連作「マイ・フェア・瑠璃」

スナッチデーモン
レベル 10 属性 サイズ
形状/知能 悪魔/人間並み 出現数 1〜2 知名度 22
HP 60(12) MP 120 敏捷度/
移動
10/2(陸)
命中 20 回避 10 攻撃 45 防御 26
魔導 30 抗魔 30 行動 18 魔石 R2(3)
《ドレインライフ》《ドレインパワー》
 吸血鬼の特殊能力。CL10とする。
《プラーナ結晶化》
 通常タイミングで自分と同じsqにいる重症/気絶/死亡状態のキャラクターに対して使用する。
 対象のプラーナを抜き出し結晶化させ、持ち運ぶことができる。
 これを受けた側は即座にプラーナが0になり、本人の結晶を取り返さない限りいずれ消滅する。
《魔法》

 Lv5までの冥属性魔法を使用できる。そのカウントを−7する。
《範囲攻撃1》《長距離攻撃1》
 裏界魔王の尖兵として、より効率的にプラーナを収集するために生み出された悪魔。戦闘不能にした相手のプラーナを結晶化(魔石とは似て否なるもの)させ主人の下へと運ぶ。
 中には時折、つまみ食いするような個体もいるらしい……が、抜け目のない主人はこのクリーチャーが吸収したプラーナを直接自身にフィードバックするような細工を施しているとも言われている。
 なお、アナライズ時点ではHPが不明だったため、ここでは推定値となっている。

カゲビト・ルリ
レベル 10(ルーラー) 属性 虚/火 サイズ
形状/知能 人間/狡猾 出現数 知名度 20
HP 94(※18) MP 43 敏捷度/
移動
9/4(陸)
命中 24 回避 17(29) 攻撃 57+9 防御 24(26)+9
魔導 32 抗魔 29 行動 24+9 魔石 S(1)
《かつて「ならねばならぬ」と信じたモノ》
 通常タイミング。攻撃力+3、射程0〜3の物理攻撃を2回行う。
 その実態は《パワーイレイズ》だが、格闘攻撃であるため《気功》を載せる事が出来る。

《かつて「なりたい」と願ったモノ》
 通常タイミング。命中−3、攻撃力+13、射程1〜4の物理攻撃を2回行う。
 その実態は《パワーイレイズ》と、手にした槍を使用した攻撃。
《雄叫び》《武器を選ばぬ手腕》《瞬きを捉える眼》《鏡花水月》
 闘士の特殊能力。CL7とする。《雄叫び》のコストはHPから消費される。
 対抗で回避+8。更に超対抗で4〜10点まで防御/抗魔をマイナスし、その分回避を+できる。
《気功》
 龍使いの特殊能力。CL0とする。《気功》のコストはHPから消費される。
《闘の才1:攻撃力》《パワーイレイズ1》
 汎用特殊能力。

《長く伸びる影》
 《長射程攻撃3》。つまり常時発揮。
 《かつて「ならねばならぬ」と信じたモノ》及び《かつて「なりたいと願ったモノ」》のベース能力であるため、これらの能力が使用できなくなった場合(後述)に使用する。
《影縛り》
 対抗タイミング。相手の攻撃対象となった際、自らの魔導力と相手の抗魔力で対抗ジャッジを行う。
 成功した場合、その攻撃を《絶対回避》とする事が出来る。逆に失敗した場合、その攻撃は《絶対命中》となる。
 1ラウンド中3回まで使用可能。
《幻影魔法》
 虚属性のL5までの魔法を使用できる。カウント−5、魔法レベル+1とする。
《真にして弱小なる姿》
 HPが1/5を割ると琉璃由来の能力及び派生能力
(赤字)が使用できなくなり、戦闘能力値が半減(端数切捨)する。
 なお、移動力は1(陸)固定となる。
 かつて、なりたいと願ったもの。かつて、ならねばならぬと信じたもの。
 もはやそれらが悉くかなわぬと思い知った時、それは「呪い」となる。

