後の最後まで彼女と行動を共にした君達がこうしてる以上、当然だよね。
初 >「……いわれてみれば(、、)」
翔真 >「まぁ解っているなら連絡の一つ有っても良いだろうしな(苦笑)」
沙弥 >「そういう事。暫くはそっとしておいてあげるといいんじゃないかな……あれで結構、弱いとこあるから(苦笑)」
翔真 >「“そらが帰って来ない”とか言って泣いていそうだしなぁ………(−−;」
沙弥 >「ズバリ大正解(^^;」 京香ちゃんが梃子摺ってるらしいよ。記憶が消えた分、困惑半分で。
弓 >「そらの存在が特殊すぎて、どうなってるか……普通のウィザードなり人間だったとしても、因果律どーこーまでいくと、魔王の権能でも微妙なのよねぇ……一応、シティに行ったらついでに聞いてみるつもりではいるけど」
沙弥 >「うん。そらちゃんのは多分“秘密”じゃなくて“謎”だもんね……シティには常田さんとやよい姉さんがいるはずだから、話をしてみるのもいいんじゃないかな」
翔真 >「解った、そうさせてもらう(フッ)」
初 >「うなー……それじゃあ、沙弥さんの言う“心当たりのある人”って、いったい……」
沙弥 >「じゃあ、ヒント。“世界結界は健在”」
初 >「う、うなぁー……?(@▽@;」
弓 >「寝かせてあげましょうよ(笑)」
沙弥 >「あ、そっちじゃなくて。多分、皆はもう会った事のある人だよ(ふふっ)」
初 >「そう……なんですか?」
翔真 >名前が出て来ない、世界結界のコアだったあいつの事か……?
沙弥 >あたり。“ノア”だね。「じゃ、そろそろ私も行こうかな」
初 >「うな……どちらへ?」
沙弥 >「ん、どこだろうね(初ちゃんなでなで)」
翔真 >「最期に無理をさせてしまったか?済まない(苦笑)」
沙弥 >「ううん。久し振りに話が出来て楽しかったし」
弓 >「おつかれさま」
アドノレ >「のんびり休暇を楽しんでくれ。余生とか言うとトシに聞こえるからな(ぼそ)」
沙弥 >「……ん。会えるといいね。そらちゃん」
翔真 >「必ず会うさ、そう約束した(フッ)」
その次の、ほんの一瞬で……役目を終えた“最終勇者”は、その背後の店ごと姿を消していた。
そこにあったのは、更地。
初 >「う、うな……沙弥さん……?」
アドノレ >「なんと店ごとか」
翔真 >「……………本当にこの世界の“勇者”のシステムは気に入らない。」
弓 >「ほんとそれよねえ」
アドノレ >「ある意味勇者の方が好きだぞ」
GM >元々此処には駄菓子屋があったが、十数年前に老店主が亡くなって跡継ぎもなく取り壊された……とは、後で聞いた話だ。
翔真 >「…………ココアシガレット、買いそびれてしまったな(嘆息)」
初 >「うな。あんずあめのお金、払いそこねましたぁ……(。。)」
GM >ともあれ、ここにはもう何もない。そして、必要な情報はさしあたり手に入ったはずだ。
翔真 >「ノアの所へ向かうとしよう。」
初 >「う、うな?シティとかはいいのです?」
弓 >「そっちは私の個人的な用事だしねぇ」
アドノレ >「せっかく聞いたのだしな」
初 >「う、うなー……でも、ノアさんって“領域”にいるんですよね。どうすれば行けるでしょうか(、、)」
翔真 >「そうだな。位相が違う場所に行ける様にすれば、何処からでも行ける筈だが。」
弓 >ん?前回はどうやって行ったっけ?
GM >砕のジークフリートで1回(第35夜)、あとそらが1回雑にこじ開けたのが1回(第42夜)。どっちにしても、そらがいないと所在が分からなかったやつだね(笑)
初 >「ん〜、都合よく呼び出しちゃう!とか……無理ですよねえ(、、;」
翔真 >「どうだろう?案外やれるかも知れんが、試してみるとしようか。」
初 >「えと、まさかここでですか……?」
翔真 >更地で人気が無いなら特に構うまいよ(苦笑)《破断界剣・壱ノ型》で世界結界を斬りに掛かるのは最終手段
アドノレ >更地で人が消える都市伝説?