 武芸者にも、戦士にも、ひとりの少女にも、何にもなる事の出来なかった存在が挫折と絶望の果てに辿り着いた、最期の縁――それは、嘗て志した筈の全てを壊すモノ、即ち侵魔となり果てる事に他ならなかった。
 嘗ての面影をシルエットに留めつつも、全身を取り巻く赤黒い炎に自ら焼き尽くされながらも暴れ回るその姿は、まるで失ったモノ全てを悼み慟哭しているかのようであった。
 漆黒のオーラに包まれた、武内 琉璃の似姿(ただしコスチュームはきわどい)。そしてその実態は、他者の影そして心の隙間に取り憑き、やがて宿主そのものとなり替わってしまう侵魔「カゲビト」属の1体。
 長らく琉璃の影に憑依し、その挫折と苦悩を愉しみ嘲笑いながらプラーナを吸引し続けてきたため、現在では彼女の記憶と戦闘能力をほぼ完全に奪い取り再現する事にまで成功している。このカゲビトの最終目的は“武内 琉璃”本人となって世界結界の制約から解放される事なのだが、それが成功すると言う事は「侵魔が世界結界の妨げを受ける事無く人界を侵略する事ができる」余地を生み出す事に他ならない。
 ただし、人間ならぬ侵魔であるからこそ、奪ったものを完全に使いこなせるかどうかはまた別の問題となる。そして、ひとたび宿主の力と切り離されてしまえば、本体はその名の通りの卑小な「影」に過ぎない。

影のホラークロック
レベル 属性 サイズ
形状/知能 時計/人間並み 出現数 知名度 18
HP 50(10) MP 55 敏捷度/
移動
7/2(陸)
命中 24 回避 16 攻撃 40 防御 24
魔導 37 抗魔 30 行動 18 魔石 R2(1)
《時間歪曲》
 このクリーチャーが存在するフィールド内においては、味方側の行動カウントが+5される。
《魔道具封じ》
 通常タイミングで発動。このクリーチャーが存在するフィールド上において、ラウンド終了かこのクリーチャーを倒すか戦闘が終了するまでの間、魔道具が使用不能となる。
 魔法、魔剣、遺産は問題ない。
《魔法》

 「ディストーションフィールド」「ノーリーズン」「ラビリンススウィッチ」「タイムストップ」を使用できる。
《時戻し》《幻夢の理》《奇襲攻撃》《弱点属性:主役》
 時間を自在に操る、巨大な時計のクリーチャー「ホラークロック」の亜種。
 「カゲビト」の右腕的存在だけに、影で構成されている。

影の死霊
レベル 属性 さまざま サイズ
形状/知能 不定/低い 出現数 PC数 知名度 22
HP 45(−) MP 32 敏捷度/
移動
6/2(飛)
命中 19 回避 12 攻撃 32
(魔・MP)
防御 22
魔導 20 抗魔 22 行動 14 魔石 U1(2)
《ナイトメア》
 夢使いの特殊能力。通常タイミングで、自らの魔導力と相手の抗魔力で対抗ジャッジを行う。
 成功した場合、戦闘能力値ジャッジの達成値を−5する。
《痛覚遮断》《霊体》《重傷状態無効》《弱点属性:主役》
 ゴーストや怨霊の中でも、特に強力な怨念に凝り固まったものたち。
 本来は過去「カゲビト」に憑かれたイノセントたちの魂であったが、死してなお利用され続けている。

カゲビト・キング
レベル 13(ルーラー) 属性 水/虚 サイズ
形状/知能 頭足類+人間/狡猾 出現数 知名度 22
HP 135(※27) MP 104 敏捷度/
移動
9/4(陸)
命中 25 回避 16 攻撃 44 防御 29
魔導 37 抗魔 31 行動 24 魔石 S(1)
《水中機動》
 水中にいる間、このクリーチャーのすべてのジャッジに+10できる。また、敏捷度/移動は「16/4(水中)」となる。
 ↑今回の戦場は水中ではない。つまり、特に意味はない(笑)

《触手絡み》
 物理攻撃を行う際、ダメージを与える代わりに対象の全身を絡め取り、自分のSqへと引き寄せる。
 対象はこのクリーチャーが行動する毎に、HPを(2d6+13)失う。これはジャッジとして扱う。
 この状態からの脱出には、《真にして弱小なる姿》が発動するレベルにまでダメージを与えるか、絡まれた者が自分の戦闘行動を消費して筋力ジャッジで26以上を出さなければならない。
《ブラックブレス》
 通常タイミングで、イカスミを使った《ブレス/物理》を行う(命中25/攻撃70水物、射程1〜6、範囲1無差別)。触手を使わない攻撃であるため、《触手絡み》の前提としては使用できない。
 更に、ダメージを与えた相手にラウンド終了まで「目潰し」を与える。ただし、回避(受けを含む)に成功した場合、この効果は発揮されない。
 1ラウンド1回使用可能。

《きたれ、我が配下ども》
 通常タイミングで「カゲビト・コーア」を1d2群召喚する。その位置はこのキャラクターの物理攻撃射程の範囲内(周辺1Sqまで)で任意の位置とする。
 召喚されたキャラクターは、そのまま行動してもよい。1ラウンド1回のみ使用可能。
《選択範囲攻撃2》
 このキャラクターの存在するSq及び隣接1Sqの間に対して、攻撃力+13の物理攻撃を行う。
 攻撃対象は選択可能。

《我が主の息吹》
 このキャラクターによる物理攻撃で相手がダメージを受けた際、対抗タイミングで使用できる。
 対象は、そのラウンドの終了まですべてのジャッジに−5される。《触手絡み》との組み合わせも可能。
 当然ながら味方には適用されない。
《影縛り》
 対抗タイミング。相手の攻撃対象となった際、自らの魔導力と相手の抗魔力で対抗ジャッジを行う。
 成功した場合、その攻撃を《絶対回避》とする事が出来る。逆に失敗した場合、その攻撃は《絶対命中》となる。
 1ラウンド中3回まで使用可能。
《馬鹿め!そいつは“ただの影”だ!》
 このキャラクターがダメージを受けた際に使用できる(対抗タイミングではないため、《影縛り》とも共存可能)。
 受けたダメージを、ただちに別の「カゲビト・コーア」に移し変える。そのダメージで対象が消滅しても、自身に影響はない。
 ただし、自らと同一Sqに対象となる「カゲビト・コーア」が1群以上存在していなければならないし、範囲攻撃を受けた場合はそもそも適用不可能。
《幻影魔法》
 虚属性のL6までの魔法を使用できる。カウント−6、魔法レベル+1とする。
《真にして弱小なる姿》
 HPがカッコ内の値を割る
と、戦闘能力値が半減(端数切捨)し、
青文字の特殊能力が使用不能となる。
 なお、移動力は1(陸)固定となる。
《弱点属性:主役》
 なに、ご都合主義もいいとこだって?“いんだよ こまけぇ事は”!!
《コンビネーション》
 他者の影そして心の隙間に取り憑き、やがて宿主そのものとなり替わってしまう侵魔「カゲビト」属の支配者にして、高位裏界魔王《黒の乗り手》の眷属(準魔王待遇)。そして、一連の事件を引き起こしていた本連作のラスボスでもある。
 主が復活した後の次段階として「世界結界に適応する侵魔種」となる事を画策。そのため豊富なプラーナを持つウィザードを利用しこれに成り代わる計画を進めていたが、その実験台としていた瑠璃を担当していた部下が竜胆たちに斃された為、ついに自ら行動を起こすに至った。
 ジャイアントクラーケン(L10)を寄代として無数のカゲビトが融合した人間型の胴を持ち、自身本来及び寄代の能力に加えて主たる魔王の権能「疫病」をも扱う事すら出来る……が、やはりカゲビトはカゲビト。
 憑依している侵魔の力と切り離されてしまえば、その後の本体は(以下略)