翔真 >「ノア、聞こえているなら応えてくれないか。もしくはそちらへ至る道を開けてくれると助かる。そらの事について教えて欲しい。」
GM >ふむり。では……しょーまくん、幸運度ジャッジをどうぞ(笑)
翔真 >了解……Fでは無い(安堵)出目は良い、25です。
GM >6ゾロですか。ちょうど25とか何の偶然だ(笑)すると、空き地の中心に姿を見せたものがある……
翔真 >ホンマに(笑)どちら様かな?
GM >ああ、その噂の当人・ノアだ(笑)
弓 >おいおい。逆に来るとは(笑)
アドノレ >強行突入される前に出てきたか?
GM >単に目標値25だったのでねー。6ゾロかクリティカル以外だと成功しなかったんだけど、その片方を出されちゃったの(笑)
弓 >うん、だから初の能力のほうでいくのかと思ってた(笑)
翔真 >「そらに必ず会う」と言う意思が招き寄せてくれたのかも知れない(笑)
初 >「こんなに簡単に呼び出せるとはびっくりなのです……(@@;」
翔真 >「(小さく)今回は偶々だ、前後の状況から特別に応えてくれただけだと思う。」
アドノレ >「問題人物として監視されてるという事かもしれんぞ」(笑)
ノア >「やれやれ。来るつもりはなかったんだけどねえ」
翔真 >「済まない、こちらから無理やり赴くのは色々と面倒を掛けてしまうと思ったのでな。出来るだけ穏便に会いたかった。」
ノア >「まあ、そうなんだけどね……二度も手荒くやられたんだし、警戒するのも当然だろう?(苦笑)」
翔真 >「流石にそれはその通りだと思う。だから応えてくれた事には素直に感謝する、有難う(礼)……単刀直入に伺わせて貰う。俺達の知る【そら】は、今この世界の何処に居る?」
ノア >「うーん。それなんだけどね……それは確かに【そら】ではあるけれど、“君達の知る【そら】”じゃあないと思うんだ」
翔真 >「済まない、出来ればもう少し詳しく説明して貰えると助かる。」
ノア >「単刀直入に聞かれたから単刀直入に返すけど、“彼女”は既に、この世界の人間として転生を果たしているよ」
弓 >「ふぅん。幸せそうならよかったわぁ」
ノア >「でも、それは君達の知る【そら】じゃない……その記憶がある事は、おそらくこの世界にとって有害な事になると、“彼女”は結論付けたのだろうね」
初 >「うなー……完全な別人になってるって事、なんですね(、、)」
弓 >「その方がいいでしょうねぇ……よくない記憶もあるし」
ノア >「……恐ろしいまでの寛大さだよ。いっそ寒気までしてくるくらいにね」
翔真 >「実質どうなんだ?本当にその記憶があるだけで、世界に有害になり得るのか?」
ノア >「それは直接“彼女”を見てきた君達が、一番良く理解ってる事じゃないのかな」
初 >「うな、確かに……(、、)」
弓 >「というか、“私達との”もだけど、その前のループも全部含めたら、普通の人間なら発狂するわよ」
翔真 >「………同じ様な記憶を持つ俺達にしても、“存在そのものが世界にとって実は害悪だった”と言う事はないのか?」
ノア >「それはないよ。そもそも、君達はこの世界に在るウィザードだろう?」
弓 >「え?そうなの? 私、たぶんそうなんじゃないかと思ってたから、引きこもる気だったんだけど」
ノア >「すべての不条理をウィザードが背負ってくれているからこそ、この世界は存在していく事が出来ている。そういうものなんだ」それはさながら宇宙の穴たるグリーザを塞ぐ四次元怪獣ブルトンのように
アドノレ >「無事でいるならとりあえずよしだな」
弓 >「……ま、今が死にかけてるとか、そういうのじゃなければ、様子見して……改めて仲よくなればいいでしょ(くす)」
翔真 >「最期に改めて、そらの居る場所を教えて欲しい。」
ノア >「いいよ。正直、気は進まないけど……」
翔真 >「彼女の意思を無視するような事はしないさ、この世界の為にコレまでの記憶を捨てる事を選んだのなら、この世界での記憶を、想い出を、絆を、改めて育んで行く事にすれば良い。それだけの事だ(フッ)」
ノア >「“ゼロ”と呼ばれる人物を探してみたまえ。そこに“彼女”はいる」
翔真 >「(頷く)解った。」
ノア >「ついでに言えば、僕が君達に会うのはこれが最後だよ。これ以上、何をされるか分かったものじゃないからね」
翔真 >「そちらが要らん事をしなければ無理やり訪問なんてしないさ、ただ“そう言うこと”をしたなら何処に居ても捕まえに行くだけだ。」
初 >「あ、あはははは……(^^;」
アドノレ >「なんぞ事件が無ければそうなるだろうな」 今後事件が無いといいなとイィ笑顔?