カゲビト・コーア
レベル 属性 地/虚 サイズ 3(モブ)
形状/知能 巨人/人間並み 出現数 PC数+増援1d2 知名度 18
HP 32(−) MP 30 敏捷度/
移動
4/2(陸)
命中 22 回避 攻撃 49 防御 27
魔導 30 抗魔 17 行動 10 魔石 U2(d6+4)
《ヴォイドアタック+長射程攻撃1》
 攻撃力+7(虚魔)、射程1の物理攻撃。
《痛覚遮断》《重傷状態無効》《石化無効》《凍結無効》

 寄代であるゴーレム(L3地)の特殊能力。ただし《自爆》はオミットされている。
《幻影魔法》
 虚属性のL5までの魔法を使用できる。
《モブ5》
 範囲攻撃を除く被ダメージは半減される。まぁ「軍団」ですから。
《弱点属性:主役》
 実は、こいつらにも、ありまぁす!!
 他者の影そして心の隙間に取り憑き、やがて宿主そのものとなり替わってしまう侵魔「カゲビト」属の兵士。
 宿主なくしては活動できない宿業を背負う種であるがために、このような雑魚レベルでは専らゴーレムを寄代として活動している。これには「弱体化が起こらない」というメリットと「基本的に鈍重」というデメリットがあるが、寄代に余計な自我がない分をカゲビトが補っているため、知能面は決して低くない事に注意。
 キングの計画が成功して種が世界結界に適応した暁には、もっと自身らに適した「身体」を手に入れる事を望んでいる。

連作「琉璃が多すぎる」

紅きケダモノ
レベル 4(ルーラー) 属性 火/虚 サイズ
形状/知能 獣人?/本能 出現数 知名度 10
HP 75(−) MP 14 敏捷度/
移動
9/2(陸)
命中 18 回避 14 攻撃 26 防御 22
魔導 抗魔 17 行動 15 魔石 R2(PC)
《雄叫び》
 対抗タイミング。そのラウンド中、攻撃力を+6する。
《瞬撃》
 侵魔由来なので使用可能。
《残された葛藤》
 PCを攻撃する時、2d6で11以上もしくはCが出た場合、命中値と攻撃力を0とする。
《弱点属性:火》《パワーイレイズ1》
 ネクスト65「冬の夕暮れ」で登場。まさにその名の通り、凶暴そのものの侵魔。
 今でこそアンデッド化しているが、元々は人間だった様子…?
 実はネクスト63「DEPOWERED」で死亡した武内 琉璃(正確には、彼女のクローンの1人)の成れの果て。
 そもそもクローニング時のミスプリントによりウィザードとしての能力が最初から不安定な状態で成育し、長じるに至りウィザードとしての能力を失うまでになってしまったのだが、一連の事実は(彼女が死亡した事もあって)運用側に把握されていなかったようである。
 死して侵魔となり果てた事で、皮肉にもその能力は復活する形となったが、他でもないかつての友人達と琉璃(!)によって倒された。

ハイエース(医科研)
レベル 属性 サイズ
形状/知能 車/機械 出現数 知名度 16
HP 50(10) MP 18 敏捷度/
移動
16/3(陸)
命中 18 回避 12 攻撃 40 防御 20
魔導 16 抗魔 18 行動 12 魔石 U1
《跳ね飛ばし》
 全力移動を行い、範囲内の相手全員に命中値18/攻撃力30で物理攻撃を行う。判定は1回とし、相手はその値を対象にジャッジを行わなければならない。
 また、この攻撃を防御する際は防御点半減、もしくは未装備状態でのジャッジとなる。更に防御判定でファンブルを出した場合、バッドステータス「気絶」が付与される。
《強制運搬》
 行動不能状態の人間一人を強制的に収容して行動する事が出来る。ペナルティなどはない。
 収容された対象は一切行動する事ができず、更にそのプラーナ(なければHP)はこのキャラクターが行動するたびに2d6吸収され、その分このキャラクターのHPを回復する(これにより対象が死亡する可能性もある。その場合は収容されたキャラクターを消去する事)。
 解除するためには、このキャラクターを行動不能にする必要がある。オーバーキルが発生した場合、その分のダメージは収容されたキャラクターのHPに直に入る。
《フォートレスコア/特殊》
 このキャラクターはフォートレスコア(L1)を車内に隠している。命中ジャッジに−5する事で、フォートレスコアを直接攻撃対象として指定する事が出来る。
 この事実は、アナライズの知名度+3で成功しなければ分からない。
 ネクスト63「DEPOWERED」に登場。詳細はアーカイブ(L4地)を参照の事。当然ながら黒塗りで、フォートレスコアを内包しているがルーラーという訳ではない。
 本来は医療科学研究所で使用されていたようだが、業務中行方不明となっており、今回の事件で侵魔の憑依が明らかになった。
 このクリーチャーによって琉璃が撥ねられた事が、後に悲劇へと繋がっていく……。

黒服骸骨
レベル 属性 サイズ
形状/知能 人間/なし 出現数 PC数 知名度 12
HP 18(−) MP 敏捷度/
移動
6/2(陸)
命中 12 回避 7(13) 攻撃 23 防御 15(20)
魔導 11 抗魔 行動 11 魔石 U3
《武装》
 スタンロッドを装備する。修正は上記の値に追加されている。
 このアイテムは、プライズジャッジの結果入手できる可能性がある(難易度R)。
《放電》
 攻撃の際、対抗タイミングにてこの能力の使用を宣言する事。この武器による攻撃が命中し、なおかつダメージを1点以上与えた時、バッドステータス「気絶」を与える。
 本来は装備しているスタンロッドの特殊能力で、1シナリオに3回使用可能。

《骨の身体》
 飛び道具(銃・弓・箒/射)によって与えられた物理ダメージを半減する。
 なお、ブラックスーツを装備している(プライズ難易度:U)。
《痛覚遮断》《無意識》《無視聴覚》《重傷状態無効》
 黒いスーツに身を包んだ骸骨(L2冥)。その分少しだけ打たれ強くなっている他、スタンロッドを装備している。
 ネクスト63「DEPOWERED」に登場したが、1体も斃されなかったのでネクスト65「冬の夕暮れ」にも再登場した(この時は2体が斃され、その後ネクスト66にて完全に駆逐されている)。
 かつて医科研に所属していた侵魔ハイエースに載って現れた事から、その構成員・乗員の成れの果てと思われる。

ニセ竜堂
レベル 属性 サイズ
形状/知能 機械/人間並み 出現数 知名度 23
HP 60(−) MP 20 敏捷度/
移動
11/3(陸)
命中 23 回避 10(+4) 攻撃 38 防御 23(+2)
魔導 10 抗魔 23 行動 15 魔石 U1(1)
《無痛覚》
 このクリーチャーは重傷状態にならない。

《スタナー》
 攻撃の際、この能力の使用を宣言し、対抗タイミングにてMPを5点消費する事。この武器による攻撃が命中し、なおかつダメージを1点以上与えた時、バッドステータス「麻痺」を与える。回復に必要なジャッジは筋力あるいは精神力(目標値15)。
 1シナリオに3回使用可能。
《専用装備・ロングスピア》
 命中を−3する代わり、攻撃力を+12する。この攻撃は射程「1」である。
《うたかたの世界》《ホーリーワード1》《ヒップホップ》
 琉璃の祖父で武内流槍術正統継承者。琉璃当人の話には「じじい」としてさんざん出てきたにも関わらず、これまで一度も人々の前に現れた事がなかったため、実在を疑われていた……とは、真っ赤なウソ。
 その正体は、医療科学研究所所属の人造人間。内部機構的には武藤捕縛兵と同様(おそらく武藤製薬が壊滅した際に押収→再改造された個体と思われる)で、外見だけは琉璃の記憶をトレースして竜堂そっくりに(LP−Vで)作っている。
 その目的は「琉璃クローンのサポート」だが、その中には「失敗/寿命切れ個体の処分」も含まれる。