翔真 >「後は魔王達が余計な事をしなければ、だな。その時は以前の様にそちらを“救出する”と言う目的で会いに行く事になるかも知れん。その時は………容赦してくれ(苦笑)」
ノア >「そうなる前に、なんとかなるだろうね」
翔真 >「何とかなるならそれで良い、そうすればそちらのお望み通り会う事も無いだろう。色々有ったが、どうか息災で(フッ)」
薄めな笑いだけを残して、ノアはまた忽然と姿を消した。
初 >「……しんそこイヤそうだったのが気になったですけど、まあ無理もないですよねえ(、、;」
アドノレ >「運が悪ければまた会うと俺様がいつも言ってるではないか」
翔真 >「その点に関しては俺にも非が有るからな(苦笑)だから申し訳なく思っているが、本当に今回に関しては心から感謝もしているんだ。」
初 >「うな。とりあえず、その“ゼロ”って人?を探せばいいんでしょうか」
翔真 >「ノアが言う事に依れば、そうなるな。」
初 >「とりあえず、どこからあたってみましょうか?」
弓 >「ふむ……まさかね」
初 >「うな……何か心当たりでもあったです?」
弓 >「ええ……まあ……でも、さすがに間違ってから恥ずかしいわぁ。当てずっぽうだもの」
翔真 >「指針が何も無いからな、参考までに聞かせて欲しい。誰なんだ?」
弓 >「アレの性格と、なんとなくイヤそーに伝えて来たから……そのままじゃなくて、ちょっとした意地悪でも仕込んであるんじゃないかな、って思って」
翔真 >「正直俺が“ゼロ”と聞いて真っ先に思い出したのは、ロンギヌス00と鈴木正二郎の二人だ。」
初 >「どっちもおとこのひと!?(ガビーソ)」
翔真 >「どちらもウィザード関連、それも大きな組織でそれなりの立場の有る者達だ。そらがその庇護下にあるイノセント、となっている可能性もあるかとな。」
弓 >「ああ、そういう事なら……今回の場合、アン“ゼロ”ット……って駄洒落だったらどうしよう、とか思っただけなのよ(苦笑)」
初 >「う、うな……確かにそれはありえないですよねえ(^^;」
アドノレ >「それはそれで面白いと思うがな」
翔真 >「………マスクでも被って出て来そうだな(苦笑)」
アンゼロット >「お呼びかしら?」
いつの間に現れたのか。噂をすればなんとやら、アンゼロットの登場だ!
翔真 >PLとしては「出待ちしとったんかワレェ!?」と言いたい気分である(爆)
初 >「……う、うな(@@;」
弓 >「うわ出た」
翔真 >「………………志宝嬢が色々と連絡を取ってみると言っていたが、その流れか?」
アンゼロット >「いえね?ノアさんの気配があったものですから、久し振りにお茶にでもお誘いしたかったのですけども」
アドノレ >人には言えない愚痴こぼしながらお茶してそうだな
翔真 >「そうか、だが見ての通りもう立ち去った後だ。こちらとしても偶然会えただけなので期待してくれるなよ。」
アンゼロット >「ええ。どうやらひと足遅かったようだと思ったところになかなか興味深い話を小耳に挟みまして。これまた久し振りにぷーくすくすとさせていただきました」
弓 >「だから言いたくなかったのよぉ」
初 >このタイミングで、アンゼロットさんにぺこりと一礼します!