クローン琉璃
レベル 属性 火/虚 サイズ
形状/知能 人間/機械的 出現数 知名度 10
HP 29(5) MP 12 敏捷度/
移動
8/2(陸)
命中 15 回避 12(+4) 攻撃 20 防御 10(+2)
魔導 抗魔 行動 15 魔石
《プラーナバッテリー》
 このキャラクターはクリーチャーだがプラーナを持っている。
 内包値14、解放値6として計算する事。

《雄叫び》
 対抗タイミング。そのラウンド中、攻撃力を+3する。
《長槍》
 武器を入手/装備している場合のみ、戦闘行動時に選択できる。
 命中を−3する代わり、攻撃力を+12する。この攻撃は射程「1」である。
 なお、初期配置のモブユニットは最初から武器を持っており、この能力を使用出来る。
《闘の才1》

 攻撃力。既に上記能力値に反映済み。
《モブ5》
 初期配置のモブユニットのみ。命中・攻撃・魔導+5、回避・行動−5、防御・抗魔+10。
 更に、受けた非範囲ダメージを半減する。
 輝明学園葉山分校のウィザード生徒。しかしその実は、絶滅社主導によるウィザード戦力補填計画「オペレーション=ボディショップ」の為に、医療科学研究所の科学者「舘村 良悟」によって用意された“素材=本物の琉璃”から生産されたクローンウィザードで、カテゴリー的には第2世代にあたる。
 今までPCであった琉璃も厳密にはこのクローンの1体であり、彼女が時々不調を訴えていたのはクローンとしての個体寿命(通常1〜3週間だが、プラーナの消耗具合によっては更に早まる)が尽き掛けていた事に起因する。つまり、琉璃は「代替わりしている」のだが、計画の一環で記憶はその都度転送されていたため、大概の事は引き継いでいる様子。
 しかしながら、今回戦う事になるこれらの個体は、根拠地を襲った緊急事態に際して戦闘関連知識だけを簡易インストールされたものであり、ロングスピア以外の装備は(人間的常識とか、ついでに服も含めて)一切持ち合わせていない。プラントから生産されたものに至っては、身体ひとつという無茶さ加減である。
 クローンウィザードの常で、死亡した場合その身体は黒い塵となって消え去る。

プラントロイド「B.O.R.N.」
レベル 属性 風/冥 サイズ
形状/知能 人型/機械的 出現数 知名度 20
HP 120(−) MP 55 敏捷度/
移動
15/2(飛)
命中 14 回避 攻撃 35 防御 19
魔導 15 抗魔 14 行動 魔石 S(1)
《搭乗》
 キャラクター1名を搭乗させる事が出来る。ただし搭乗者は全身(A)の防具を装備したり、手持ちの武器で攻撃したりする事は出来なくなる。
 今回はノウンマンの科学者「舘村 良悟」が搭乗しているため、戦闘能力値はすべてデフォルトのものに設定されている。
《生産母体》
 《搭乗》しているキャラクターとは別に、女性キャラクターを1名、内部に捕らえておく事が出来る。
 解放するには、このクリーチャーのHPを理論上の重傷値(24)まで落とした後、捕えられているキャラクターを対象とする素手での命中ジャッジに成功しなければならない。
《クローン生産》
 通常タイミングで「ゴブリン」相当の汎用クローンウィザードを、1d3体生産する。この時、母体は(生産数×2)のHPを消費する(死亡もあり得る)。武装などは生産されない。
 生産されたキャラクター達は《仲魔召喚1》の代わりに《幻想舞踏》を、更に《プラーナバッテリー/内包7・解放3》を持ち、その属性は《生産母体》にされているキャラクターの属性となっている。
 《生産母体》が有効である間のみ機能する。
《初期母体/武内 琉璃》
 このユニットに限り《生産母体》の初期設定は「武内 琉璃」に設定されている。そのため《クローン生産》で生産されるのは上記「汎用クローン」ではなく「クローン琉璃」となる(ただし武器がないため《長槍》は使用出来ない)。
 琉璃を救出できた場合、この初期設定は解除される。
《キャプチャーアタック》
 《生産母体》で捕えていた女性キャラクターがいなくなった時だけ使用可能。射程0の物理攻撃を行い、命中した女性キャラクターを新しい《生産母体》とする。
 この時、対象のHPは自動的に1となり、このキャラクターのHPは[(捕らえた者のGL+1)×5]だけ回復する。
《オートチェーンガン》
 自らの戦闘行動に伴って、自動的に「命中値10、攻撃力30※、射程1〜3sq/範囲1sq」の物理攻撃をする事が出来る。
 ただし、目標を個別に判別しての射撃は不可能。更に、射程内に攻撃できるキャラクターがいない場合は使用しない。
《無痛覚》《非侵魔》
 Broom-system of Organic Replacer with Neuro-linker。武藤製薬の壊滅後、絶滅社が入手したクローンプラント技術を“ブルームナイトを原型にした人型フレーム”の中に組み込み、プラントシリーズに特有の“純戦闘力/機動力の欠如”という欠点を補うべく開発された戦術級試作兵器。
 本来は“世界結界の総合的弱体化ないし消滅による裏界側からの総攻撃”という未曾有の事態を前に、絶滅社内部で策定された総合戦力整備計画の一環として「自ら戦闘行動を行いつつ、随伴戦力となるクローンウィザードを逐次量産していく事で、戦場レベルにおいて理論上無尽蔵な戦力補填を可能とする」という運用コンセプトで開発されたものの、
「そもそも戦力になるくらい優秀なウィザードを態々母体として閉じ込め“消費”するくらいなら、最初から個別に戦わせた方がずっと効率が良いではないか」という、あまりにも尤も過ぎる理由で計画の主軸から外され、結果僅数の試作機が生産されたに留まる……ぶっちゃけ失敗兵器とか珍兵器とかの類である
 今回の件では「オペレーション=ボディショップ」の先行試験運用に必要なクローンプラントの代用として1体が供され、計画(及び舘村の個人的画策)に従い琉璃をクローンし、その記憶をバックアップ/アップデートし続けていた。
 なお、生産されたクローンの寿命はおよそ1〜3週間程度だが、上記の「本来想定されていた状況及び運用コンセプト」と「第2世代相当の個体性能」とを考えれば、おおよそ妥当なレベルといえるだろう。
・舘村 良悟
 プラントロイドの操縦者にして、医科研所属の科学者。同研が提携している絶滅社からの要請で、ウィザード戦力補完計画「オペレーション=ワイドアウェイク」の系列にあたる「オペレーション=ボディショップ」の、三浦半島方面での進行を担当している人物。
 もともとは武藤製薬に所属しクローンウィザード関連の技術開発に従事していたが、組織壊滅の際に転向。自ら知る情報を進んで司直に提供した事で司法取引が成立し、医科研への身柄預かりと引き換えに釈放されたという。
 性格的にはクレラント大佐(キャンペーン「アフリカの風と陰謀と」に登場。本セッション時点ではまだ降格されていない)の同類で、その行動自体は純粋に「世界のため」を思っての熱意あるもの……と本人は主張しているのだが、覚醒直後意識を失って倒れていた適当な少女ウィザード(琉璃)をそのまま実験材料として利用したり、あまつさえ量産して私兵にするなどの行為を見てしまうと「お里が知れる」の一言に尽きるか。
 戦闘能力面では全面的に「B.O.R.N.」依存となっているが、元々ウィザードではないためやむなき事か。精神的にもかなり脆かったようで、計画がウィザード達に阻止された後錯乱に至ってしまった。

その他のクリーチャー
・赤マント(L3冥+ルーラー)、スケルトン(L2冥)、ゾンビ(L2虚)…ネクスト53「空白の数瞬」
・ウィル=オ=ザ=ウィスプ(L1虚)…ネクスト65「冬の夕暮れ」
・捕縛支援機(L4風)…ネクスト67「血塗られた帰還」