翔真 >「だが、聞いていたなら話は早い。アンゼロット、“ゼロ”と呼ばれる人物に心当たりは無いか?」
アンゼロット >「ゼロ……ロンギヌス00の事かしら。彼には城の防衛を任せてありますが、どうかしましたか?」
翔真 >「やはりそうなるか………いや、その人物に用事が有って会いたいのだが生憎と心当たりに乏しくてな。」
アンゼロット >「そうですねえ……協会のデータベースをあたれば、少しは手掛かりが得られるかも分かりませんわね。」
翔真 >「了解した、こちらで当たって見るので良ければ許可を頂きたいのだが。」
アンゼロット >「許可を取るも何も、手段があるじゃないですか。ルシファーズ=サンに……まさか、まだ連絡を取っていないのですか?」
翔真 >「まだ俺達からは(苦笑)志宝嬢が連絡を入れているかも知れないが(^^;」
弓 >「まだどうなったかを確認しながらブラブラしてるところだからねぇ」
アドノレ >「今のところはそんな感じだな。コマンド総当たりの最中といったところだ」
アンゼロット >「まだのようでしたら、あちらにも連絡をする事をお勧めしますわ」
翔真 >「了解した、助言感謝する。」 意外とまだ足元も固まっていなかったと言うべきか(苦笑)
アンゼロット >「そういえば、今回の件はお疲れ様でした。多くの者の記憶の欠落が激しい案件でしたが、なんとか報酬を送れて幸いです」
翔真 >「こちらとしても報酬が有るのはありがたい、尽力に感謝する。」
アンゼロット >「いえいえ。つかの間の平和かもしれませんが、このひとときを存分に楽しんでくださいね」
翔真 >「あぁ、そちらもな。」
GM >アンゼロットは通りに待たせてあったリムジンに乗り込み、颯爽とその場を去っていくのだった。ほんとなにしにきたんだ(爆)
アドノレ >帰りは消えないのかい
翔真 >まぁ、あちらの無事も確認出来たし、助言も貰えたのでそう悪い事では(珍しく)無かったかと(^^;
GM >後にこの時のアンゼロットは本当にノアとティータイムしたかっただけだったと判明するんだけど、それはそれとして(笑)
翔真 >アンゼロットェ………(−−;
GM >そこはそれ、同じ幻夢神の使徒でもノアとは立ち位置が違うから(笑)
◆ ◆ ◆
……少女が次に目覚めた場所は、遠い空の果てだった。
光と闇が入り混じり、灰色とも銀色ともつかない星空のような風景が、一面に広がっている。
意識に掛かった靄を払い、女が周囲を見回すと……“そこ”に、彼女の記憶に色濃く残る者が佇んでいた。
「ようこそ、“さやちゃん”……【わたし】の世界へ」
「【そらちゃん】……だね」「うん。“お役目”お疲れ様」
世界結界が設定した役目を終えた勇者は、もはや世界には存在できない。
だからこそ【天意虚空】はその神算のもと、かつては相棒であり宿敵でもあった沙弥を、
あえて自らの側へと招聘したのだった。
そんな事情を察しつつ、沙弥はふと自身を見下ろし、
そして「……ぶう」と、自分が“年端も行かない少女”である事を認識する。
「ごめんね。その姿が一番記憶に残ってたから。でも、いいんじゃないかな」
沙弥は、不満げに頬を膨らませた。
「ひどいなぁ。気に入ってたんだよ、大人の身体…また子供に戻っちゃうとか、ありえないよ」
「きっと今度こそ、さやちゃんの夢が叶うよ?…“とろけるような恋をしたい”ってね」
「んもう、ずっと隠してた事を!!」
これこそは、永きにわたり沙弥の魂にリンクし続けた結果【彼女】が知り得た、
そして【そら】である限りは決して明かす事のなかった、“最終勇者”の秘密にして願望。
「あはは。じゃあ、行こうか……やるべき事が、たくさんあるんだ」
そう。古き世界を離れ、新たな世界を創造した【天意虚空】……だが言うまでもなく、その道程はまだまだ遠い。
「しょうがないかぁ……よし!行くよ、相棒!」
【稀人勇者】杉崎 沙弥。当年56億7千万×65535と13歳。
彼女の旅は今一度、そして新しく始まる。
今度こそ、間違わない。どこまでも、共に歩んで行く。
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